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元魔王幹部は初めてアニメの聖地に来ました

———ある日の夜のこと、とあるマンションにて、一人の男がインターネットを見て驚いていた。

「ホンマかいな……!」

 山城龍一は、人気アニメのコラボカフェを見て唖然した。

「こんなカフェやったら、行きたいわなぁ」

 そう思っていると、そこに……。

「何を見ているのだ、龍一」

「ライア」

 元魔王軍幹部であるライア・エミルは、龍一のパソコンを見た。

「人気アニメのコラボカフェや」

「ほう、アニメとな」

 ライアはパソコンの画面を見て、感心していた。

 すると……。

「! り、龍一! これは何だ!?」

「どうしたんや? 何か気になるもんでもあるんかいな」

「このでかいスイーツは何だ!?」

 それはパフェだった。

「パフェやな」

「………パフェか」

 何やら気になっている様子。

「食べたいんかいな?」

 龍一はそう言うと、ライアは言った。

「! い、いや! 別に食べたいわけではない! むしろそういうのは……」

 ライアは慌てるが、その時龍一は彼女の顔を見て思った。

「………よだれ出てるで」

「な……っ!」

 ライアは腕でごしごし口の中のよだれを拭いた。

「食べたいんなら、そう言えばええやないか」

「うぅ……」

 ライアは赤面した。

「ちょうど、明日は仕事休みやから、行くか?」

「分かった」

 こうして明日、二人はアニメカフェへ行くことになる。


 翌日。龍一とライアがやって来たのは、秋葉原だった。

「人が多いところだな、それどころか奇抜な格好をしている者もおるな」

 どうやらライアは、アニメキャラの格好のことを言っているようだ。

「あれはコスプレやな」

「こすぷれ?」

「人気アニメのキャラクターをなりきってやるんや。まさに、二・五次元のリアルや」

「そういうのもおるのだな」

 龍一は思った。

「しかし、コスプレとなると、ワクワクするもんやなぁ」

「そんなにワクワクするものなのか? 我にはわからぬが」

「そのうち分かるで」

 二人は移動するが、龍一は何かブルっと来た。

「スマン、ちょいトイレに行ってくるわ」

「うむ、我はベンチにて座って待っているぞ」

 龍一はトイレに行き、ライアはベンチに座って待っていた。


 ライアは待っていて思っていた。

(こんなに人間が多く、楽しく賑やかにやっている。……我がいた世界にも、こういう同じだったかもしれないな)

 そう思っていると、そこに誰かやって来た。

「おいおい、見ろよ! 可愛い奴じゃないか!」

「ロリだ! ロリ巨乳の少女だ!」

 どうやらアニオタの人たちだった。

「な、何だ貴様らは?」

「し、写真撮っていいですか?」

「断る」

 ライアは即答した。が……。

「我は魔王軍幹部のライア・エミルだ! そんなものは否定する!」

 しかし、アニオタの者は無視して写真を撮る。

「いいねぇ、やっぱりこういうのは!」

「やめい! 撮るな! 抹殺するぞ、貴様ら!」

 そこへ……。

「ふぅ、スッキリした。……って、なんや?」

 龍一がトイレから戻ってきた。

「龍一、助けてくれぇぇぇ! 変人な奴らが撮ってくる!」

「どないなっとんねん?」

 龍一は困っているライアを、助ける。

「ハイハイ、この人は俺の知り合いやから、取るのか勘弁してくれへんか?」

「何言ってるんだ、もうちょっとだけ……」

 これに龍一は危険を感じた。

「こりゃああかんわ、逃げるでライア!」

「う、うむ!」

 二人はこの場から逃げた。


 そして、二人は木の木陰にて逃げ切った。

「何だあの者たちは、しつこかったぞ」

「アニオタやな、ああいうのおるんや。ライアやったら、多分オタクが集まる可能性あるで」

「そんなにか? アニオタは恐ろしいな……」

 ライアは少しアニオタが恐ろしかった。

「とりあえず、目的場所へ行くんやろ? 早く行くで」

「うむ、そうだな……」

 こうして二人は、アニメカフェへ向かうのだった。



                                 つづく



 

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