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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
夏休み

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連続失踪事件 ~行動開始~

 そこは廃墟された工場だった。その工場は数年前にエネミーに襲撃されほとんどの機能が停止しその後は倒産から廃墟になるまでまっしぐらだった。そんな工場だが今から1か月半前その敷地内に【空間転移】の門が現われその中から現れたのは100前後のゴブリン、そして2人の妖魔族だった。彼らがなぜこのような場所に現れたのか、それはこの工場だった建物がすでに使われておらず人間の1人もいないと人間社会に紛れている魔族から報告で分かったからである。この人間社会に紛れている魔族は現時点では300ほどいるのであった。そしてここを拠点とし魔族を1人でも多く増やすことが目的だった。それぞれの役割は99のゴブリンは若い女を奇襲し意識を狩り取りこの拠点へ連れてくる。妖魔族はゴブリンと同様若い女を幻陽術で眠らせたり抵抗する者がいれば魔術で意識を狩り取るまで攻撃を行い、そして【座標転移】で拠点まで一瞬へ送り、工場に様々なギミックを施しもし工場に足を踏み入れる者がいればすぐさま魔術の一斉放出や深い眠りを誘いそのまま何も出来ず殺害、警報を鳴らし圧倒的な数のゴブリンによる虐殺を行うよう指示を出す。そして最後の1人はというと99のゴブリンをまとめあげ2人の妖魔族を配下に付けているリーダー的な存在である‥‥

 時刻は午後10時となっていた。この時間ですら術者や警察官たちは総動員で失踪して少女を必死になって探していた。捜索を始めてもうすぐ1か月が経過しようとしていた。だというのに誰1人としてこの工場に辿り着けないのかと思っている事だろう。では何故誰1人も辿り着けないのかというと、この廃墟となっている工場にはとある幻陽術の結界が張られていた。その結界の効果は人払いでありそれも術者が使用するような人払いの比ではない。妖魔族は魔力量が魔族随一といわれており、その量は人間の数十倍はあるといわれている。そんな妖魔族が人払いの結界に人間が注ぎ込める以上の魔力を注ぎ込めばどうなるか? 答えはどんな術者でも絶対に感知できないような強力な人払い結界が完成してしまうのである。そもそも人払いの結界とは発動者の周辺にいる目視で認識できる人を自然にその場から離れさせる幻陽術で、火災現場や殺人事件に集まっている人々をどこか別の場所へと遠ざける時に使用する。そして妖魔族がそんな人払いの結界を張った理由はこの場に目障りな術者を何ピタリとも近づけさせないようにするためである。単独でこの場に現れた場合は対処は容易いが多くで来られると対処に時間がかかってしまい最悪の場合折角攫った女どもを取り戻されるだろう。それだけは絶対に避けなければならないためもう1人の妖魔族は人払いを張っている結界の見回りを行っていた。この人払いの結界範囲が広いため持続時間が1日ほどで切れてしまうため1日に1回結界に魔力を送り続ける必要があるのだった。

 そしてこの日も持続時間が切れそうなため妖魔族は結界に魔力を送るため発動の軸となっている場所へと向かっていた。だがこの時もっと早くもう1人の妖魔族がいつまでも帰って来ないことに気付くべきだった。彼はその者がいつまで帰って来ないことに何の疑問を持っておらず、どうせどこかで寄り道でもしているのだろうと呑気に考えていた。何故そう考えられるのか、それはその妖魔族が同種族の中で指入りの強さを持っており人間の術者相手に負けるわけがないと思っていたからである。だから結界に魔力を注ぎ始めた瞬間——————

 

 その妖魔族の首から上がきれいさっぱり消えたのだった。まるで何かに喰われたかのように‥‥


 その妖魔族だった者の後ろにいたのは

 「あー、美味しかった♪」

 幼い子供だった。


 今から時間を午後8時半に戻そう。

 各調味料を買い終えた零とマリィはその後親睦を兼ねてマリィの歓迎パーティを行った。1か月という短い時間なのだが折角暮らすならこういう催しはあった方が良いよ。と春奈さんの提案で始まったのだった。提供された料理はハンバーグやオムレツ、唐揚げ、ミートソーススパゲティ、ポテトサラダ等といった豪勢な料理が並べており勿論味は最高という2文字だった。

 そして親睦パーティを終えて時刻は午後9時となっていた。すでに片付けや入浴時間を終えており各自自室でゆっくりしていた。そんな中零の自室にはマリィがいた。

 「ヨヅキからの報告だ。場所を特定したらしい」

 場所の特定にはいつもティナに頼むのだが彼女は最近ジュダルの手伝いをしているためだったらいっその事しばらく休暇を与えていた。ティナはというと休暇というものは何をすればいいのでしょうか? と聞いてきたため、美味しい料理を堪能したり、趣味に打ち込んだり、景色を見るとか‥‥等の適当なことを言い何とか納得してもらったのだった‥‥

 「そう、じゃあ今から行くわよね」

 マリィはすでに用意を終えているのか零にそう聞いてきたのだった。そして返答は、愚問だな。である。

 そして【座標転移】でヨヅキ、そしてアサヒとマヒルがいる場所まで移動したのだった。そして目の前にあったのはすでに廃墟されてような工場だった。一見ただの廃墟となった工場なのだがあからさまに人払いの結界が張ってあった。並みの術者ならバレないと思うが、こちらから見ればここにいますよ。と意思表示をしているようなもので存在がバレバレだった。そして零は【生命探査】を発動した。その結果この工場には94人のゴブリンと1人の妖魔族がいることを突き止めそしてそのまま入る‥‥前に

 「アサヒ、マヒル、ヨヅキに命ずる。この工場周りを徘徊しているゴブリンともう1人の妖魔族を見つけ次第、血も残さず喰い殺せ」

 「「「仰せのままに」」」

 そして3人はそれぞれの場所に向かい、2人は探査能力を持つ【ライフ・サーチ】で見つけた最も大きな反応と弱々しい多くの反応を示した場所まで向かうのだった‥‥

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 大体1分ぐらいで見終われるように書いております。  内容次第では少し長くなります。
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