やって来た実兄は社会的なことを殺してきた人物でした
―オルグス・ルドベキア。
彼は十年前、ソルフィルスの世界にてかなりの大きい屋敷にて、八つ下の妹・エリーゼと共に生まれた。彼は何でもできる優秀だった。だが、親には彼を継ぐのは難しかった。それは、彼は人を見下して、更には実親を殺した。エリーゼは幼かったため、殺さず追放したのだ。
「どうして、お兄様がここに……?」
オルグスは言った。
「私がここに来たのは、ただの様子見だよ」
「様子見?」
これに元春とセレナは、エリーゼに尋ねた。
「エリーゼさん、この方あなたのお兄様と言ってますが……」
「はい。間違いなく、実兄です。ですが、あの人はルドベキア家を壊した張本人、そして私を追放した人です」
元春は、エリーゼの話に、もしやと思った。
「一つ尋ねますが、オルグスさんでしたっけ? エリーゼさんの実家を壊したのですか?」
「壊したではない、邪魔な奴は皆殺ししたのだよ。私は、優秀な男だった。私が、ルドベキア家に後を継ぐ予定だった。なのに、私では継ぐことはできないと、親が断言したのだ。ならばどうするか? いっそ親がいなくなり、エリーゼを追放すればいい! そう考えたのさ!」
「なら、家柄を継ぐあなたがなぜここにいるのですか?」
オルグスは言った。
「私を認めてくれたはずが、殺人事件の犯人に扱いされ、そして追放されたのさ。こんなやり方に人間は腐っている! そのため最大級の魔法を作ったのさ」
「最大級の魔法?」
「向こうの世界、そしてこの世界をつないだということさ」
オルグスの言葉に、元春は言った。
「もしかして、セレナさんやエリーゼさん、ソルトさんなど、この世界に出したのはお前だったのか!」
「ああ、そうさ。ソルフィルスの歴史に残るものを全て行方をくらませばいいと、そう考えたのさ! そしてこの様子見にて、この世界に社会的に腐った人間を鉄槌したのさ」
「この町で殺人事件が起きた首謀者はお前だったのか!」
「いかにも」
オルグスは頷いた。
「さて、おしゃべりはここまでにしようではないか。ちょうど、実の妹と、更にあの騎士団長もいるのだからな。殺せば、俺が一番だ!」
オルグスは手から炎を出した。
「元春さん、隠れてください! ここは私たちがあの男を止めます!」
「セレナさん! エリーゼさん!」
「死ねぇ!」
オルグスは二人を攻撃した。
―ゴゥゥゥゥゥゥ!
セレナとエリーゼはこれに回避した。
「ちっ!」
オルグスは舌打ちした。
セレナは剣でオルグスを攻撃した。
「はあああああ!」
しかし、オルグスはまさかの手で止めた。
「くくく、騎士団長である聖母な貴様でも、剣術をなまったようだな」
「団長!」
そこへ、エリーゼが来た。
「くっ! 憎き妹がァァァァ……!」
この時、元春は光景を見た
(これ、現実なのか? でも、もしこれが本当なら……!)
その時だった。
―カキンッ!
セレナの剣が、はじきだした。
「しまった!」
「死ねぇ、セレナ・ガーネット!」
オルグスは攻撃してきた。剣を拾っても、間に合わない。まさに、絶体絶命だった。
「団長ォォォォォォ!」
―その時。
「うおおおおおおお!」
元春はオルグスの攻撃を止めた。
「元春さん!」
「う……!」
オルグスの攻撃は炎の攻撃、だがそれでも元春は、素手で止めたのだ。
「な……! こいつ、一般人なのに俺の攻撃を止めただと?」
さすがのオルグスも驚いていた。
「……自分が凄いと、自己中心的なことを言ってるけど、それは有り得ない。貴方がやっていることは、正義らしいことと思っているだろう? でも、貴方がやっていることは―最低な正義であり、殺戮なことだ!」
元春は怒りの目をして、オルグスを睨みつけた。
つづく