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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
夏休み

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133/349

記憶接合、そして・・・・

 マリィと別れて数分が経っていた。今でも様々な場所でゴブリンたちの断末魔や阿鼻叫喚がここまで聞こえていた。アサヒたちが他にもいる数十体のゴブリンたちを喰らっているのだろう。この工場跡地は広い。だから【ライフ・サーチ】の結果、様々な場所にゴブリンたちが沢山いることがすでに分かっている。その数はアサヒたちが喰らった70人のゴブリンを入れても200人ほどだ。そして今先ほど半分を切ったところだ。そして今から向かう所にもゴブリンたちがいる。おおよそだが30人ほどいる。そしてその場所の近くへ向かっている途中後ろから矢が放たれた。普通なら反応出来ないのだがあいにくすでに【ライフ・サーチ】で後ろに数名ほどのゴブリンがいることはすでに分かっていた。近くを通り過ぎてもなかなか襲撃しないことから何かしらの遠距離攻撃を持っていることに勘づいていた。だから後ろから迫る矢に難なく対処し振り向きざまに広範囲の【フレイム・バースト】で全ての矢を燃やし尽くし、瞬時に虹色の杖を今度は弓に変えてそのままゴブリンの数だけの矢を用意、そしてそのまま放ち【ライフ・サーチ】で確認後先ほどいたであろうゴブリンの生命反応が消えていた。向こうの仕事が終えれば後でアサヒたちが血も残さず処理してくれるため死体の確認は必要はない。

 そして目的地の場所が見えると

 「男の人間はいらない、だからこの場で始末する!」

 30人前後のゴブリンたちが総出でお出迎えをされていた。ゴブリンだけでなくホブゴブリンも混ざっており手には武器、体には防具が装備されていた。

 「「「人間を許すな! 人間は全て敵だ! 人間を殺せ!」」」

 そう言いながら30人のゴブリンたちが一斉に襲い掛かって来た。目の前の視界はほぼゴブリンで埋め尽くされていた。数ではこちらが優勢、数さえ揃えればどんな敵に負けない、という自信満々で襲い掛かってきたのだろう。だが相手がもし数をいくら揃えても勝てない敵がいたら、そしてそれがゴブリンたちの目の前にいたら一体どんな行動をとっていたのだろうか‥‥‥ 


 「ば、馬鹿な‥‥手も足も出ないだと‥‥ゴフッ」

 30人もいたゴブリンたちは僅か数秒で全滅、そして最後の1人が暴食の細剣(ベルゼ・ペイント)で体を貫かれそのまま絶命した。正直期待外れも良い所だった。何せ暴食の細剣から放たれた剣技により一瞬で致命傷の攻撃を受けそのまま絶命、万が一生き残っても体から溢れてくる大量の血が流れそのまま血液が足らずに出血死となり絶命。そして最後の1人は体のあちこちに細剣で貫かれたようないくつものの穴が見えてそこから先の所まで見えるほどの致命傷を、そして最後の遺言を残しそのまま絶命したのだった。

 今回の連続失踪事件は結論から言えばどちらが悪いと言われればこう答えるかもしれない。

 ゴブリンたちが100%悪いとは言い切れない。と。

 何故ならゴブリンの人口は実は日に日に減っていると聞いている。だから繁殖のために子を産むための母体を探していた。だがゴブリンは魔族の中では最弱といわれている種族である。だから他の種族であるオークやオーガといった強い種族から受け入れてもらえなく、そして最大の決め手は、言い方が悪いが気持ちの悪い顔、不貞腐れた体型である。だから誰からも愛してもらえない、誰からも受け入れてくれない‥‥だから人間の女という母体の話をどこかで聞き、繁殖のため妖魔族が使える【空間転移】を使用しこの人間世界へと来たのだろう。そしてこの1か月で60名ほどの若い少女を攫いそのまま犯し、孕ませ、出産の行為を数十、数百回も繰り返していたと思う。だが女性が妊娠し子を産むためには相当の体力が必要と聞いたことがある。1人で連続で子ゴブリンを数十回も妊娠から出産を繰り返すことで本来持ち得る体力を使い果たしている可能性が高いので最悪の場合を考えないといけない。

 そう思いながら目的地に到着しそのまま入り口のドアを開けたのだった‥‥


 結論から言えばこの場所には攫われた60名ほどの少女たちがいた。だが少女たちは手足を拘束され逃げられないようにされており、そして衣類も何も着ていない生まれたままの状態だった。そしてこの部屋は密閉されているのか様々な匂いが充満していた。女性特有のフェロモン、排尿や排便といった排泄物、血の匂い、媚薬、そして力尽きた死体の匂い。他にも見られるのは少女たちの体には白い液体がびっしり張り付いていたり、少女たちを孕ませるために使ったためか体中には深い爪痕や首を絞めた痕がくっきり残っていた。

 まぁ、他にも探せばいろいろあるのだが時間がない。何故ならもうすぐこの工場に張っている人払いの結界が消滅するからである。この工場に侵入してすぐにマヒルが侵入前に俺が始末した妖魔族とは別のもう1人が結界に魔力を送るために結界内に自身の魔力を注ぎ始める隙を狙い喰い殺した。この大きさからしてあと10前後で完全に消滅し、そしていずれプロ術者がこの工場にやってくる可能性が高い。何せ今まで捜査でどうして気付かなかったのかと思いそのまま一斉に調査に踏み込んでくるに違いないからである。

 そう思い行動に移ることにした。

 「【大聖女の加護:完全解放】」

 黒髪から輝かしい金色の髪に、私服から修道服へ、男の姿から華奢な少女の姿へ、そして姿を変えると同時に首に1つのロザリオをかけている可愛らしい少女がこの場に現われたのだった。

 それでは始めよう。ここにいる全ての少女を1人も欠けることなく助け出そうか。


 「【記憶接続:開始(メモリコネクト・オン)】」

 まずはここにいる60名の少女の記憶を全部俺の脳に移すことから始めた。すでにこの建物一帯全てに魔術陣が展開しており、外には万が一に備えてグレンを配置している。ちなみにこの術が発動すれば途中で解除は出来ない。まぁ、途中でやめるつもりはないが。発動後は俺を軸として透明な白い糸の様な鎖を60名の少女の頭部に巻き付けた。勿論傷つけるようなものではない。そして巻き付いた頭部から黒く濁った靄のようなが溢れ出した。これは攫われて今に至るまでの記憶である。記憶によっては様々な色がある。喜びが黄色、怒りが赤色、哀が青色、楽がオレンジ色‥‥と様々ありそして黒は恐怖の象徴を表す。そしてそんな黒い靄60ほどが一直線に俺の脳内に侵入してきた‥‥


 い、いや! やめて! 来ないでぇ!

 お前ら人間は俺達をこれまでゴミのような目で見てきた。だからこれは罰だ!

 そ、そんなの知らない、私じゃない!

 だったら貴様がその者たちの罪滅ぼしのために俺の種子を孕め!

 いや、いやいやいやいやいやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!


 そ、そんな汚いものを見せつけないで下さい! ちょっと聞いていますの! 早くどきなさい!

 うるさいメスガキだな‥‥そんなうるさい口には‥‥

 ちょ、ちょっとそんなデカいものを‥‥ンムゥ!!

 こうして塞いでやるよ。ほれほれ味はどうだ‥‥

 ンンンンンンンン!!!!!!

  

 痛い痛い痛い痛い!!!!

 おらぁ! 死にたくなかったらさっさと広げろ!

 痛い、痛いよぉ。それ以上広げられたら、私‥‥

 知るかそんなこと、貴様のような力がない人間は俺たちゴブリンに犯される運命、なんだよ!!

 んごぉ!! ・‥‥あ、あぁ、あぁぁぁ、私の、私の初めてが、会って間もないゴブリンに‥‥


 う、そ、うそうそうそうそうそうそ!!! 彼氏よりも‥‥

 おらぁ! もっと喘げ! そして孕め!

 み、認めたくない、認めたくないけど彼氏が今までしてくれなかったことをやってくれている‥‥こんな気持ちいい事今まで感じたことないぃぃぃぃぃぃぃ!!

 孕めぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!


 ‥‥‥あれ、私、気を失っていた? もう何回出されたっけ?

 おらっ! 次で10回目だ!

 ‥‥‥あぁ…分かる。私もうこのゴブリンから出されたもので孕ませられている。もう妊娠しているかも‥‥

 まだまだ行くぞ! 11、12、13、14・‥‥‥


 ‥‥‥ゴブリンの産声が聞こえる。これで何回妊娠から出産したんだろう‥‥

 こいつはそろそろ駄目かもな。もう孕ませる速度がかなり落ちている‥‥

 え? 一体誰の事を言って‥‥

 どれ‥‥確かにこいつはもう駄目かもな。よし替えはまだまだあるからこいつは始末しとけ

 ‥‥もう、どうでも良いかな。だって痛みも何もかも分からないんだから‥‥‥

 

 ・‥‥寒い。私どうなるんだろう? あぁそうか、さっきの子と同じように体中串刺しにされたんだっけ? でも大した痛みじゃなかったかな。もう私死ぬんだろうな。でも、あぁ、やっと、これでこの地獄の日々から解放されるんだ。じゃあこんな終わり方も悪くないかも‥‥‥


 (‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥あれ?)

 そうしてようやく意識を取り戻した。確か【記憶接合】でこの場にいる60名ほどの少女たちの記憶を見て‥‥‥あぁそうかあまりにも多すぎるほどの記憶容量に()()()()()()()()()()()()()()()()()()() あぁくそっ、体が鉛のように重い、それに頭が割れるほど痛む、一刻も早くベッドで寝たいな。でもそんな甘いことは言っていられない。まだやることはまだある。気を取り直して‥‥うっ、うおぇ…ヤバいかな、口から吐血、それに記憶の不可に耐え切れず頭部や目、体中から血が溢れるほど出ていた。傷を癒したいがそんな暇はないな。今アサヒから報告があってもうすぐしたらこの場にプロ術者数十名ほどが踏み込んでくると報告があった。恐らく俺は5分ほど気を失っていたのだろうな。そこでアサヒたちにはこっちの用事が終える前に術者が来てしまったら足止めを行うよう念話を送った。アサヒたち3人はそこら辺の術者よりも何ならこの国内で誰1人も勝てないほど強いためこれで何の問題もない。

 まぁ、それは置いといて、これで遺体分も入れた60名ほどの少女の記憶を俺の脳内に回収できた。あとは‥‥

 「かの者の悲しみと不幸を私がすべて受け入れましょう。痛みも悲しみも恐怖も孤独も何もかもお授け下さい。そしてかの者に新たな命を与え、私には死を与えたえたまえ。【完全蘇生(リザレクション)生と死の贈呈(デッド・アライブ)】」

 展開していた術が収縮、そして再び展開された。展開された術式には次のような効果がある。

 1.術の範囲内にいる全ての対象者の完全蘇生

 2.体の傷が初めからなかったかのような状態へと戻る

 3.対象者が受けたありとあらゆる攻撃が全て発動者へと一斉に向かって来る。なお対象者が複数いればいるほど発動者に向かって来るダメージは大きい。

 1と2は簡単に言えば傷が初めからなかった状態へ戻り死から生へと戻る、つまり生き返る事を意味している。では3についてだが‥‥・

 このような奇跡の術を唱え終えた瞬間、体中から槍の様なもので貫かれた痕が体中に数十か所、深く食い込んだような爪痕が腰辺りに大量に出来たと思えば出来過ぎたあまりそこからも臓器が見えるほど抉られそこから尋常ではないほどの大量出血、そして、目から鼻から口から耳から、そして他の穴という穴からこちらも尋常ではないほどの白くてドロドロした液体が止まることなく勢いよく溢れ、そこから少し遅れて激痛が走りそのあまりの衝撃で白目剝き出しで完全に気を失ったのだった…‥‥

 3つ目の効果は対象者が受けたありとあらゆる攻撃、つまり60名ほどの少女が受けた数十名の串刺しによる殺害、60名ほどの少女と行為する際腰辺りには鋭利な爪痕により血が出るまでにもめり込まれ、そして60名ほどに出された白い液体が1滴も残らず全て聖女姿の少女となっている星乃零に蓄積されそして決壊したダムのように一気に放出されるのだった。

 そしてこの場に数分後、十数名のプロ術者と警察官がこの場に踏み込むとすでにバスタオルで巻かれた60名ほどの少女を救出したのだった‥‥‥

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 大体1分ぐらいで見終われるように書いております。  内容次第では少し長くなります。
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