祝100回なので皆さんで祝うことにしました
―あるお知らせ、いやこれを見ている人はおそらくは「よくあることだろう」「そんなことで大袈裟すぎる」「誰だって行ったと思う」など、そう心に思っている人もいるだろう。
これは、「異世界から来た騎士団長が、現世にて薬局店で働いています」が祝100回突破になったのである。だが、これはここからが物語は続くのだ。
笑いあり、涙あり、ホラーあり、シリアスあり、感動ありなどの話だからだ。
「と、言うわけで『異世界から来た騎士団長が、現世にて薬局店で働いています』、略して『いせきし』が連載が100回になった」
元春は言う。
「いや、ちょっと待ってくれへんですかな、店長!?」
止める龍一は、異議があった。
「? どうした山城? 100回記念だぞ?」
「いやそれは、誰だってありますけど! 100回記念なら百歩譲りますけど、何故その内容ですかいな!? あと、このタイトルの略が別の作品と若干似ているんですが!?」
これに言ったのは、桐島義子だった。
「小説のラノベのタイトルにはよくあるだろう? タイトルが長いから略しているから。漫画だってそういうのあるだろう?」
「それはそうですけど!? ていうか、その発言だと作者本人からのクレームが来て怒りますけど!?」
龍一はツッコみながら言う。
「でも、よく考えたら100回に行くなんて凄いですよ~」
桜子はビックリしながら喜んでいた。
「そうねぇ。けど、作者は喜んでいるけど、実際はどうなのかしらね?」
雪子は少し心配そうに言う。
「まぁでも、100回記念だから。ここまで来たんだ、俺たちにとって嬉しい事じゃないのか?」
「そうかなぁ? でも、それもあるかも」
「主人公である元春さんも、色々と活躍しましたからね」
円やエリーゼは納得していた。
「主人公となると、ヒロインはどんな反応やろうか?」
龍一の一言で、皆は沈黙した。
「…………」
全員はセレナを見た。
「え? なんでしょうか?」
これに咲夜は言う。
「セレナさん、お兄ちゃんの事でどんな反応だった?」
「え? いや、そ、それは……」
「どんな?」
咲夜の背中には殺気が漂う。
「咲夜さん、落ち着いてください」
ソルトは咲夜の殺気を止めに入る。
「私は嬉しいですよ、ここまで来てようやくって。ただ……」
「ただ?」
セレナは言う。
「私が騎士団長という設定ですが、どうすればいいのか……?」
少ししょんぼりするセレナ。
「だ、大丈夫アルヨ! セレナはセレナネ!」
「は、はぁ……」
するとだった。
「おーい、御子柴ー!」
やって来たのは村上達だった。
「お前ら!」
村上は何かの発泡スチロール箱型を持っていた。
「村上、それなんだ?」
「これか?」
開けると中身は、鯛だった。
「た、鯛?」
「100回記念だから、めでたいに因んで『鯛』だぜ!」
「いいのか? ていうか、ここはハトバの薬局店だが?」
「構わないって!」
村上は豪快に笑う。
「気持ちは嬉しいが、まずは鯛をこの店から出してくれ」
「なんでだよ? 別にいいだろ?」
「良くないよ。店に魚の臭みが店内に付いたらアウトだろ」
「わかったよ」
これに、村上は仕方なく鯛を外へ置いていく。
「それにしても、御子柴もセレナさんも凄いな。100回記念だからビックリしたぜ」
「でも、ここからなんじゃないよね」
車坂と美作は、二人に尋ねる。
「ま、そうかもしれない」
納得する元春。だが、その時―。
「いかにもその通りだ!」
「? 誰だ?」
声がして、エリーゼは嫌そうな顔をした。
「我らであるぞ!」
ライア達がハトバの店にやって来た。
「ライア、マリーナ、ロレナやないか!」
「魔王軍の者がここに来るとはいい度胸ですね」
エリーゼは言うと、これにロレナは論した。
「エリーゼ様、勘違いしていませんか? 今回は『異世界から来た騎士団長が、現世にて薬局店で働いています』、略して『いせきし』が100回記念にて祝いに来たのですよ。魔王の者でも、祝うのは当然のことです」
「く……」
エリーゼは悔しがっていた。
(エリーゼさんが魔王軍に論破された……)
「まぁ、しかし。100回とはよいのう。だが、ここからが走り出すのではないのかのう?」
「マリーナのいう通りかもしれないな、ホンマに」
「そうだな。だからこそ、最後はビシッと言おう」
元春は宣言した。
「この度は『異世界から来た騎士団長が、現世にて薬局店で働いています』が100回突入しました。これからも、私達の応援―」
「よろしくお願いします」
追記:「異世界から来た騎士団長が、現世にて薬局店で働いています」が100回目に行くことが出来ました。これからも、よろしくお願いします。
政宗