【悪夢を見る悪魔】
小さい子供が、道端で遊んでいた。
そのすぐ側に女の僧侶がいた。僧侶は子供にあることを尋ねた。
「君は人間ですか?」
「そうだよ。お姉ちゃん誰?」
「私は、ただの通りすがりです」
そう言ってニコリと笑ったが、目の奥は何処か恐ろしかった。
「ボウヤはただの人間ではなさそうね?」
「うん!お父さんが魔族なんだ」
「じゃあ、あなたは半人半魔なんですね?」
「うん!」
子供は元気に答えると、僧侶の目は獲物でも捕らえるかのように、殺気を纏っていた。
「ボウヤは危ない力を持ってるわ」
「危ない力?」
「そうよ。そして、その力が被害を呼ぶ前に・・・・」
僧侶の手には魔除けの印が施されている小刀が握られていた。
先ほどまでの優しさが消えた僧侶に子供は戸惑っていた。
「ボウヤを、殺さないと・・・・ね・・・・?」
僧侶の小刀が子供に振り降ろされた。
アルマ「うわぁぁぁぁ!!」
大きな叫びを上げながら、アルマは目を覚ました。
「はぁ・・・・はぁ・・・・夢?」
最近見ないから、せっかく忘れていられたのに・・・・嫌なこと思い出しちまった。
俺の叫び声が聞こえたからか、魔理沙が心配そうな声で大丈夫かと言いながら部屋に入って来た。
アルマ「あ、ああ・・・・嫌な夢見ちまって」
魔理沙「うなされた声が聞こえたからびっくりしたぜ。それじゃあ、わたしは行くぜ」
アルマ「・・・・待ってくれ」
魔理沙「ん?」
アルマ「俺が寝るまで・・・・そばに居てくれ・・・・」
なんで、こんなこと言ったのかは俺はわからない。けど一人になるのが怖かった。
魔理沙「・・・・わかった」
魔理沙が横にいたからか。安心感が出たのか、さっきの夢を見ることなく俺は眠りについた。
日が昇り朝日が部屋に差し込んでいた。朝日がかかり、俺は目を覚ました。
アルマ「・・・・・んんっ!よく寝た」
昨日は、嫌なこと思い出しちまったな。
それよりも、なんで俺の横に魔理沙がいるんだ?そして、何故俺は手を握ってるんだろ?
アルマ「まあいっか。もう一回寝よう」