プロローグ
誤字脱字などあるかもしれません。
ドンドン指摘して下さい。
「あんた早く起きないと遅刻するわよ。」
そう姉貴に言われて時計を見た俺は
絶望した。
こんな時間に起きても絶対遅刻だよコレ。
いっそサボってしまおうかとも思ったが
数学の小テストがあるのを思い出し
モゾモゾと布団から這い出し制服を着る。
「メシはまあ…食わなくていいか。」
虚しく独り言を呟き家を出る。
幸いにも学校は家からチャリで15分ほどの
場所にあるので教頭に叱られながらも
2時限目の前の休み時間には間に合うことが
出来た。
「お前また昨日も夜遅くまでネトゲ
やってたのかよ。遅刻はいかんよ
遅刻は。 推薦とれねえぞ!」
「うるせぇよバーカ!昨日のイベントは
逃せなかったんだ!だいたいお前と
違って推薦なんかとらなくても
自力で国公立ぐらいいけるわボケ!」
今俺に話しかけてきたのは深井宗介。
俺の数少ない親友と言える人物である。
「まあ雪男だったら国立は余裕だろうな。
流石全国模試3桁の男ですわ。
でもお前よくネトゲばっかやってて
そんなレベル維持できるよな。
なんか勉強方法でもあんの?」
ここで俺は答えに詰まってしまう。
なぜなら勉強と言える事は
一つもしていないからだ。
生まれつき記憶力がずば抜けていいので
一度みた事はなんでも覚えられてしまう。
まあみた事ない問題は解けないから
3桁までしかいかないわけだけど。
まあ高校レベルならそれで充分である。
そんな事から俺は今日も授業をテキトーに
流して家に帰る。
全くもってつまらない毎日である。
以前宗介に何がそんなに不満かと聞かれたが
なんて事はない、単純な理由だ。
まず両親がいないのである。
俺が3歳の時に事故で亡くなったらしい。
その時から俺と姉貴を育ててくれた叔父も
中学3年の時に持病で亡くなった。
幸い叔父と両親は相当お金持ちだった様で
俺たちは不自由なく暮らせている。
もう一つの理由は彼女がいない事である。
前に宗介にこれを話したときは笑われたが
俺は真剣にこれについて悩んでいる。
顔もまあ普通だし頭は言うまでもない。
性格も悪くはないはずなんだが。
何度も告白をしたが一回もOKを貰った
事がない。
そんな事を考えながら雪男は今日も
ネトゲに勤しむ。
彼はこの欲求が愛えの飢えからくるものだと
気づいていなかった。
両親からの愛情を感じたことはなく、
叔父も2人に多くの金を残して
おきたかったのか仕事に精をだすあまり
彼らにあまり構ってあげることはなかった。
そこから彼は無意識の内に自分を
愛してくれる存在を求めていた。
雪男は今日も深夜までネトゲをし
同人誌を読み漁ってからベッドに入り
寝た…はずだった。
今夜はよく眠れた。
朝日が眩しくて目がさめる。
ん?
俺の部屋こんな光入ってこなくね?
まず窓は北側だし天井もなんか変に白い。
あれ?なんか狭いぞ?
隣には2人の女の子が寝そべっていた。
次回から本編です。