表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
44/160

とある知り合いのネクロマンサーがいることを呪術師が話してくれました

―前回のあらすじ。ハトバに幽霊が出るという噂に、御子柴元春はセレナとエリーゼと一緒に夜の見回りをすることとなった。だが、その監視カメラには謎の西洋人形が落ちていた。

 謎の幽霊、人魂、西洋人形。この謎に、元春達は初のハトバの泊りがけで、調べることになった。さらに、咲夜とキャロルも元春達の仕事に手伝いをして、コンビニでご飯を買いにやって来た。

 そして、元春達は休憩に入ることにした―。


「このハトバに、幽霊が出るって本当なの?」

 キャロルは元春達に質問した。

「監視カメラには、人魂が映っていることは確かだ。だが、人魂が出たのはともかく、謎なのは西洋人形っぽいものが映っていたんだ」

「西洋人形?」

「ああ。どうして、人形が落ちているのか分からなくて……」

 すると、キャロルは何か思い出しがあった。

「人形……となると、彼女を思い出す」

「? 彼女?」

 キャロルは言った。

「私、呪術師だから、人形となるとある人物を思い出す」

「誰ですか、それは?」

「アリア・ソウルート、ネクロマンサーという職業をしている」

「へぇ~、ネクロマンサーかぁ。どんな人物だったの?」

 キャロルは、アリアという人物を説明した。

「かなりの人と話すのがあまり得意じゃない。でも、かなりの魔力があって、死んだ生き物が見える人だった。かなりの霊圧だったから、ネクロマンサーになったそう。また、人形が集めるのが趣味で会って、人魂が人形に乗り移る力、契約などができる。そういう人だった」

「なるほど……。キャロルさんは、そのアリアさんとは面識あるの?」

「昔の同級生だったから、よく面識している」

「同級生?」

 これにいったのは、セレナだった。

「ソルフィルスには学校があって、そこには科目があるんです。剣槍術科、魔法科、弓術系科、語彙力科などありますから。ちなみに私は、剣術科出身です」

「私も、団長と同じ剣槍術科出身です」

「てことは、ソルトさんも?」

「いえ、確かソルトさんは、語彙力科出身だったはず」

「で、キャロルは魔法科出身ということか」

「う」

 キャロルは頷いた。

 そう話をしていると、監視カメラに動きがあった。

「! お兄ちゃん、八番のカメラに……!」

「八番のカメラ?」

 よく見ると、そこにあったのは―まさしく人魂だった。

「これは、人魂!」

「やはり、昨日の監視カメラと一緒です!」

「怖いですけど、放っておくしかありません!」

「八番のカメラは―洗剤コーナーだ! 行こう!」

 元春達は洗剤コーナーへ向かった。


 そこには、人魂がうようよいた。

「いっぱいいますよ!」

 すると、人魂は気付いたか、逃げていく。

「追うぞ!」

 元春達はさらに追う。だが、逃げた先は―。

「ここは、大倉庫! 荷物の受け取りはこの辺りになる。倉庫だったら、事務所を通らないといけない」

「ということは、犯人はここにいることなの?」

「人魂が、ここに逃げ込んだ。間違いないだろう」

 その時だった。

 グニュウ!

 エリーゼは何か踏んだ。

「! 今の感触は何ですか?」

「これは……」

 キャロルが拾ったのは、人形だった。

「人形! やはりこの倉庫の中に、誰かいるってことか」

「でも、どこにいるのでしょうか?」

「…………」

 その時だった。

 ゴトンッ!

 段ボールの音がした。

「な、何だ今の音は!」

「段ボールの音ですか?」

 元春は恐る恐る、怪しい段ボールに行く。

 すると―。

 ゴトンッ! ゴトンッ!

「!」

 段ボールが動いていた。やはり中に何かいる。

「とうとう、このハトバの幽霊騒動の犯人と対面か―」

「お、お兄ちゃん……」

「正体を見せろ!」

 元春は、段ボールを上にあげた。そこにいたのは―。

「う、うぅ……」

 震えていた一人の女性だった。しかも、人形も抱えていて、ネックに骸骨らしい物。さらにはフードを被っていた。

「き、君は?」

 すると、キャロルは彼女を見て、気付いた。

「もしかして―アリア?」

「え?」

「キャロルさん……?」

 そう、幽霊騒動の犯人はキャロルの知り合いであり、ネクロマンサー―アリア・ソウルートだった。




                                  つづく




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ