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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
魔王復活

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315/349

宣戦から明けてⅡ

 翌日、星乃零は第3術科学校の屋上にいた。今の時間は昼休みでその間屋上は常時開いており、零はそこで1人呑気にスマホを見て過ごしていた。2月に入ってもうすぐ下旬となり今もなお外の気温は一桁であり、零以外の生徒は屋内で休み時間を過ごしている。屋内にいる生徒たちの話題はやはり数日前に起こった天使顕現の儀式に現れた巨大な怪物、そして謎の仮面をつけた少女の話題で持ちきりだった。怪物が現れて以降もどうやら配信が続いていたようで怪物と少女が戦っている様子が今もなおアーカイブで残っており、生徒たちの多くはその動画見ている様子が朝から見られた。

 「…どうやらあの後の状況は配信されていないようだな」

 あの後、それは怪物を倒した後に現れた一条和也、そして魔族が『天使の魔力』を秘めた心臓を奪い去ったことである。もし配信されていれば日ノ本は大きな打撃を受けると思われるからそこだけを配信を辞めたのか、それとも偶然的に配信用の機材が壊れたか。今となってはどうでもいいことである。

 「そして、こっちは変わらず荒れたいるな」

 こっちとは、今もなお続いている人々による商品購入争奪戦である。特に食品や化粧品といった今後長く必要な物だけを独占するかのように買い占めている様子が画像や動画でニュース記事でいくつも見られた。記事によれば、魔族という脅威に対して我々に出来ることは一つでも多く物資を買い漁り1秒でも早く国外へ逃げることである。という馬鹿げた内容が書かれていた。それに感化されるように人々は我先にと長持ちする食品を大量に購入し、逃げるように国外へと移動ことが過ぎるまでそこで生活するつもりでいるのだろう。

 (……なんともまぁ、馬鹿げたことをやるんだろうな。魔族が現れる場所が国内だってあいつら一言も言ってないのに)

 そう教える義理もなければ理由はない。もし国外に現れればその時はその時で自身で何とかしろ。と言うかのように高速でスマホ画面をスクロールしその記事を見終えるのだった。そうして

 「あ~、つまんね。もう帰ろうかな」

 そんな中、屋上の扉が開くのだった。

 「……あんたは」


 屋上に現れたのは安藤小夜だった。そして零の顔を見るや否ムスッと機嫌を悪くしたような表情をし

 「屋内が騒がしいから屋上に来てみれば、先客がいたなんてね」

 「なんでそう嫌そうな顔をするんだよ。良いだろ別に。屋上に誰かがいても」

 「さぁね。私にも分からないわ。…でも、そうね。強いて言うならその態度が気に食わないわね」

 「…もともとこういう性分なんだ。あきらめろ」

 そんなまるで挨拶をするかのような言い合いの中、

 「やっぱり屋上は寒いね、さっちゃん。……あっ、星乃君もいたんだ!」

 「…くちゅん」

 安藤小夜を追いかけるかのように影山優美、山影実憂も屋上に来るのだった。3人とも屋上で休み時間を過ごすつもりでいたのか制服の上に暖かそうな上着を着ていた。そして持っていた袋からコンビニで買ったであろう菓子パンやサンドイッチ、おにぎり、そして温かい飲み物を出すのだった。

 「…もし邪魔だったらどこか行こうか?」

 「えっ、いいよそんなことしなくても。…ところで星乃君はもうお昼はもう食べたの?」

 「あぁ~、そういえばスマホ扱ったりしていて食べるの忘れてたな」

 「もしかして、お昼なかったりする? だったら私の分分けてあげようか?」

 そう言い袋からいくつかパンを取り出して星乃に渡そうとする。

 「…ふん。放っておけばいいでしょ。人間食事1食抜いたって死にはしないんだし」

 「もうさっちゃん、そんなこと言わないの。もしお昼食べなかったら午後からの授業に集中できなくなるでしょ? はい星乃君。私の分食べて」

 そうしてパンをいくつか渡す。

 「…遠回しに影山さんの心配しているのバレバレなんだけど? もし集中できなくて影山さんが途中で居眠りしないか心配だっていうのが顔にでt

 ヒュン。

 零の鼻を掠めるかのように何かが飛んでいくのだった。

 「…次は当てるから」

 飛んできた方向を見れば小夜が人差し指を零に向け、放った後なのか電気がパチパチとなっていた。その表情から見るに次は本気で当てるつもりなようで…。

 「……冗談だ。それに、弁当なら持ってきているからそのパンは遠慮しとく」

 どこからともなく2段箱の弁当を取り出すのだった。それを見て「じゃあさっさと出しなさいよ…」と呟く小夜であった。

 ちなみに山影実憂は1段弁当を取り出してこれから食べようとしているところだった。


 「…そういえばこの前の魔族からの宣戦布告の影響かな? いつも通っているスーパーの商品が少なくて食品コーナーなんかほとんど置いてなかったよ」

 はむっ。とパンを一口。

 「…それに朝来る前に入ったコンビニも弁当やパン、後お菓子類もほとんど置いてなかったよ。今あるパンだってここにあるものしか買えなかったよ」

 はむっ、はむっ。とパンをさらに一口。

 「はぁ~。いつになったらこんな生活が終わるのかなぁ。…やっぱり魔族が言っていた魔王? っていうやつを何とかしない限りどうしようもないのかなぁ…」

 はむっ、はむっ、…ペロッ。とパンを完食する。

 …………グゥ~~~。

 「…うぅ~。やっぱり足りない」

 涙目でそう言う優美であった。

 ここ数分で影山優美が食べたパンの数は全部で3つほど。だというのにまだ足りない様子であった。

 「…なぁ、影山さんっていつもどれくらい食べるんだ?」

 「え? 別に、ほかの人と変わらないくらいだよ? 今日はいつも食べている量の半分、いや、少し下くらい?」

 「……それって、女子から見れば食べすぎじゃないか?」

 「そ、そんなことなよ! このくらい普通だよ! ねぇ、実憂ちゃん?」

 「……えっ⁉ …え、えっと、うん、普通、だと、思うよ?」

 「ほら、実憂ちゃんはこう言ってるよ」

 無理やり言わせてんじゃん。と、心の中でそう呟く零であった。

 「…食べ過ぎると栄養が下に行き過ぎるわよ」

 下。その言葉の意味は女子にしか分からないようで、

 「下って、そ、そんなことないもん! ちゃんとここも数か月前よりも成長しているよ! つまり栄養が行き渡っている証です!」

 そうして上を上げて強調させる。

 「…そういえばさっちゃん、最近食が少ない気がするけど、ちゃんとご飯食べてる?」

 「…最低限程度のエネルギー摂取だけしているわ」

 「もうっ! いつも言ってるでしょ、ちゃんとご飯を食べるようにって。……私の言うことを聞かないさっちゃんにはこうしてやるー!!」

 「ちょ、ちょっと優美! どこ触って、…ひゃん!」

 そうして女子2人による(どことは言わない)一方的による揉み合い合戦が始まるのだった。唯一免れている実憂はというと、「……(スカッ)、……(スカッ)」と自身の手を上の方で動かすが見事に空を切るだけで何も当たらないでいた……。

 

 「…何やってんだ」

 2人のやり取りを見ながら弁当を食べている零はそんなことを呟くのだった。と、零のスマホに着信音が聞こえたため画面を開くと1通のメールが届いていた。そのメールには差出人の名前が書かれていなかった。だが、

 「…ん。あいつからか」

 心当たりがあるかのようにそのままメールフォルダを開く。そこには

 『…今何している?』

 と一言だけ届いていた。そして零はしばらく考えて

 『今はこうしてる。』

 そう打ち込み、そしてカメラ機能でパシャと音を立てて、そのままそのメールに添付し送信する。そして返ってきたのは、

 『何それ! 羨ましすぎるんだけど!! というか何でそんな状況になってんだよ!』

 零が送った写真は今行われている揉み合い合戦している2人を撮ったものだった。

 『…まぁ、それはおいおい。それで、ことは進んでいるのか?』

 『おいおいって…。今のところは順調。後、数日すれば動き出すはず。……本当に信じていいんだよな?』

 送られた最後の文に対して零は、

 『当然だ。互いの目的を果たすために協力関係を結んだことに変わりはない。…それと、こっちにも動きがあるはずだから伝えておく。』

 そう送ってスマホを閉じるのだった。そして同時に昼休みが終わるチャイムが鳴るのだった。

 …ちなみに2人の揉み合い合戦は途中で小夜も優美の上を揉みだし始め、その結果互いの制服(特に上の方)がシワになり、互いに息を切らして仰向けで倒れていたのだった。

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 大体1分ぐらいで見終われるように書いております。  内容次第では少し長くなります。
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