美味しいスイーツを中国人出身の人に案内しました
ある日のこと、休憩中にて中国人であるユン・リーシャンは同じく休憩した久本桜子と一緒に、ユンの故郷を話していた。
「すごいところなんだねぇ、ユンちゃんの故郷」
「私の国は、歴史を感じていて穏やかなところネ。でも、私は色々世の中みたいアル」
「ということは、まだ日本の事未だに慣れてないのぉ?」
「うん……」
ユンは頷いた。
この時、桜子は考えた。
「そうだ! ちょうど、明日は仕事休みだから、一緒に出かけないかな?」
「出かけ、アルか?」
「私が色々教える!」
「……?」
こうして、桜子とユンは明日、街へ出かけることにした。
翌日。ユンは桜子と一緒に街へ向かう。
「桜子、一体どこのファミレスへ向かっているアルか?」
「スイーツがあるところだよ。私にとってのおすすめなところ」
「おすすめアルか? 凄く美味しいスイーツなのアルか?」
「うん、見せてあげるよ。おすすめのスイーツ」
二人は、ファミレスに入り空いている席へ座った。
「洋風なところアルね」
「うん、時々ここに来ているんだよ」
ユンはメニュー表を取って、目で見た。
「ケーキシリーズ、アイスシリーズ、パフェシリーズ、グレープシリーズ、エトセトラ……。こんなにスイーツがあるアルか」
「私はパフェがおススメ」
「成程。といっても、おススメっていったい何のパフェアルか?」
「これだよ」
桜子はメニュー表に指を指した。それは、『フルーツパフェ』である。
「フルーツパフェ?」
「うん、パフェでは私おススメ」
これにユンは思った。
「パフェは食べたことないが、食べてみるネ」
「じゃあ、それ二つにしようよぉ」
こうして、二人はフルーツパフェを頼んだ。
そして、数分後。店員が、フルーツパフェ二つ持ってきた。
「お待たせしました、フルーツパフェでございます」
「お~!」
「わぁ~!」
二人はビックリしていた。
フルーツパフェには、イチゴやマンゴー、さらにはブルーベリーやメロンもあった。
「こ、これがフルーツパフェアルか! う、美しいネ!」
ユンはフルーツパフェを見て、震えて感動をしていた。
「人気ナンバーワンだがらねぇ、早速食べようよぉ」
「そうアルな」
二人はフルーツパフェを一口食べた。すると、まろやかで微笑むほどだった。
「う、美味いアル!」
「やっぱりこれだよぉ~」
二人はパフェを食べていると、その時だった。
「おい、このコーヒーにゴミが出てんじゃねぇか!」
なにやら、店員と揉めているお客がいた。
「そんなはずは……!」
「何言ってんだよ、ほこりのゴミが入ってたんだよ!」
「ちゃんと確認しましたよ、そんなものは一切入っていませんよ!」
「テメェ、ウチを何だと思っているんだ! 俺は極道のヤクザだぞ!」
「う……」
その時だった。
「このホコリ、何にも入ってないネ」
「ユンちゃん!」
ユンが、コーヒーを見て思った。
「な、何だテメェ!」
「ここのファミレス、美味しいのに、もしかしてクレーマーアルか?」
「はぁ? 俺はちゃんと注意を言ったんだぞ、文句あるのか?」
ユンはさらに言った。
「もしかして、クレーマー兼ねての、飲食詐欺アルか?」
「な、なんだと?」
「コーヒーにホコリがあるなら、死んでもおかしくはないアル」
「んなっ!」
男は辺りを見て、悔しがる。
「く、くそぉ……! 覚えていやがれ!」
男は金を払って出て行った。
そして、店員はユンに礼をした。
「あ、ありがとうございます」
「いいえ、別にです」
「お礼に、スイーツの特別メニューを用意しますので」
そして、ユンは席に座った。
「す、すごいね。ユンちゃんは……」
「この店、美味しいから。迷惑をかけるやつ許さないから」
「…………、そうだね」
二人は微笑んだ。こうして、楽しい一日を過ごしたユンと桜子だった。