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東方魔人黙示録  作者: 怠惰のあるま
キノコの呪いは猫と犬
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《初対面と居眠りとせいけんづき》



ある理由から俺は魔理沙と霊夢の二人を頭に乗せて紅魔館へと向かっている。その理由とは、館の図書館とも言われているパチュリーなら彼女らの姿を戻す方法を知っていると思ったからです。病弱で部屋から出れないとは言え無駄に本を読んでいるんだ。きっと知っているだろ、じゃなかったら詰んだ。

さて、紅魔館の門前に着いたが......なんでこいつ寝てんだ。俺の目の前で門柱に寄り掛かり器用に居眠りをしている美鈴が立ち寝をしていた。


「起こした方がいいのか?」

「一応起こした方がいいと思う」


しかし、ここまで気持ちよく寝ている子を起こすのは申し訳なく思える。


「まあ、しょうがねえか.........おい起きろぉ!」

「ん.........?」


まだ眠たそうな顔をして彼女は目を覚まし、寝てたのかと呟き俺の方を見ると顔つきが変わったが、そんなことに気づくわけもなく俺は話しかけた。


「おお!起きたおーーー」

「侵入者!!」

「なぜ!?」


目が覚めて話しかけたら返事はタイキック。寸でのところでかわせたが当たっていたらタダでは済まなかった。しかし、なぜ俺攻撃された?普通に起こしただけだよな?なのにタイキックからの臨戦態勢に入られるって.........俺って本当に運が無い。

嫌な事実を痛感していると魔理沙が何かに気づき、あ......と呟いた。


「魔理沙どうしたの?」

「美鈴とアルマって初対面じゃにゃいっけ?」


そうだった、前に来た時は窓から入って帰る時はロリコンという言葉から逃げるために魔理沙を使って空から逃げたんだ。え?魔理沙をどう使ったって?言葉の綾ってものさ。


「今、誰かに物扱いされた気がするぜ」

「気のせい」

「さっきから一人でブツブツと.........一体何の用ですか?ここは人間が簡単に来ていい場所ではないですよ?」


ベタな台詞だな、どうしようか。こうゆう人って聞き分けない、ここは一か八かで正直に話してみよう。


「パチュリーに用があってきたんだけど」

「.........何故パチュリー様を知っているんですか?」

「知り合いです」

「嘘をつかないでください!あなたがこの門を通るのを見た記憶はありませんよ!」


寝てたくせに見た記憶が無いと言われても説得力が無い。しかし、俺も俺でもんを通らずに不法侵入という形で館に入ったわけだからなにも言えないわけです。

それでもこちらだって「はいそうですか」と帰れるわけが無い。


「なあ、通してくれよ」

「ダメです、お嬢様から許可がない人じゃないと通せません!」

「えぇぇ......」

「さっさと帰ってください、さもないと力ずくで追い返しますよ?」


力尽くで返されるのはいささかめんどくさいな、素直に帰れば何もされない、確かに俺的にはそっちの方がありがたい。


「だが、断る」

「わかりました.....では、行きますよ」


美鈴は地面を強く蹴り一瞬で距離を縮め接近し、俺の頭を蹴っ飛ばす様に全力で蹴りかかった。しかし、彼女の蹴りは当たることはなく空を切った。

そんな俺を見て美鈴は少し驚いていた。


「肩に犬と猫を乗せてよく避けれましたね?」

「くっそぉ!お前ら肩にいると動きにくい!!」

「しょうがないでしょ!降りる前に相手が攻撃しかけてきちゃったんだから!」


霊夢にそう食いつかれると、美鈴は目を丸くし彼女を見つめた。


「あれ?犬が......喋った?それに何処と無く博麗の巫女に似てる.....」

「当たり前だ、こいつがその巫女だからな」

「え?」


いきなり犬が巫女ですと言ったらだれでも驚くわな。有る意味呪いみたいなもんだし。


「じゃ、じゃあ!その犬が博麗の巫女だとしたら、あなたが桐月アルマさん?」

「そうだけど?」

「す、すいませんでした!!」


初対面って怖いね、美鈴さんはレミリアに俺がここに訪れたら通せと言われていたけど姿をちゃんと見たことが無い彼女は俺がその人だと思わず攻撃したらしいです。

しかし、レミリアもレミリアだ。名前だけ教えてどんな奴か教えてないからこうなったんだよ、美鈴が頭を全然あげてくれなくなったしさ。


「まあ、とりあえずここ通させてもらうから」

「あ、はい!どうぞ!」


あ、そうだ美鈴に言う事を思い出した。


「美鈴」

「はい?」

「仕事中に寝てると咲夜に殺されるぞ?」


言いたいこと言ったしさっさと行こうか、門をくぐろうとする俺を止めるかの様に美鈴は俺の方をガシッと力強く掴んで離そうとする気配がしなかった。そうして後ろを振り向くとブツブツと呟き顔を真っ赤にしている彼女がいた。


「.....ね.....み.....ん......ですか.....」

「は?」


声が小さくて聞こえない。


「わ、私の寝顔.........見たんですか?」

「バッチリとーーーー」


言葉の途中で意識が途切れたあとの記憶がないが、かすかに覚えてるのは意識が途切れる前に真っ赤な顔をした美鈴に思いっきりミゾにせいけんづきをされたことかな?




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