梟（ふくろう）

　ヒッチコック監督の『サイコ』という映画を下敷きにして、この文章を書いてみました。社会に馴染めない根暗な会社員が、自意識の無いまま同僚の女性を殺害するまでの、数日間の生活の記録です。殺害をほのめかす供述はありますが、残酷描写は一切ありません。

　この作品のような動機のみがはっきりしない殺人事件のケースでも、警察側は状況証拠の積み重ねで有罪に持ち込むと思われますが、弁護側に冤罪の可能性を追及される余地を残すことにはなると思います。

２０２２年３月にエブリスタの新作セレクションに選ばれました。
２０２０年６月２９日　文章の加筆校正を行いました。
２０２２年４月１２日　文章の加筆修正を行いました。