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空談

『頭の中が真っ白になる』という表現を

生まれてこのかた幾度となく聞いてきたことは

あるれど、実際に体験するとなるとそんな表現すら

思うヒマなどない。


本当に真っ白、ではあるが的を射た言い方をすれば

『その時は頭がの中が真っ白になっていた』と、

後付けのように、過去形で表現するのが正解だろう。


とはいえ、いつまでも頭の中が

漂白されているわけにもいくまい。


気がつけば、

というか発せられた大声で気つけされた感じで、

目が覚めたような感覚の僕は、僕の目の前には、

扉は存在していなかった。


視線を下にずらせばそこは階段だった。

しかも、下りの。


意を決して心霊研究部の部室に

入ろうとする勢いのまま前傾姿勢で進んでいたら、

そこに部室なんて物はなく、

僕は階段に真っ逆さまに落ちていただろう。


「…あ、あれ。どういうことだ?」


頭の中が真っ白になったのは階段のこともあるけれど、何より俺を窮地から救った大声の主の一言によるものだった。


そこで『一人』で何している!?


そう言ったのか?

確に、佐百合は僕の左側に立っていて

大声がしたのは僕の右側だ。

佐百合は僕より小さいから右側から見た場合、

佐百合の姿はほとんど見えないだろうが…


あれ、待てよ。

佐百合って誰だ。


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