オマケシリーズ 第六弾
『ショート六話 山城龍一』
彼は今まで一人暮らしだった。十七の頃に親が死んで、アパートにて暮らし始めた山城龍一。現在、魔王の幹部と陛下と側近の三人と暮らしている。
そんな彼には趣味がある。ネットである。
特にネットにて、よく皆と楽しく話していたのだった。ちなみに、龍一のネットネームは『ドリームカン』である。
「ふむふむ。『猫●さんは俺の嫁』さんからによると、最近『ハッシュドポテト』さんがネットに来ないのかぁ。ひょっとしたら、この時期やと、熱中症とかあるかもしれないな」
龍一はキーを押し始めた。
「『最近暑くなってきましたし、もしかしたら忙しいかもしれませんね。でも、ネット会でもよくあるパターンなので、そのあと投稿してくるはずですよ。ここは、一回待ちましょう』」
するとだった。
「ん? 新入りさんが来たのかいな? 名前は『家政婦は見たんだもん(笑)』さんか」
龍一は新入りの方を見ると、再びキーを押す。
「『初めまして、このネットは皆さんと楽しく語りながらネットをする場所です。説明通り、暴言などを言うならば即退場となりますので、気をつけながらお話ししましょう。新入りさん』」
キーを押し終わった龍一は、この時思った。
「前々から思ったんやけど、皆のネットネーム、ふざけっぽいツッコミたいネームやな」
その一方、様子を見ていたライアは―。
「自覚はあるのか、ソレは……」
と、呆然した。