スーパーに行こうかと思ったら以外に彼女が弱点なのもを見て怖がっていました
天気のいい朝、元春の仕事は公休日だった。久しぶりの休日だったが、冷蔵庫を見ると元春は気づいた。
「少ないな……」
冷蔵庫の食材があまりなかったのだ。
「どうしましたか?」
元春と同じ公休日だったセレナとエリーゼは、冷蔵庫を見た。
「いや、食材がなくて」
「確かにあまりありませんね、どうするのですか?」
元春は言った。
「スーパーへ行くしかないだろうな」
「スーパー?」
エリーゼは首を傾げる。
「いろんなものが置いてある日常な品物があるんだ。うちの店と同じ感じだ」
「なるほど」
「たしか、今日は安売りの日だったな。しょうがない、行くか」
これに元春はスーパーに行くことになるが、二人は言った。
「私たちも行きます」
「は?」
元春はキョトンと顔をした。
三人はスーパーへ向かうのだったが……。
「おい、あれって……」
「やべっ、スゲー可愛いじゃん」
町の人は、セレナとエリーゼに注目していた。
(凄く注目しているなぁ、異世界の人間とは言えないよなぁ)
元春は二人の注目にやりにくかった。
「元春さん、どうしましたか?」
「早くいきましょう」
「あ、うん……」
だが、元春が行くと、町の人は彼に睨んでいた。
(凄く見ているんだけど……)
スーパーに着くまで、元春は気まずい状態になっていた。
そして三人は、スーパーに入ると……。
「こ、これは……! まるで市場みたいです!」
エリーゼは驚いていた。
「そりゃあ、現世ではこういうもんだから」
元春は、スーパーのカゴとカートを取った。
「今日は何を買うのですか?
セレナは、元春に尋ねる。」
「色々あるからな、今夜はすき焼きにしようかと思っている」
「すき焼きですか?」
「とりあえず、食材を買うぞ」
三人は移動して、まずは豆腐とキャベツを買うことにした。
「ええっと、これとこれっと……」
エリーゼは、辺りを見回した。
「こんなにあるとは、現世の世界は凄いですね」
「みんなこうして、生活をしていますから」
二人が話していると……。
「お、こんにゃくが安いな。買っとくか」
その時だった。
「こ、こ、ここ、こんにゃく!?」
エリーゼはこんにゃくを見てビビった。
「どうしたんだ、エリーゼさん?」
「現世にもそういうのもあるのですか!?」
「そうだけど?」
すると、エリーゼはこんにゃくを拒否する。
「私はいやです! このような気味悪いものは!」
「なんで?」
これにセレナは思い出した。
「あ……、そういえば、エリーゼさんはこんにゃくは駄目でしたね」
「嫌いなのか?」
「嫌いじゃなくて、苦手どころか怖いんです」
エリーゼは、こんにゃくを見て震えていた。
「ソルフィルス時代のことを思い出してしまいます……。こんにゃくに埋もれてしまったことがあって、それ以来はトラウマになってしまって……」
「一体何があったの?」
セレナは言った。
「こんにゃく型のスライムがいまして、エリーゼさんが撃退しようかと思ったのですが、埋もれてしまって負けたことがあるんです」
「そんな魔物いるの? は●れメタルじゃなくて?」
「他にしましょう、このままではエリーゼさんが小刻み状態になってしまいます」
「栄養で美味しいのになぁ」
普通のこんにゃくがだめならどうするか、元春は見た。
するとそこに……。
「これは、白滝か? これならどうだ?」
「なんですか、それは?」
「白滝って言って、糸サイズのこんにゃく」
だが、エリーゼはそれも怖がっていた。
「糸スライム、怖い……」
「これもかよ! というより糸スライムって何!?」
セレナは解説した。
「糸サイズをしたスライムです」
「ミミズサイズも間違いなのでは!?」
結局、こんにゃくは買わなかった。
買い物が終わると、三人は家に帰ることにした。
「あんなものが置いてあるなんて……」
「こんにゃく苦手どころか怖いって、そんなことあるんだな」
「……」
元春は言った。
「エリーゼさん、こんにゃくは芋からできているから大丈夫だよ」
「芋なんですか!? てっきり私、水でできているかと」
「向こうの世界って、こんにゃくは何なの?」
元春は呆然して、セレナは苦笑した。