まさかの再会にビックリして騎士団がかなりの動揺をしていました
―前回のあらすじ。エリーゼが休憩中に外に行って昼食を買いに行った。だがそこに、長脇迷子と出会う。牛乳を買いに行こうとしていたが、彼女はスーパーへとたどり着けず、エリーゼが案内をした。そんな彼女は夫がいて、その人はハトバにいるということだった。果たして、どうなるのか―。
「ええっと、ここがハトバです」
「ここがなの? 新しいわねぇ~」
「…………」
この時、エリーゼは思った。
(さっきこの人、ハトバに夫がいると言ったはずですが、なんでしょうか? ハトバに夫がいるということは、既に既婚している人と言えば、あのチーフしかいないはず……)
「あの~、どうしましたか?」
「いえ、なんでも!」
エリーゼは手を両手を振る。
「行きましょう!」
二人は、ハトバへと入った。
そして、エリーゼは迷子を休憩室に待たせた。
「今、チーフを呼びますので、ここで待っててください」
「ありがとう」
エリーゼは茂を捜しに行った。
「ふぅ~、ここが小樽市のハトバねぇ~」
するとそこへ、誰か入ってきた。
「とりあえず、水分補給しないと……、!」
セレナが迷子を見てびっくりした。
「あら、あなたはこの間の……」
「え、え、えええええ?」
セレナは状況が分からず混乱していた。
「あ、あの! どうしてあなたがここにいるんですか!」
「夫を待っているので」
「夫?」
セレナは予感していた。恐る恐るセレナは、迷子に質問した。
「その……、夫の名前は……?」
「長脇茂さんよ」
セレナは驚愕した。
「それって、チーフのことですか?」
「はい。私、あの人の妻なので」
セレナはこれに動揺した。まさかのチーフの奥さんがここにいるとは……!と。
「すぐに長脇チーフを連れてきますので!」
セレナは急いで茂を捜しに行った。
「平和ねぇ~」
迷子は動じなかった。
その頃、エリーゼは茂を捜すがどこに行ったか分からず、桜子に尋ねた。
「チーフなら、外に行ったよ~」
「ありがとうございます、外ですね」
エリーゼは外へ行こうとした。
「エリーゼさん!」
そこへ、セレナが来た。
「団長? どうしましたか、何かあったのですか?」
「ち、チーフはどこに?」
「私も捜しに行って、今外にいるとか」
「もしかして、休憩室にいた女性の方を連れてきたのはエリーゼさんですか?」
「そうですが……、何かあったのですか?」
セレナは言った。
「あの人はチーフの奥さんですよ!」
「ええっ?」
エリーゼはびっくりした。
「あの人、かなりの方向音痴らしくて……、それで行方が分からずに……」
「つまり、私が連れてきたことに? このこと、チーフに言ってないのですか?」
セレナは頷いた。これにエリーゼも、理解してきた。
「な、何とかしないと!」
そこへ、チーフが入ってきた。
「? 何やってるんだい?」
「あ、チーフ!」
さらに隣には、元春がいた。
「どうしたの、二人共?」
「いや、それが……。とりあえず、休憩室に来てください!」
「え、え?」
状況が分からない茂は、とりあえず休憩室に。元春達もついて行った。
だが、休憩室に入ったのち―迷子はいつの間にか、居なかった。
「? どういうこと?」
これに二人はビックリした。
(! 迷子さんがいない! いつの間にいなくなったのですか?)
(確かここにいたはず!)
「セレナさん、エリーゼさん。一体どうしたの? チーフに休憩室に入らせて?」
元春は二人の質問に、セレナとエリーゼは言った。
「そ、それが、チーフの奥さんがここに来ていて……」
「え? そうなの? けどいないよ?」
「私もビックリしています」
茂は言った。
「う~ん、もしかして何か思い出して行ったのかなぁ? よくすれ違いするからねぇ」
すれ違いするのと、蔦李は心の中でツッコミを入れた。
「どうして、いつもこうなるんだろう?」
「とりあえず、よくわかりませんが……、って、二人共?」
「…………」
セレナとエリーゼは、手に顔を当てて理解できないと思っていた。