お気に入りの水平線 「だるま型になって水平線に沈む夕陽」
第6話目とての投稿作品は、お題「お気に入りの水平線」に対して書いた『エッセイ作品』です。
凄く昔のカーナビがはやり始めた頃、カメラもフイルムカメラを使っていた頃のお話です。
写真仲間のF1さんが「カーナビ付けたんだ」って自慢するものだから、F1さんの車で撮影旅行に行くことになりました。(当時は私の車にはカーナビなど無く、地図を車に乗せてましたね~)
行先をセットして行先案内をカーナビにさせてみたのですが、カーナビは安全な広い国道を基本優先して案内するため、運転者とルートが一致しないケースが多々発生するため中々楽しい?笑えない思い出が一杯の旅行となりました。
特に撮影旅行では一般的な観光と違ったポイントを探すケースが多くあり、ついつい昔走った記憶のある狭い道や荒れた道に行ってしまうため、カーナビがルートを戻させるための再検索で「P」のぐるっと回って元の場所に戻そうとする案内をしてくれました。
地方の迂回する道の選択肢が少ない場合に、よく発生しましたね。
これを仲間内では「Pちゃん」が出た!という表現をして、「無視無視」なんて言いながら、楽しく走っていました。
とある半島内を走っていたとき、「Pちゃん」の戻れが出たが、無視して走っていたら、記憶違いか、みごとに一本道を間違えていて、1つ手前で曲がったため袋小路に入ってしまい、行き止まり・・・私有地、民間企業の大きな「P(駐車場)」に到達、本当にP字でぐるっと回って間違えた場所まで戻ることになりました。
この民間企業にとっては、私有地の駐車場に勝手に入って来る迷惑な車だったことでしょうね。
カーナビの案内を無視して、勝手気ままに走っていたためか、結構余分な距離を走ったためタイムロスが半端なく発生していて、いつの間にか写真撮影時間のタイミングがギリギリで焦りましたねー。
なにせ今回は日没時、太平洋に沈む夕陽の写真撮影だったため、太陽は時間通りに沈みますから・・・我々の到着まで、太陽は絶対待っていてくれないですものね。
楽しい?タイムロスをしてしまいましたが、なんとか無事に太平洋を望む半島の西側の海岸にある目的地に到着して、だるま型になって水平線に沈む夕陽の写真撮影にギリギリ間に合いました。
オレンジ色になった太陽が空を紅く染めて、広大な太平洋の水平線に沈む様子は、何度観ても感動してしまいます。
太平洋に沈んで行く太陽は、水平線で〇ではなくなるのですよ~
まるで「だるま」のような不思議な型になって、太平洋に沈んでいくんですよ~
後日、現像したポジフィルムを確認すると、中々の上出来写真でしたよ~
カメラもデジタルカメラではなく、昔懐かしいフイルムカメラですから、その場では写真撮影した結果が判りませんから、カメラ店で現像したポジフイルムを観る時はいつも本当にドキドキなんですよ。
昔走った記憶で走行するのも工事等で道が変わってしまったりで当てにならない、人の記憶の曖昧さと過信がミスを招くのだからと、それ以降、写真仲間達と出かける場合だけは、可能な限り「カーナビ」にお任せの指示に従ったルート走行を基本とするようになりました。
写真撮影の目的が達成できなければ、出かけた意味が無いですものね。
このエピソードは「撮影旅行よもやま話集」で書いたものを、自主企画のお題「お気に入りの水平線」向けに改めて書き直したものとなります。