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創られた世界に破壊を込めて  作者: マサト
夏休み

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面会 ~生島家~

 そこは犯罪を犯した未成年の少年少女が収容されている『青少年少女収容所』という警察と術者警備隊が管理している場所であった。何故術者警備隊も関わっているのか、それは単にその中には未成年の術者もいるからである。そのため建物の周りには高い柵で覆われ、警備の人も数十名と日々巡回をしている。では室内はというと、これでもか、というくらい強固にしたコンクリートに窓の位置を大人でも届かないというくらい高く、中でも数十名の警察官や術者が外と同様巡回をしていた。では快適さはというと1人部屋から4~6人部屋で室内はそこそこ広くベッドもそこそこふかふかで全く眠れないという事はない。食事に関してもそこそこで和食や洋食等の食事が3食付きで提供される。とここまで説明したがでは収容されている少年少女はここでどうやって過ごしているのか? それは他の学生と変わらず勉強や運動を毎日のように行い、術を使えるんのはこれらプラス術の扱い方を学んだり、出力の上げ方、抑え方の練習を行ったりしていた。理由として挙げられるのは将来この収容所から出ても社会で恥ずかしい思いをしないようにという事でこの収容所では別館で学校にあるような教室がいくつか用意されているのであった。実際にこの収容所から出た何人かはこのおかげで社会に出ても恥ずかしい思いはしなかった。とお礼が届いたらしい。何でも現在好きな異性とお近づきになるため日々頑張っているらしい。

 そんな場所に星乃零が来たわけだが、まず入り口で面会許可書を初めに書いて次に会う者を紙に記入、そしてしばらく待って許可が下りればめでたく面会許可が下りて中に入ることが出来るのである。そして中に入り零はとある人物たちに会いに行くのであった。


 「よっ、やってる?」

 居酒屋のように中に入るのであった。

 「……また来たのか」

 その内の1人が零を見てそう言うのであった。

 「えぇ~~、折角考えてきた一発ギャグだったのに…」

 その室内は事前に置かれていたベッドや椅子、机以外は特に何もなかった。そしてここは5人部屋であり現在この室内で暮らしているのは、

 「‥‥で、体調はどうかな、生島家の5名は」

 生島一樹、二葉、美香、志保、五郎がこの場にいるのであった。

 「はっ、何度も来ているから分かっているだろ、見ての通り絶好調だよ!」

 「そうそう、早くこんな所から出たいんですけど」

 「早く、外に出てめいいっぱい遊びたーい」

 「こんな所に収容されるなんて何ともおこがましいことか」

 「こんな狭い所じゃストレスが溜まる一方だよ」

 5人はこの収容所での生活を零にぶつけるのであった。

 (‥‥これじゃあ、助けた意味なんてほとんどないかもな)

 そう思うのは無理もなかった。

 今から少し遡る。あの時4人はS級エネミーとかした一樹によって魔力を徐々に奪っていた。そして後もう少しで魔力切れとなりやがて肉体が体内で溶かされるというところで投げ放った鎌で捕らわれていた触手から斬り放しそのまま死に至ることはなかった。そして一樹はというと実は一樹の肉体はというともうこれ死んでるんじゃあないのかと思うほどであった。肉はないわ、皮膚はほとんど剝がれているわ、骨は何か所も見えているわのオンパレードだった。正直これでよく【強欲の魔眼】が反応出来たわと自分の力を褒めたいくらいだった。とまぁ感心しているわけではないので【狂化血斬】でS級エネミーのコアを破壊する際肉体に少しでも当たらないように器用に破壊したのであった。そして崩壊する僅かの一瞬で一樹の今でも死に絶えているのではないのかというような肉体を上手く回収、後はちょっとした秘薬をかけるとそんなオンパレードだった肉体がみるみる再生し始め数分後には完全に元通りになったのであった。その後は最近知り合った井手修斗というプロ術者に連絡し、5人は警察病院に搬送されたのであった。そして翌日俺は事情聴衆——という名の井手さんの奢りで個室付きのレストランにて昨日の顛末を説明されたのであった。勿論若干の嘘を入れてだが‥‥何しろ1人でS級エネミーを倒したことは前代未聞との事でそこは、まぁ、適当に誤魔化すほかなかった。だってたった数名だけでもS級エネミーは倒せないらしいから。そして2週間が経ちようやく5人は意識を取り戻した。魔力はほとんどない状態のため絶対安静で数日はベッドで寝たきりで過ごし、そして病院での検査終了後、このまま退院‥‥とはいかない。何せ5人は万引きや詐欺、性犯罪そして殺人を犯したのだからまっすぐ帰れるわけがなく、そのままこの『青少年少女収容所』へと連れてこられたのであった。

 その後零は時折だがこうして週に数回ほどこうして面会に着ているわけだが‥‥結果は依然とほとんど変わらず。少しは心を入れ替え、社会に出た後に備えて勉学や術の向上に励んでいるかと思いきや別館で行われる授業には全く出ず、術の向上訓練にも参加はしないわで毎日この部屋でダラダラ過ごすことが当たり前となっているらしい。

 (‥‥まぁきっと何かきっかけがあれば変われると思うんだけどなぁ…)

 と毎度のように思うのであった。

 「‥‥ていうかお前いつまでこうして会いに来るんだよ、暇なのか、だったらストレス発散に付き合えよ。そうだ、何賭け事しねぇか、もしお前が勝てば何でも1つ言う事を聞いてやるぜ」

 そんな自信満々に言うのであった。

 「へぇ‥‥何でもねぇ‥‥」

 「あぁ、何でもだ、全裸になってそこら中駆け回るでも、逆立ちしてご飯食えでも良いぜ。そして俺らが勝ったらもう2度と顔を見せに来るなよ」

 どうやら勝つ気満々らしい。それにてっきり勝ったらこの収容所から出してもらう。と言って来るかと思いきやそんな提案を出してくるとはなんとも意外であった。

 「分かった。受けるよ」

 勿論俺は2返事で返すのであった。

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