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東方魔人黙示録  作者: 怠惰のあるま
紅の霧と吸血鬼の約束
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《紅き霧の秘密》


アルマの活躍により咲夜を倒すことができたその頃、レミリアと霊夢が弾幕勝負をしていた。


「この霧を止めなさい」

「なら、力ずくで止めてみれば?」

「言われなくてもそうするわ!」

「天罰【スターオブダビデ】」


レミリアの背に魔法陣が浮かび上がり、霊夢を追尾するレーザーが放たれた。

逃げても追いかけてくるレーザーは次第に増えていた。


「きりがないわね!!」


苛立ち始めた霊夢がスペルカードを取り出そうとすると横から放たれた弾幕によって追尾レーザーが掻き消された。

そこにいたのはミニ八卦路を構えた魔理沙であった。


「くっ!」

「魔理沙!あのメイドは?」

「それならアルマが不思議な力で意識なくした」

「な、なにそれ.........?それよりもアルマは?」


質問された魔理沙が困ったように頭をかきながら言った。


「なんか用事が終わってから追いつくって.........」

「無事ならいいわ、ならさっさと異変を解決しましょう」

「簡単に言ってくれるわね」


魔法陣が出現し弾幕が魔理沙に降り注いだ。


「わたしが行くぜ!マスタースパーク!!」


しかし、八卦路からマスタースパークが放たれ弾幕が全て相殺されまわりが爆煙に包まれた。

レミリアは呼吸を整えながら爆煙を見つめると光が漏れ、マスタースパークが放たれた。


「こんなもの!」


相殺せず横にかわし弾幕を魔理沙に向けると爆煙が晴れ魔理沙の顔が見えた、その顔は勝ち誇っていた。


「こっちに集中しすぎだぜ?」

「.........巫女がいない!?」


魔理沙の攻撃に気を取られているうちに霊夢はレミリアの上空に移動していた。


「夢想封印!」


霊夢の弾幕によって周りを囲まれ、レミリアに逃げ場はなくなり彼女は諦めたように構えていた腕を下げた。


「ここまでね......」

「消滅【感情崩壊】」


パチンッと指の鳴る音が聞こえると全ての弾幕が消滅した。突然の出来事に霊夢と魔理沙はレミリアを見たが彼女も謎の現象に驚いていた。

三人は弾幕が消える前に聞こえた音のした方向を見ると、そこにはフランに抱えられたアルマがいた。


「フラン!!」

「お姉様!」


一度地面に降りた霊夢達はアルマに行動の理由を聞いた。


「アルマどうゆうこと?」

「悪りぃな、約束を守らなきゃいけなくてさ」

「約束?」


レミリアは自分の妹に怪我がないか心配そうにしていた。


「フランどうしてあなたがここに?」

「だって.....お姉様が心配になって....それで、アルマにお願いしたの!」

「お願い?」


時は少々遡る.........フランの部屋でアルマとフランの鬼ごっこが始まる少し前、二人が約束の話をしていた時のことである。


「お姉様が....お姉様が危険な目にあったら......守ってあげて」

「お姉様......この館の主か?」

「うん.....だめ?」


別に悪いわけではないが、ずっと私の遊び相手をしてと言われるよりはましか。そんな約束されたら却下するが.........


「いいぜ、俺が負けたら絶対に守る。約束だ」

「ほんと!」

「ああ、そんじゃあ行くぜ!」


ということでレミリアを守ったというわけだ。簡単な話だろ?霊夢達は納得したように頷いていた。


「そんなことが」

「子供には優しくするのが当たり前」

「ロリコン」

「怒るぞ?」


そんな魔理沙をほっとき、俺はレミリアにこの異変を起こした原因を問うと予想外の言葉が返ってきた。


「簡単よ、太陽が嫌だっただけ」

「はぁぁ!?」


はい、まあうん。とても子供っぽい理由であります。霧は止めてもらえたけどなんかねえ、釈然としないと言うか、ここまでがんばった俺の苦労はなんだったのか。


「ひどいこと言うわね?吸血鬼にとって太陽は邪魔以外の何物でもないのよ」


そりゃあそうなんだが......だからって太陽を遮るほどの霧を幻想郷に溢れさせないでくれ。まあ、フランのことも考えてやったことならいいけど。


「アルマってロリコンなのか?」

「参拝客に手を出されちゃ困るし......神社には置いとけないわね」

「死にたいらしいな.........」


武龍を召喚させ二人を襲うそぶりを見せると冗談よ、と霊夢に軽くあしらわれた。何と言うか余裕がある奴だよな、いやめんどくさいからって理由なだけか。


「じゃあ、帰ろうかね」

「またいらっしゃい歓迎するわ」


帰ろうと神社に向かおうとすると俺はあることを思い出し、館にいるあいつに向け指を鳴らした。


「あぶねえ.....」


俺の謎の行動に全員が不思議そうにしていた。


「気にすんな」

「また来てね!お兄様!」

「お兄様?」


そのあと、一週間以上俺はロリコン扱いと軽蔑された目で見られたのは言うまでもない。




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