オマケシリーズ 第十二弾
『ショート十二話 ロレナ』
彼女はライアを仕える魔王軍幹部側近・参謀である。現世にやって来たライアを見つけ、彼女が居候する山城龍一の住むアパートにいた。
かなりの毒舌だが、忠誠は本物である。
そんなある日の事だった。龍一はあるものを見つけたのだった。
「これは、モノクル?」
ロレナがいつも日常に付けていたモノクルだった。ちなみに、彼女がつけている片目のモノクルは右目である。
「ロレナのモノクルかいな? 何でここに?」
この時、龍一は思った。ロレナのモノクルにはなにかあるんじゃないのかと。
「まさか、アレやないか? 人気漫画によくある……」
そう考えていると―。
「そんな機能はないですよ」
「わぁ! ビックリした!」
ロレナがいた。
「そんな機能は無いですから」
「なんで二回言うねん」
「念のため」
ロレナはモノクルを掛けた。
「そもそも、私は片目が弱視なのですから」
「要するに、目が悪いんか」
それならば納得。すると―。
「しかし、お主はモノクルのおしゃれしてるそうじゃないか」
ライアの一言で、龍一は―。
「へぇ、オシャレかいな~。やっぱり女子やなぁ」
と、ニヤニヤ笑い、ロレナは赤面しながら恥ずかしそうになったのだった。




