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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
合同交流会

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141/350

他校合同交流会へ向けて

 9月1日第3術科高等学校へと登校した。教室に向かう際中には生徒たちはそれぞれの夏休みを過ごしていたようだ。夏休み期間に遠出をしたり、家族や友人と海や山に行ってバーベキューをしたり、祭りの日に誰もいない所で好きな人に告白をしたり、大人の階段を登った‥‥の等々を耳にした。リア充め‥‥とも思ったが、夏休みの過ごし方なんて、まぁ、人それぞれだから心のうちに止めておこう。そう思うのだった‥‥

 この日は思った通り始業式とホームルームのみだった。長々しい始業式の後はホームルームがあり、そこで夏休み期間に出された課題や研究を提出したり、今後の行事について話しがあった。

 そして最も近い行事は術科対抗の体育祭である。この体育祭は1~7の術科の生徒達が参加、学年ごとに分かれてチーム戦を行い、それぞれの種目で結果に応じて得点が入り、最終的により多くの点数を獲得した学校が優勝。とどこにでもあるような体育祭の様な分かりやすいルールである。詳しい説明についてはまた後日行うとの事で今日はここまでとの事でホームルームは終了したのだった。

 そして今日はこのまま下校してまっすぐ帰るか、と思ったが、携帯から着信音がしたため確認した。どうせ四季有紗からの、私の代わりに買出ししてきて~~。とかいう内容かなと思った。その時は嫌です。と断ろうと思いメールを確認すると

 『今から生徒会に来て欲しいの。少し相談事があるから』

 送り人は朝比奈莉羅からであった‥‥


 「他校合同交流会?」

 その生徒会室にはまずは星乃零、次に零を呼び出し対面するように座る朝比奈莉羅、そして莉羅の隣にいるには水河瑠璃、の3人がいた。

 「うん、実は数日前に第7学校と第4学校から連絡があって来月の体育祭の日まで3校合同で一緒に練習をしないかって申し込んできたの。それで今日中に連絡しないといけないからどうしようかと迷っていて‥‥」

 「別に朝比奈さんが決めればいいのでは? 生徒会長なんだし…っていうか教師陣はどうしているの?」

 「あぁ~~、連絡がきた翌日に2人で相談しに行ったんだけど、先生たちは体育祭の準備で忙しいみたいで合同練習を行うかはそっちで決めていいよ。って言われて‥‥」

 「そんなにここの教師たちは忙しいのか?」

 「うん、何でも今回の開催場所はこれまで体育祭を行っていた場所より数十倍の広さのある国際的な競技場で行うみたい」

 「何でそんな国際的な場所で一学生の体育祭を行う必要があるんだ?」

 「う~~ん、それが私にもわからないの。ごめんね」

 「いえ‥‥」

 これまでの体育祭はそこまで規模の大きくない競技場で行ってきた。そこでも問題なく最後まで競技を行うことが出来ていた。だというのに今年はそこで行わないという事になる。考えられるとしたらこれまでの競技場に何かしらのトラブルが発生したか、あるいは他の学校が使用するのか…等など考えられる可能性はそれなりに多く考えてもキリがない事は事実である。

 「それで星乃君に他校との合同交流会を行うべきなのかを聞いてみたいと思ったの」

 「いやなんで俺なんですか、もっと適任者がいるでしょ」

 「いや、そうなんだけど‥‥う~~ん、何だろう、星乃君に聞いてみたらなんか意外と物事がいい方向に進む気がすると思った…から?」

 「何で疑問形」

 「それでどうかな星乃君にとってこの交流会は受けるべきかな?」

 そう言われて少し考えてみた。この第7学校と第4学校は言わずともどちらも同じ術科である。だが授業にて最も力を注いで教えている術の内容が違う。

 第7学校は簡単に言えば女子高である。そこに通う生徒たちは魔術、奏音術のような中距離、遠距離術に関する学びに力を入れている。他の術に関してはほとんど授業で学んでいない。聞いた話だと服が汚れたり、顔に泥が付くのが嫌だとの事らしい‥‥

 第4学校は男子校で、こちらは拳闘術、剣術と言った力や物理の術に力を入れている。魔術や幻陽術などの物理的ではないものの授業はほとんど受けず、もし受けたい者がいれば図書館等で学ぶのらしい。だがこれまで誰も拳闘術と剣術以外を受けたいという生徒は出てきていないとか‥‥

 まぁ結論から言えばこの2校は犬猿の中である。昔この2校が1週間ほどとある場所にて合同で授業を行ったことがあるようだが、2日目である翌日から何度も互いの方針が気にくわないとあちこちで喧嘩が勃発、そしてその喧嘩の影響で多くの怪我人が続出したとか‥‥本来なら2校とも断るか、もしくはどちらかと合同交流会をすればいいと思うのだが、まぁでもいつまでもそんな犬猿の仲だといざという時に協力し合うことが出来ないだろう。だからここはいっその事‥‥

 「俺は2校ともその合同交流会を受けるべきだと思いますよ。いつまでも犬猿の仲だといざという時に協力し合えませんからね」

 「良かった‥‥。ほら瑠璃ちゃん! 私の思った通り星乃君ならきっとこう答えてくれるって言ったでしょ!」

 「はいはい、そうですね」

 ん? まさか俺の返事を賭け事にされていた?

 その後すぐに2校に連絡を取り、合同交流会の件についての話を了承します。と返事を送るのだった。

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 大体1分ぐらいで見終われるように書いております。  内容次第では少し長くなります。
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