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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
中間試験

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真相

 「……これが拙者が見た顛末ですぞ…」

 その話を聞いてその場にいた者全員は言葉を失うのであった…あの後豪志はしばらくして騒ぎを聞き駆けつけてきた春奈と夏希によって助けられ、そのまま店内に向かうのであった。丁度店内はお昼休憩のためお客は誰1人もいなかったのであった。中にはすでに店長の博、秋実、冬美、有紗が偶然にも揃っておりそして20分後そこに零達が合流したのであった‥‥

 「ひどい…とても人がするような行為なんかじゃない‥‥」

 「千尋さんと黄菜子ちゃんが心配だよ‥‥」

 「でも、これからどうすれば‥‥」

 各々これからどうすればいいのか悩んでいた。この事を警察や術科警備隊に通報すればすぐに動いてくれるだろう。だが問題が1つある。

 「黄菜子ちゃんの事をどう誤魔化せばいいんだろう…」

 この場にいる者は話の中で黄菜子を獣人族と知ってしまった。だが黄菜子が獣人族と知ってしまっても特に動じることはなかった。すでに獣人族だけでなく他の亜人族や魔族を実際に見たり交流したりしている者たち、零と有紗からすでに話を聞いて黄菜子の正体を知っていてもなお変わらず接してくれた者たちがこの場にいる…

 だからあの少女はこの場所にいても良い。そしてこれからも沢山の可愛らしい笑顔を見せてくれればそれだけで幸せになる者がこれからもたくさん現れる。だからこそ、

 「そんなことはどうでも良いだろ。1番大事なことは2人を助ける。違うか」

 零はそう言うのであった。

 「で、でも星乃君、助けるってどうやって? 2人はどこにいるのか分からないし、例え場所が分かっても学生である私たちにはどうすることも出来ないんじゃあ‥‥」

 莉羅はそう返すのだった。だが

 「問題ない。もうすでに2人が連れ去られた場所の見当はついている」

 言い終えたその直後、カランカランと音が鳴った。その音はお客の来店を教えるものであった。

 「すみません、まだお昼休憩のためお店はまだ…」

 「良い。童はお客ではない」

 その声とともに現れたのは1人の少女と後ろには2人の女性と少年がおり、その2人はメイド服と執事の服を着ており‥‥その2人を見たことがある者はこう言った。

 「ローズさん! それにクランさんも!」

 「お久しぶりです」

 ローズがそうお辞儀をしクランも遅れてお辞儀をするのだった。他の者たちは「えっ、知り合いなの?」と困惑するのであった。

 「今は軽い挨拶で十分じゃ。‥‥ふむ、全員揃っておるな」

 「じゃあ、昨日の事をここにいる皆に教えてくれ」

 零はその3人来客は末に分かっていたかのようであった。

 「今回の2人を攫ったこの一連の事件‥‥首謀者は株式会社薬品コンポレーション社長。須藤健司なのじゃ」


 昨日の夜‥‥零は自室でジュダルと通話をしていた。

 「‥‥それで何か分かったのか」

 『まぁ、大体じゃがな。全く‥‥調べていくうちにとんでもない情報ばかりが出てくるものじゃ』

 そして少し間をおいて‥‥

 『まず分かったことは、この会社は表向きは自社で作った薬でありとあらゆる人々を救う事を目標としている。そしてその言葉通りこの会社は設立以来様々な薬品のおかげで多くの実績を得ている。一見凄い事じゃが、ここであることに気付いた。()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。そこで童はこの会社を気付かれないようにハッキングを行い徹底的に調べ上げた。そしてとあるファイルを見つけた。

 『()()()()()()()()()』というものでその内容はありとあらゆる獣人族、その中で最も最弱と言われている猫族と兎族を捕らえ、その体の構造を徹底的に調べ上げる。そして体内にある血液は勿論、体液、そして臓器のすべてを残さず回収し、それをすり潰したり、細かく刻み、そしてそれらを薬草と混ぜて作り上げる。そして数年の研究の結果は男性より女性の方がより薬品としての効果が高いと分かったらしい。

 それからはお主も聞いたことぐらいはあるじゃろ。近頃猫族と兎族、特に女性の多くが行方不明になっていると』

 聞いただけで吐き気がするような内容であった。

 「‥‥確かに獣人族、その中の猫族と兎族は他の獣人と比べて戦闘能力がかなり低い。その弱さを狙って罠を張り無力化、そのまま連れ去った‥‥で良いのか」

 『まぁそれで合っているじゃろうな。そしてこの会社は一部の場所で大麻の元となる薬物を栽培しているようじゃな。そしてそれらを覚醒剤としたり、薬物のままで必要な者に高額で取引をしている。

 そして近い内、いや、恐らく明日じゃろうな‥‥本社でどうやらパーティがあるらしい。そこには多くの人間たちが集まるらしい。そしてその共通点は…』

 「亜人族撲滅希望の人間たちと、覚醒剤使用者の集まりか?」

 『おそらく‥・じゃな』

 「それについては分かった。それで頼んだ写真の解析は…」

 『あぁ、あの者たちは恐らく誰かが送り込んだ刺客、恐らく殺し屋じゃろうな。まぁ誰が仕向けたのかまでは分からなかったじゃがのぉ』

 「じゃあ、その殺し屋は須藤と関わっていると見ていいのか?」

 『うーむ、まだ断定は出来ぬが、今はそう考えるしかないかものぉ…』

 「そういえばこの会社って全部でいくつあるんだ?」

 『あぁ―、えーっと‥‥亜人族が監禁されていそうな場所で限定すると、本社も入れて全部で4()()じゃな…』

 「4つか‥‥」

 『何じゃ、何か悩み事か。どれ、童が力になってもいいのじゃぞ』

 「えっ、いいのか?」

 『言ったじゃろ。可愛いものが穢されることは誰が許しても童が許さないと。それに…お主に貸しを作るのも悪くないと思うのじゃよ』

 「‥‥いやそこは2人の仲って言って欲しかったんだけど‥‥」

 そうして会話が終わるのであった‥‥


 「……以上が童が掴んだ株式会社薬品コンポレーションの裏の顔じゃ」

 零に教えた情報をここにいる者に共有するのであった。そして

 「そんな‥‥あの会社にそんな裏の顔があるなんて‥‥」

 「うん、今でも信じられないよ。あそこの会社の薬はどれも良いって友達から教えてもらったばかりなのに‥‥」

 その会社が実は獣人族である猫族と兎族の人体実験や薬物植物や覚醒剤を裏で高値で取引していることを告げられて相当ショックを受けていたのであった。だが、落ち込んでいる暇はなかった。

 「悪いけど俺はもう出るぞ。おそらくもうすぐそのパーティが始まる時間になるはずだからな」

 そして立ち上がり店から出ようとしたところで

 「ま、待って!」

 莉羅が零位声を掛けて止めるのであった。

 「わ、私も行く。そんな話を聞いてここで黙って待っているわけにはいかないよ」

 「莉羅‥・分かったわ。貴方が行くなら私も行くわ」

 「僕たちも連れて行って欲しい。他の4人も同じ気持ちだ」

 その言葉通り4人とも首を縦に振るのであった。その意志はどうやら固いようで駄目と言っても付いてきそうな予感がしたのであった。

 「じゃあ、私も行く。なんか仲間外れでずるいんだもん」

 そして意外な人物が名乗りを上げるのであった。四季有紗である。

 「いや、仲間外れとか今は関係ない‥‥」

 「関係、あるもん。私だって黄菜子ちゃんの事心配だもん‥‥」

 「所長‥‥はぁ‥‥分かったよ」

 「ふむ。お主は相も変わらず押しに弱いのぉ」

 「そこうるさい」

 「まぁ、そう怒るのではない。ではこちらからも…ローズ、お主も行ってやれ」

 「はいかしこまりました。ご主人様」

 こうして零、莉羅、瑠璃、陽彩、里見、寧音、理沙、香蓮、有紗、そしてローズの10人が2人を助け出すために動き出すのであった‥‥

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 大体1分ぐらいで見終われるように書いております。  内容次第では少し長くなります。
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