騎士団の少女が現世の小説にハマりました
―休憩するとき、店員や従業員など、よくやる休憩時間。それは、スマホをいじったり、テレビを見たりなどだった。また、そういうやり方はあまり興味ない者もいる。
休憩時間に本を読む人である。そんなハトバで、休憩中に入っていた桜子が本を読んでいた。
「…………」
そこへ―、休憩室から誰かが入ってきた。
「? 桜子さん?」
エリーゼ・ルドベキアだった。
「何を読んでいるんですか?」
「小説だよ~」
「その本が、しょうせつって言うんですか?」
エリーゼは桜子が読んでいる本に、気になっていた。
「今読んでいるのは、ミステリー小説だよ。この本を書いたのは西尾明治先生っていうの」
「はぁ……、読むことはいいのですが、面白いのですか?」
「面白いよ! 西尾先生のミステリー小説、現在五巻まであるから」
これに桜子はいいこと考えた。
「そうだ! エリーゼちゃんも、西尾先生の本読んで! 一巻借りるから~」
「いいのですか?」
「面白いよ~」
「…………」
エリーゼは桜子に、西尾明治の本を一巻借りた。
その夜、エリーゼは桜子から借りた西尾明治の本を見た。
「…………」
そこへ―。
「エリーゼさん、ちょっといいかな?」
元春が入ってきた。しかし、エリーゼは―。
「…………」
「エリーゼさん?」
本を読んでいるため動じなかった。
(本を読んでいるのか。それにしても、やけにこんなに集中するなんてめずらしいな。とりあえず、そっとしておこう)
元春は、エリーゼの部屋から出た。
「…………」
この時、エリーゼは思った。
(なにこのシリーズ、……面白いです!)
なにやら、彼女の心になにかが目覚めた。
(このハラハラなドキドキ、謎が深まるばかりの推理! 現世ではこういうシナリオを作っていたなんて! 桜子さんから借りた本、間違いなく神の話! 一体この後、どうなるでしょうか!?)
エリーゼは、ハラハラドキドキしながら夜更かしをしてしまった。
そして、翌朝……。
「…………」
元春達は呆然としていた。
「おはようございます……」
エリーゼは、一睡もせずに読んでいたという。
「エリーゼさん、どうしたのですか?」
「なんか、目の下にクマができているけど……?」
エリーゼは言う。
「桜子さんに、オススメな本を一冊借りて、すべて読み切りました。なるほど、現世ではこういうシナリオもあるのですね」
「エリーゼさん、夜更かししたのですか? めずらしいことを」
「というより、桜子さんに借りた本ってなんだ?」
エリーゼは西尾明治の本を、元春達に見せた。
「これです」
「この本って、西尾先生が書いたミステリー小説本じゃないの?」
咲夜は知っていて、元春もこれに知る。
「え? あの有名な作家の先生か?」
「知ってるのですか?」
元春は西尾明治という人物について言う。
「なんでも、ミステリー作家として有名な人で、受賞も何度も受け取って、しかもドラマやアニメにもなっている作品もある、超ベテラン作家らしい。まさか、エリーゼさんがそれにハマるなんてね……」
「そうですね。ですが……、少し眠いです」
エリーゼはフラフラしていた。
「そりゃあ、夜更かししていたら眠くなるよ」
「今日は公休ですし、仮眠します」
エリーゼは部屋に戻って、寝た。
「…………異世界から来た者でも、こういうのハマるんだなぁ」
翌日。
「え……? 一巻読破したの?」
桜子は驚いていた。
「はい。遂に、あの事件が解けるなんて……、西尾明治先生の書いたシリーズ、見ていたいです!」
「…………本当にハマったんだね」
「この本はどこで売ってるんですか!? 教えてください!」
「え、えぇぇぇ……」
その後エリーゼは、西尾明治の本を買ったことによって、ファンになったという。