「考えています」
4月になると新入社員が街中に溢れます
しかし、思い込みかもしれないのですが、新入社員って何故見てすぐ解るのでしょうね?
ぎこちなく板についていないスーツの着こなしでしょうか?
その姿をフレッシュだと呼ぶのでしょうか?
毎年、その疑問を持ちながら過ごしています
まあ、大きなお世話ですね(笑)
新入社員は業務を一から覚えていかないといけません
だいたいその会社の仕事が想像と違っていたなんてのも普通にありますが、一つ一つ経験して育っていく訳で、誰もが辿る道です
ある新入社員はある先輩が教育の担当をすることになり、二個一で日々の仕事をしていました
課長「先程説明した新案件の話だが新人にも良い経験となるので二人でうまく組んで進めていってくれ」
先輩「はい承知いたしました。新人君にも良い経験ができるように全体像から共に考えて進めてまいります」
会社にとって久しぶりにおいしい案件であったので、是非とも成功させたい取引なのでした
新人「先輩!よろしくご指導のほどお願いいたします」
先輩「今回はとてもおいしい案件なので是非とも成功させたいんだ。解らないことは遠慮しないでどしどし聴いてくれよ」
新人「はい!ところで私はまず何をすればよろしいでしょうか?」
先輩「いま全体の進め方を考えているから少し待ってほしい」
違う仕事も並行して行っているのでこの新入社員の仕事はないことはないのですが、このおいしい新案件のことが気になったまま数日が過ぎました
新人「先輩!あのおいしい新案件のことですが・・・」
とここまで言ったところで先輩が口を挟みました
先輩「ああ!あれは思ったより複雑な案件だったので、君に何をしてもらおうか考え直しているところなんだ」
とここでまた話が途切れました
さらに数日が経ちました
課長「◯◯君(先輩のこと)あの新案件はどうなっている?進捗情報を教えてくれないか?」
先輩「はぁ・・・とてもおいしい案件なので是非とも成功させたいと思っておりまして、さらに新人君にも良い経験をと考え中です」
課長「ん?そんな時間のかかる案件ではないとは思うんだが、もっと速度をあげてあたってもらえるかな?」
先輩「もちろんそのつもりで取り組んでおります。もうまもなく考えがまとまりますので報告させていただきます」
新人「先輩!課長はなんとおっしゃれていましたか?」
先輩「もっと早く進めてほしいとのことなんだが・・・俺も君に良い経験をさせてあげたいから慎重に考えているんだよなぁ・・・課長は言うだけでいいよなぁ」
先輩の愚痴に少し驚いたのですが・・・これが上司への愚痴というものか?と初めての経験をしたのです
新人「先輩!私のすることが決まりましたらいつでも何でもおっしゃってください」
それから数日が経ちました
状況はどんどん変わってきました
課長「◯◯君!あの案件にうちのライバル社が横取りしようとしてきたんだ、至急対応をとってほしい。進めるのに何か問題があるのならば私に相談してもらえないかね?」
先輩「えっ!そうなんですか?それは迅速に進めないとまずいですね、至急どう対応するか考えます」
新人「課長と先輩の話が聞こえてきたのですが、何か雲行きが怪しくなってきたようですね?急がないといけないのですね?何でもおっしゃってくださいね」
先輩「それが簡単なことじゃないんだよねぇ・・・また考え直しをしないと」
それから数日後ついに新入社員は自分で考えて自分で判断しなさい!と先輩に言われたようです
「考えています」って言っている本人は仕事しているように振る舞っていますが、通用するのは最初の間だけです
つまり「考えています」って最終的に「考えたくない」人の言い訳によく使われる言葉なんですね
もちろんそこからは何も生まれてこない
あれ?最近このようなことがどこかで頻発している気がします
偶然なんでしょうか?
この何でもかんでも値上がりしている時期に、テレビ画面の中で「考えます」との同義語が大安売りされていますね
挙句の果ては、自分で考えてくださいという結論になるようです
あまりにも偶然が重なり合っているのでこれまた世の中も考えものですね




