10話 クラス戦闘に向けて
昼休み
「クラス戦闘ね、我が伝統行事はもう行われるのね」
昼休みにて俺ら4人話していた
「クラス戦闘か…先生からの話じゃ、どちらかのクラスが敗北するのか認めるまでの戦闘だろ?判定は学園側がやるとしても面倒だな」
「あたし達なら大丈夫!大丈夫!」
「どこからその自信が生まれるの?それに相手も私達と同じ能力者なら簡単に倒せないわよ。能力者同士の戦闘は能力の権能の相性次第で優劣決まるもの」
「うっ……それは…」
簡単ではないってことか。まあ、間違ってはいないな。能力者のランクは実力によって決められているが別に能力の権能でランクに上がらないわけではない。ランクに相応しい力を持っているかどうかで決まる。ランク10の人だって必ず広範囲技を持っている能力ではないはずだ。多分
「簡単に倒すことはできないが俺と美姫はすでに2年生と戦闘経験しているからな。勝利しているし」
「え?喧嘩売ったの?」
「なわけないだろ」
「ある意味間違っていないんじゃない?」
「違うだろ」
なんでそうなる
「優樹菜がナンパされていたから助けたんだよ」
「え〜やばっ!ガチすごくない?!助けたんでしょ!」
「ランク4相当の実力者だったらしいぞ?なあ、そう言っていたよな美姫」
俺と美姫は戦闘していた後から聞いていた。生徒会長からな。
「ええ、言っていたわね。大した実力……というのは嘘、中々の実力者だったわ。まあ、あたくしの能力の前じゃ大したことじゃない」
「あっアレはやり過ぎじゃ……」
なんか優樹菜が震えているがどうした?いや、本当に何したんだ美姫。思い出してみたがあの人、泡吹いていた。何かしたんだろうとは分かるが泡吹くほどのことをするか?
まあ、俺が何を言っても過去の話だから意味がないがな
「まあ、泡吹いていたからな」
「えっ、なにそれ!泡吹いたとかヤバすぎじゃん!?アンタ何やらかしたん?!」
「ふふっ・・・いつものことよ」
「いつものようにやったんなら怖いわ普通に」
「うんうん!!」
ブンブンと首を動かしているまで肯定とは、本当に何をしたんだこの人。いつものこととはなんだ?まさか、過去に被害者がたくさんいるとかじゃねえよな?
その場合、怖いってレベルの話じゃねえんだが
「末恐ろしいなお前……まあ、とりあえず、今は美姫の恐ろしさを語る話じゃねえ。今週末にあるクラス戦闘について話さないといけない。基本的に俺達は集合して合同で動くか、別々でやるかどちらにするのかも決めないとな」
「そこまで考えること?」
やらないといけないだろ。4人で一緒に動くのか動かないかで話は変わる。俺の能力は対象を絞って発動はできるから複数人との協力した戦闘には問題ない。
「まあ、そうだな……」
考えていくか
_____
その頃、1年3組では
「相手は4組〜?なんか強い奴でもいるんか?」
赤髪の男はニヤリと笑っていた。教室内の空気は重い。何人の生徒が恐怖に怯えている。彼の存在感は生徒に恐怖を与えるほどに恐ろしいのだ。
「まあ、俺という存在がこのクラスにいる時点で他クラスにも実力者はいてもおかしくねえか」
ニヤリと笑って周りを見渡す
「何を怯えているんだ?俺か?まさか、恐怖を肌に感じて怖くなっているんじゃねえよな?恐怖をするということはお前らは俺に勝てないと思っていると……まったく、戦闘をしていないというのに怯えるとはな。」
男は呆れてため息をする
「戦闘して実感すると存在感だけで実感するのは必ずイコールじゃねえ。そんなもんを分からないとはつまらないものだな」
「……くだらん話だな。お前が存在感を放っているだけだろう?」
ニヤリと笑っている男に声をかける人物ー金髪の男は言う。
「恐怖を与えてはクラス戦闘という行事で単独行動をすることになる。いざ、自分が危険になっている時に助ける仲間がいないのなら負けるぞ?」
「あ?そんなことがないようにするのがやるべきことだろ。自分より強かろうとお前らを巻き込まないだけでも感謝して欲しいんだが?」
感謝も何もないだろと金髪の男はため息する。
「お前が仲間思いなのか自信満々かわからないがそれはどうでもいい」
「どうでもいいだと?」
「ああ、どうでもいい。お前がこのクラス最強と思っているがお前が言ったように戦っていないなら強さらわからないのだろう?そう言うもんだ」
「……」
先程自分が言ったことを言われて黙る。なんと反論しようも自分が言ったことは先程の話。撤回することはできない。
「…無言を貫いているが何か言いたいような顔をしているぞ。お前」
金髪の男は無言を貫いて2人の会話を聞いていた男に向けて言った。
「…ふん、くだらん」
視線を金髪の男に向けて続けて言う
「お前らがクラス戦闘で何をしようが俺は知らん。だが、負けないように自信満々で語るつもりならやめろ。馬鹿が群がっているだけだ」
「何?」
「おい、お前。俺らを舐めてんじゃねえよな!」
金髪の男と赤髪の男は反応し、教室に殺気が充満していた。
「やることは一つ。勝つだけだろう?」
「…分かってんじゃねえか」
赤髪の男は額に血管が膨れ上がるも笑う
「……だな」
金髪の男も頬まで血管が膨れ、顔に血管がどんどん膨れ上がっていた。殺気が更に強くなり、クラスメイト達が次々と倒れるほどに濃くなっていく
「やるべきことは一つだよなぁ!徹底的に潰して俺らが勝者となる!」
赤髪の男は叫んだ。
クラス戦闘まで──あと、2日。
戦火の幕が、静かに上がろうとしていた。
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