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東方魔人黙示録  作者: 怠惰のあるま
地底の日常
150/204

そんな日常

はい。お久しぶりです。

今回のお兄ちゃんは大人気ないです。

あのチンチクリンのせいで勇儀さんと戦わなくてはいけなくなった。

絶対に後で感情を弄んでやる......!!

ひろぉい所に連行されて気付けば彼女はやる気満々。

ああ......めんどくさい......


「よし!いつでも来な!」

「俺に拒否権はないんですね。わかります」

「前回、パルスィに止められた分さ」

「ジェラシーハザードの時か...」


あの時は酷かったなぁ。

パルスィがとても可愛かったから別に良かったけど。

ただ、もう一回起こって欲しいものではないな。うん。

想像してみなよ。幻想郷全体の知り合い達がパルスィと俺の二人を襲ってくる光景...他の異変が可愛く見えるぜ?

あ、そういえば...気になっていたことがあった。


「ジェラシーハザードの時って地底にも影響があったんですか?」

「ん?確かそうらしい。あたしも巻き込まれてたようだから」

「え...?勇儀さんも感染してたの!?」

「みたいだな。記憶がなくてね。でもたった一人、さとりだけが感染してなかったそうだ」


相変わらずさとり様って恐ろしいわ。

俺の能力も効かない。パルスィのジェラシーハザードの影響も受けない。

なんかもうすごいとしか言葉にできない。


「さとり様に聞きに行こうかな...」

「話は終わり。さあこっちからいくよ!!」

「え、待って!?」

「待ったなしだ!」


パチン!

条件反射的に指を鳴らしてしまった。つまりどうゆうことか。

はい。勇儀さんの感情を奪ってしまいました。

地面に倒れちゃってるよぉ...やばい!起きた後、絶ったいに殺される......!

この人正々堂々とした戦いをしない相手に厳しいからなぁ。

あ、詰んだ。

うっし!逃げよう!!

ある程度離れたら起こしてあげよう。


「あれ?兄貴もう終わったの?」

「おお、いいところに」


指を鳴らして勇儀さんを起こす。


「う...うぅ......あれ?あたしはなんで倒れてるんだ?」

「やぁ、勇儀さん。俺の妹にやられちゃったね」

『え?』

「勇儀さんこいつにやられて気絶させられちゃったんだよ?」


もちろん嘘だ。

勇儀さんを能力を使わず肉体一つで気絶させれる奴なんていないんじゃね?

他に鬼がいるなら別だが。


「な、何言ってるんーーーーー」

「で、だ。気絶させた妹と戦いたいよねぇ?俺なんかよりさ」

「そりゃわけもわからぬまま負けたって言われるのはシャクだからね。よし正邪!あたしとやりあおうか!!」

「ちょ!そんな私が勝てるわけが!」


ポン。

正邪の肩に手を置くとこちらを睨む。

そんな妹に親指を立てて笑顔で言った。


「GOODLUCK」

「こ、このバカ兄貴ぃぃぃ!!!」


ズリズリとひきづられる様は...まったく滑稽だね!!

いい気味だ。さっきの恨みを思い知るがいい。

さぁて...パルスィに会いに行こうかな!

俺は彼女のいる橋に向かった。



△▼△



パルスィのいる橋に着いた。

だが、そこには二人のパルスィが立っていた。

片方は笑顔でパルスィに甘えるようにじゃれつき、片方は呆れているような顔をしている。


「なんで緑眼の怪物グリーンアイドモンスターが!?」

「あー!アルマだ!!パルスィは私のだよーだ!」


子供っぽく舌を出す緑眼の怪物にパルスィは宥めるように頭を撫でる。


「あなたのでもないわよ。それで正邪は?」

「勇儀さんに連行」

「あなたって鬼ね」

「魔人です」

「屁理屈」


屁理屈ですが、なにか?

とりあえずパルスィに近づこうとすると何故か緑眼が俺とパルスィの間に割り込む。


「パルスィに近づくな!」

「はいはい。除けようねぇ」

「むっかぁぁ!子供扱いするなぁ!!」


ブンブンと手を振る姿はまさに子供。

ましてやパルスィの姿をしているから可愛い。

頭を撫でようとしたら腕を掴まれた。

完全に怒っているパルスィさん。どないしたん?


「浮気?」

「......ホワイ?」

「お、おまえパルスィとそこまでの関係だったのか!?」


待て。待て待て待て!おまえら何を言っているんだ!

パルスィに関しては浮気?ってなんだよ!付き合ってませんよね?

いや付き合いたいですよ?付き合いたいですけど...!唐突になんですか!?


「言ってみただけよ。なに顔赤くしてるの?」

「......」


スッ...

無表情で上げた腕を緑眼に止められる。


「お、落ち着け!気持ちはなんとなくわかるけど!!」

「離せ...!こいつから嫉妬の感情を消してやる!!」

「わ、私が消えるじゃない!」


なんとしても防ごうとする緑眼を振り払おうとしているが、何気に力が強い。


「冗談なんて言う柄じゃねえだろ!実は本心言って恥ずかしくなったんじゃねえの?」


パルスィの動きが止まり耳の先まで赤くなっている。図星か。


「顔真っ赤ですよ〜?」

「う、うるさい!本心だとしたらどうだって言うのよ!」

「いや、嬉しいなぁーと」

「〜〜〜!!死ね!ダラけ男!!」


逆ギレって良くないと思うよ?

あれ?どうした緑眼。なんかプルプルと手を強く握って震えてるがお腹痛いの?


「私のパルスィを独り占めするなぁぁ!!」

「いや、おまえのじゃねえだろ。あと物扱いするな」

「うるさいぃぃ!ギッタギタにしてやる!」


右目を手で覆うと緑の炎が指の隙間から零れるように吹き出す。

左手の指を俺に向ける。なんという中二病チックな姿でしょう。というか本気モードじゃん。

左目も緑色に淡く光ってる。マジの戦闘モードだわ。

めんどくさっ!!


「ということで......出でよ!赤眼の怪物レッドアイドモンスター!!」


ボォン!

魔法陣から煙とともに現れたのは俺と瓜二つの赤眼の怪物。

ゆういつ違うのは目が真っ赤というところ。

血に染まったようなその目は俺に殺意を向けているね。


「何故呼ぶクソアルマ...俺は寝てたいんだ...」

「主に向かって失礼だな!おい!」

「黙れ...さっさと要件を言え...」

「あいつを止めといて」


緑眼を指差すとあからさまに嫌な顔。

こいつのこんな顔初めて見たぞ。


「あ、赤眼だ!げんきぃ?」

「だまれ...能天気野郎。ぶっ飛ばすぞ?」

「......あぁん!?ぶっ殺されてぇのか!!ウジ虫野郎が!」


え?あれれぇ?僕が知ってる緑眼の怪物じゃなぁい......

パルスィに助けを求めると呆れ返って居た。


「あの子って怒ると性格変わるのよ」

「変わりすぎだろ!?」

「おい...アルマ。こいつをボコボコにしていいんだよなぁ...?」

「え?はい」

「んじゃあ...久々に本気やるか」


スタスタといつもの赤眼からはありえないダラけた動きじゃない...!!

なにまじで本気?こいつらそんなに仲悪いの!?

緑眼もさっきよりも燃えてるし。いや本当に燃えてるんじゃないのか?


「さて、こいよ。猫かぶり野郎」

「内臓ひきづり出してやる...!豚野郎!」


なにこれ...?


緑眼の怪物と赤眼の怪物はどちらもヤンチーです。

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