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オマケシリーズ 第七弾
『ショート七話 ライア・エミル』
ライア・エミル。彼女は異世界から来た者である。しかし、ソルフィルスの者でも彼女は別のトコから来たのである。何故なら彼女は―魔王幹部である。姉・マリーナは魔王側近の陛下であり、ライアにはロレナという魔王軍軍師が付いている。
そんな彼女は今、山城龍一のそばにいる。拾われたとはいえ、恩を仇で返すのは幹部としての恥だった。
今でも、楽しそうにしていた彼女。だったのだが―。
「また貴様か、エリーゼ! しつこく我の前に現れよって!」
「そっちのセリフです。魔王幹部であるあなたが、アイスを買うとは滑稽ですね」
「その台詞はそのまま返そう。お前もアイス買ってるではないか!」
「いいじゃないですか! 文句あるなら勝負です!」
と、ソルフィルスの騎士団・エリーゼとは出会ってからにいざこざだった。
「なんで二人はこうも―」
「出会って喧嘩するんや?」
同行していた元春と龍一はため息をした。