表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
東方魔人黙示録  作者: 怠惰のあるま
地獄の閻魔と魔界の王
55/204

【閻魔と魔王】


ここは、三途の川。現世と地獄を分かつように流れている。その長さは、亡者によって違うらしい。罪が重ければ重いほど、川は長くなり地獄にはなかなか着くことができない。

そんな物騒なとこに来た理由は、地獄にある裁判所の主に会うためだ。さて、あいつはどこにいるかな?


「ちょっとあんた!止まりな!死人じゃないね?どうやってここに来たのさ?」


ちょっと失礼にのほどがあるんじゃないか?長い年月がたったからってさ・・・・・。

アルマ「俺を忘れたか?小野塚小町!」

小町「え?あ、魔王様?」

アルマ「このサボリ魔め」


こいつは小野塚小町。三途の川の渡し守(?)の一人である死神である。一応魔界出身であるため、死神ではあるが俺の方が偉い。


小町「ま、魔王様なんでここに?!」

アルマ「てめぇに説教しに来た。あと、あいつに会いに来た」

小町「え?」

アルマ「いいから、連れてけ」

小町「は、はい!」


こいつの能力で川を渡れば一瞬だ。数分後、目的の建物である地獄の裁判所が見えてきた。

中に入ると相変わらず、静かな雰囲気だ。裁判所が明るくて陽気な場所だったら、それもそれでシュールだが・・・・。

あいつのいる部屋に着くと、あそこで忙しーーーーそうでもないな。


「小町、何しに来たんですか?」

小町「え、えーっと......し、四季様にお客様が......」

「今は忙しいんです。あとに・・・・はぁ・・・何しに来たの?」


俺の存在に気づき、ため息をしたこいつは、四季映姫・ヤマザナドゥ。俺の幼馴染に等しいぐらい長い付き合いで、こいつが今の閻魔大王ーーとでも言うんだろうか?ーーになる前からの仲だ。


アルマ「お前に用があるに決まってんだろ?」

映姫「今回の異変のこと?」

アルマ「おまえ・・・・鏡見ながらも、ほっといたろ?」


こいつの持っている浄玻璃の鏡と呼ばれる道具は、罪人の過去を見通すことができる優れもの。それに現世の状況も監視することができる。


映姫「忙しいんです」

アルマ「暇そうだったじゃねえか!!」

映姫「けど、あなた一人で解決できるでしょ?」

アルマ「めんどくせえ」

映姫「まったく・・・・あなたには、私からのありがたいお言葉が必要ですね」


出たよ。こいつのありがたいお言葉と言うなの説教。お言葉と言いながら、とてつもなく長い説教で、最長で半日は続いた。


アルマ「お前の長ったらしい説教聞きたくねえよ」

小町「ま、魔王様!それ言ったら・・・」

映姫「説教じゃないです。ありがたいお言葉です」


説教とお言葉と言い合い、少しフェイントを入れて映姫に自分で、説教と言わせてあげました。

映姫いじるの楽しいね。うん?映姫さんや?真っ赤な顔してどうしたんだい?あと、右手に握っている悔悟の棒をしまってくださらない?


映姫「あなたは罰せられるべきです!!」

アルマ「え?ちょっとターーーー」


俺の制止の声は届かず、悔悟の棒が頭に振り落とされた。

俺はなんにも悪いことしていないのに、途轍もない痛みを与えられた。


その日、地獄に悲痛の叫びが響き渡ったのは別の話


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ