主人公は意外にハーレムだったのでとりあえずこっそりつけることにしました
―—前回のあらすじ、同級生である御子柴元春にまさかのハーレムだった。それを見た元春の同級生である村上永斗、車坂巻平、美作正志の三人は羨ましかった。そのため三人は元春をこっそりつけることにしたのだった……!
「というわけで、行くぞ!」
「いや、今のは何なの? あらすじって何?」
正志は永斗をツッコんだ。
「というより、どういう説明?」
永斗は説明した。
「読者の皆様のためのリップサービスだよ」
「サービスいらなくね?」
だがしかし、彼は聞いていなかった。
その頃、元春達は……。
「美味しいです~! この現世にはこんな甘くておいしいものがあったなんて」
「パフェ、これがみんな大好きのスイーツですか……」
セレナとエリーゼはパフェを食べていてすごく喜んでいた。元春達は、ファミレスでご飯を食べていて、現在はデザートを食べていた。
元春以外はまさかのパフェを注文したのである。ちなみに元春はスイーツを頼んだが、彼が頼んだのはきなこもちだった。
「このファミレスは人気の店なんだ。休日の時には、たまに外食しているからね」
「そうなんですね」
「パフェ、美味しい」
キャロルは喜んでいた。
一方では、永斗達はこっそりと見ていた。
「元春の奴、あんな四人の可愛い女の子と一緒にいるなんて」
「くそっ、羨ましい」
「でも、咲夜ちゃんの他の三人は知らない人だし、どこの人なんだろう」
「日本人でもないし……、外国から来たとか?」
巻平はそう思っていた。
「名前が外国っぽいし、ありうるな」
永斗もそう思っている様子。すると……。
「あ、会計して出てきた。次のところに行くかもしれないよ」
「よし、行こう」
三人は元春をこっそりつける。
元春達が向かっていた先は、スーパーだった。
「ここは、スーパーか」
「元春はきっと、買い物でもするつもりだよ」
「といってもなあ、あのハーレムで買い物ってのはなんか羨ましい」
「元春は意外に草食っぽい感じだし、大丈夫か?」
「…………」
三人は元春のことをどう考えているのか、さっぱりだった。
その頃、元春達は……。
「今日はロールキャベツにしようかな」
「お兄ちゃんって、料理得意よね」
「そんなことないよ」
元春は言った。
「世の中何かあるかわからないし、できるだけ身に着けようかなと思ってさ。得意とかそういうの関係ないから、あまり謙遜はしないよ」
「元春、それかいいとこ」
元春は仲良くセレナ達と話していると、これに永斗達は思った。
「なぁ、二人とも。あいつっていつも思うんだよな」
「何がなの?」
「人には優しいし、そういう奴じゃね?」
「……確かにそうよな。元春ってそういう奴だよな」
これに三人は……。
「帰るか」
「うん」
「そうだな、そうしよう」
元春をつけるのをやめて帰った。
そして翌日、ハトバの店に彼がやってきた。
「いらしゃいませ」
「よう、元春」
永斗である。
「永斗、どうした? 買い物?」
「まあな。石鹼ある?」
「案内するよ」
そこへ……。
「元春さん、石鹼を持ってきましたよ」
「ありがとう、セレナさん」
「お兄ちゃん、義子さんが呼んでるよ」
「分かった、すぐ行くよ」
これに永斗は思った。
(やっぱり、羨ましい……)
女の子にモテモテに凄く羨ましかった永斗であった。