オフ会にはネームが長い人や痛々しい人もいました
―前回のあらすじ、ネットのオフ会があると聞いた山城龍一は、これに参加することになった。だがそこで、ライア・エミルの部下だったロレナが現れる。今まで一部始終見ていたらしいが、とりあえず一緒にいることになるが、当日にはまさかの同行するとは思わなかった。
「ということで、行きますよ」
「待てや、今のなんやねん?」
龍一は、ロレナを問う。
「リップサービスです」
「そんなリップサービスいらんわ!」
龍一たちは、ファミレスに着いた。
「どうやらここやな? ネットのオフ会をやる場所は」
「ところで、オフ会にはどんな奴が来るのだ?」
ライアは質問して、龍一は答えた。
「オフ会のことや、どんな人が来るかは分からへん。ただ分かるといえば、オフ会にはサインがある証拠、それから俺含めて四人やな」
「では、残りの三人がこの中にいるということですか」
「そうなるわな」
「虎穴に入らずんば虎子を得ず、どんな人物か見たいものだな」
ライアはそう言った。
「ただの一般人やで?」
「とりあえず、入りましょう」
龍一たちは、ファミレスに入った。
今日のファミレスは、かなりの人が多かった。どこにいるのか分からない。
「人が多いぞ、どうするのだ?」
「ここは店員さんに聞くしかないやろ」
龍一は店員に尋ねる。
「すみません。『ネットのオフ会』で予約していた者なんですが」
「五番のテーブルにどうぞ」
龍一たちは五番のテーブルに行く。だが、まだ一人も来てない。
「いないではないか」
「どうやら俺らが一番やな」
「そのようですね」
するとそこに、誰かがやってくる。
「すみません、『ネットのオフ会』の者なんですが」
「?」
どうやら三人来たようだ。
「あの~、もしかしてネットのオフ会の方ですか?」
「はい。そうですが、あなたたちが?」
「えぇ、そうなんですよ~」
間違いなくオフ会の参加者だった。
そして揃ったところになった。
「え~、ではこれより『ネットのオフ会』を始めます。私が今回の幹事を務めさせていただきます」
中年の男性が言うと、ライアとロレナは思った。
「意外にこういう人間がいるとはな、しかし歳離れている奴もいるのか」
「ネットのオフ会にはこういう趣味もいるはずでしょう。歳とか関係ないはずです」
「それもそうだな」
中年男性は紹介した。
「初めまして、私は『ホワイトパンサー』です」
この時、ライアは思った。
(なるほど、確かにネットではこういうネームもいるのか)
「三十八歳です」
(以外にそこまで年齢来ていたのか!)
さらに次は太った二十代の男性だった。
「私は『ギャラクシー大好きオリジナル』です、このオフ会に興味があったので参加しました」
(なんかネームが長いのだが、こういう奴いるのか?)
三人目は根暗な男性だった。
「こんにちは……、『きっと来る髪質が一緒』です」
(ツッコミたいほど山々だが! というよりどこかで見たキャラだな)
「オフ会には興味ありませんが頑張ります……」
(ならなぜ、参加したのだ! 興味ないなら帰ったほうがいいぞ!)
ライアは心の中でツッコミを入れた。
(いや待て、最後の紹介は龍一だぞ! 大丈夫なのか?)
龍一は言った。
「私は『ドリームカン』です、よろしくお願いします」
(言いにくいが、少しダサい名前だな)
「今日はオフ会では、私達がどのようなことで言うのか……」
ホワイトパンサーは言う。
「あの~、一つ気になっているのですが……、この二人は誰ですか?」
きっと来る髪質が一緒はライアとロレナを指す。
「ええっと、私の連れです」
「ドリームカンさんのですか? まぁいいでしょう」
(我自信が来たというのもなんだが、軽いな!)
さすがに現世の人間は軽いそう思ったライアだった。
だが……。
「でも、こういう子供が来たらまずいのでは? ネットのオフ会ですし」
ギャラクシー大好きオリジナルは言う。
(まずいぞ、我が行っても龍一が困る。だがここは……!)
ライアは言った。
「我はライア・エミルだ。この者と一緒にいるのだ、オフ会には興味あるのでな、一応体験者だ!」
ライアは言う。
「ラ、ライア?」
すると三人は……。
「そうなんですね、体験者だったのですか! といっても学ぶこともありますからね」
「…………」
ライアは赤面した。
「何しているのですか、ライア様……」
ロレナは呆れた顔をした。
そして、オフ会が終わり帰ろうとした龍一たちは……。
「とりあえず、何とか乗り切ったようやな」
「…………」
ライアは考えていた。
「どないしたん?」
「いや、ネットは面白いのかと思っていてな……、少し興味があった」
「ホンマかいな」
ロレナは思った。
(ライア様はこの世界に来て少し馴染んでいますね、止めはしませんが見守りましょう)
その後、ライアがネットやることになるが、それはまた別のお話。