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探偵でSPとか、聞いてない 【第一稿版】  作者:
【お知らせ】ここからのエピソードを改稿中
31/39

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 ——その頃。

俺と拓人は崖っぷちに直面していた。


 なぜかって?


「で、和希くん」

「説明、してもらえるわよね?」


 お、おれ? コイツもいるじゃん!

目の前には、亜紀と詩織の視線が並んでいる。

銃口を向けられてる気分ですよ。全員、笑ってるのに目が笑ってない。隣の拓人は、ニコニコしながら息を潜めている。


「聞いてるの?」


 詩織の言葉に背筋がキンッと凍る。


(ガン見されてるぅぅぅぅぅ!!)


「や、やぁなんでいなくなったのかなぁ?」


 亜紀が、机にどん、と資料を置いた。


「もっと、マニュアル読んでって前、言ったよね?」

「ひっ……!」


 言われてたような、SP課に脅されて入った頃、渡されたアレだ。分厚すぎて読んでいない。

なんて、言えない。後ろの詩織が腕を組み、さらに縮み上がるオーラを放つ。


「さっきまで一緒にいたんでしょ? GPSの反応も途中で途切れた。逃げられた理由、説明できる?」

「油断してまして……はい」

「理由、説明できる?」


(こここっわッ!!)


 にっこりしながら追撃を加える。


「まさか、わざと巻かせたんじゃないよねぇ?」

「ま、巻かせてないです!! 巻きの技量、そんな高くないです!!」


 机を叩く音。


「言い訳はいいから」

「——」


 ほんと女の人って話聞いてんのか、聞かないのか怒ってる時わからんよね。


「走ってね」

「はひぃっ!??」


 亜紀に襟首を掴まれ、そのまま引きずられて外へ。

靴を履く暇もなく、車へ押し込まれた。行き先はどこだろうか。


 雨の残り香が濃くなり、湿った空気が肌にまとわりつく。一度止んだはずの雨が、ぽつりと落ちてきた。これから起きる面倒ごとを予告する合図のように。

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