皆で屋台で大騒ぎをして楽しんでいました
元春達は、『小樽花火大会祭り』にて楽しくやっていた。そんなセレナたちは……。
「元春さん、りんご飴というのが書いてありますけど、りんご飴って何でしょうか?」
「俺も食べたことないけど、リンゴの水飴みたいな感じかな」
「りんごの水飴ですか……、食べてみましょう」
元春達はりんご飴へ向かった。そこには―。
「いらっしゃい! って、元春さんたちじゃないですか!」
荒川達郎・結子姉弟が営んでいた。
「荒川さん! 何しているんですか?」
「見ればわかるでしょう? お祭りのりんご飴を営んでいるんスよ!」
「まぁ、今日は姐さん達がこの祭りにやってくるから、参加しているんだ」
「そうだったのか……。まぁ、いいか。りんご飴一つ」
元春は注文した。
「へいよ! りんご飴一つ二百円!」
この時、セレナは思った。
「あの、一つでいいんですか?」
「一緒に食べたら十分でしょ?」
(え、ええええええ!)
セレナは赤面した。この時、セレナの態度を見た達郎は気付いた。
「セレナさん、こりゃあラッキーじゃないですか?」
「ら、ラッキーって?」
「一つ注文して、二人で食べる。まさに、アレですよ!」
この時、セレナは思った。二人でりんご飴を食べるということは、つまり、『アレ』だった。
(もしかして、アレって一人がある食べ物を食べるともう一人が、さっき食べたものを一口食べるアレってもしかして、か、か、か、かか、かかかかかか……)
するとそこへ……。
「何しているんだ、お前たち」
「荒川姉弟であります」
義子やシャルア達が来た。
「あ、姐さん達! りんご飴食べます?」
「お母さん、りんご飴食べたい」
義子の娘・松子はりんご飴を食べたそうに言う。
「はいはい、分かったよ」
「?」
シャルアは、セレナを見た。
「セレナ様、どうかしましたか? なにやら顔が真っ赤になっています」
「い、いえ! 大丈夫です!」
「ところで、エリーゼさん達はどうしたんだい?」
「別の屋台にて、楽しんでいるんであります」
その頃、エリーゼ達は……。
「次は射的で勝負!」
「いいぞ、我もやるぞ!」
エリーゼとライアは勝負していた。
「何してんねん、あの二人は。せめて、お祭りぐらいは楽しくしないんかい」
「すみません、ライア様が本気で……」
射的屋に入ると、そこにある人物と会った。
「すみません、射的やらしてください!」
「……って、エリーゼちゃん?」
そこにいたのは、元春の同級生・車坂巻平だった。
「車坂さん?」
「なんだ、知り合いか?」
「元春さんの友人です」
「友人同士で来たか? いいよ、五回で三百円だ」
巻平は言うと、二人は言った。
「こいつとは、友人関係じゃない!」
「え、そうなの?」
「犬猿の仲とはいえ、息ピッタリですね」
二人は三百円を払い、弾を射的のライフルに詰めた。
「よーく狙って、商品に当てて!」
エリーゼが先に行くと、一発で商品のポッキーが落ちた。
「さすが、エリーゼちゃんだね!」
「くぬぬ……」
ライアは悔しそうにしていた。
「フフフッ、剣術だけやってないとは思わないでくださいね? こう見えても、ソルフィルスでは剣だけじゃなく銃術も身についていますからね」
「こ、このぉ~」
ライアはエリーゼの嫌味笑みでムカついていた。すると、彼女はピーンと来た。
「まぁまぁ、次は君で……」
ライアは巻平を狙う。そして―。
「グハッ!」
「エリーゼよ、ここはどうだろう? こいつを何発当てたか勝負しよう!」
「ちょ、ちょっと! 狙うのは商品だよ! 人に当てたらダメだって!」
これにエリーゼは―。
「望むどころです」
「エリーゼちゃんんんん! それは了承しちゃダメって!」
そして、二人は巻平をガンガン当てまくった。
するとそこへ―。
「金魚すくい、二匹取ったよ~」
桜子達が来た。
「何しているんですか、アレ?」
とうもろこし焼きを食べていたソルトは、二人を指さした。
「あ、あぁ、アレはその~……」
エリーゼとライアは、巻平を狙って撃ちまくった。
「ちょっと、商品に狙って……グハッ! ま、待って! 俺を撃ったら怪我するって……んがぁ! もうやめてって……アァァァ! そこは急所の方だから……ブベラッ!」
「もはや、射的でもなんでもないやん」
「良い子はまねしないでね」
キャロルはお約束事を言う。
その頃、元春とセレナの二人は……。
「今、夜七時半か。あと三十分で花火が上がるのか」
「…………」
セレナは思った。桃色の花火が上がったら好きな人と恋就成立する、しかしこの時セレナは胸が痛かった。
「皆を呼んで、花火を見ようかな」
元春は携帯を出して、皆を呼ぼうとした。だがすると―。
「元春さん」
「…………!」
セレナは元春の手を掴んだ。それは、二人きりになるための事である。
つづく