『王と愛と預言者と』北と南に引き裂かれた王国の物語〜
第一章:ソロモンの息子、爆弾発言で国を割る!
イスラエル王国、栄光の時代。あの知恵の王ソロモンが神殿を建て、金ピカの宮殿で「神の祝福ここに極まれり!」ってくらい栄えていたんです。
でも――
問題は女好き。
ソロモンさん、外国のプリンセスたちを次から次へと迎え入れ、ハーレム状態。
気づけば神以外の神様にも頭を下げてる始末。
神様、これにはお怒りモードMAX。
「あんたの息子の代で、国、割れるからな。」
さて、その息子、レハブアムくん。
お父さんの後を継いで即位したけど、国民がまず頼んできた。
民「税金、ちょっと軽くしてくれません?」
老臣「ええやん、優しくして人気取ろうや〜」
若い取り巻き「いやいや、ビシッと行こうぜ!」
……で、レハブアムの決断。
「うちの親父はムチで打ったけど、俺はサソリで行くから。」
──やっちゃった。
この発言で、北の10部族がブチギレて離脱。
「じゃ、独立するわ。ヤロブアム、あんたが新しい王な!」
こうして、イスラエル王国は真っ二つ。
南はダビデ王家が続き、北は新王ヤロブアムがスタート。
神様、ちゃんと予告どおりにしてきました。
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第二章:ヤロブアム、神の代わりに牛を立てる
ヤロブアム王、最初は悪くなかったんです。
神に選ばれた男だし、才能もあった。
でも悩みが一つ。
「エルサレム(南)に礼拝行くと、民の心が戻っちゃうかも…」
で、出たアイデアがコレ。
「金の子牛、作っちゃおう♪ 神殿行かなくてOK〜ってことで☆」
神様「……それ、出エジプトの時もアウトだったやつやで?」
しかも二体も作って、
「これがあなたの神様です!」
って紹介しちゃったもんだから、神の怒りは炎上級。
そして預言者が登場。
「あんたの家系、全滅決定です。あ、証拠としてこの祭壇、今割れるから。」
パキーン(ほんとに割れる)
けど、ヤロブアムは聞きませんでした。
そして彼の子孫は……政変でバッサリ全滅。
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第三章:ユダは続くよどこまでも?でもお妃がヤバい
ユダ王国は、なんだかんだダビデ王家がずっと続いてて、ちょっと安心感ありました。
中には良い王様もいたんです。
・アサ王:ばあちゃんの偶像ぶっ壊した!
・ヨシャファト王:真面目。ちょっと北に友好的すぎたけど。
──問題はその後よ。
ヨシャファトの息子、北王国の王女アタルヤと結婚。
このアタルヤさん、やばかった。
「うちの息子が死んだ? じゃあ王家の子、みんな殺しちゃお♪」
自分が王になるという禁断ムーブ。
でもね、赤ちゃんのヨアシュ王子が神殿でかくまわれてて、7年後クーデター。
ヨアシュ「ただいまー!」
アタルヤ「ぎゃーッ!」
というわけで、アタルヤは処刑され、ダビデ家は何とか生き残るのでした。
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第四章:イゼベルとバアルと、エリヤの火炎ショー
北の王様たち? もうだいたい悪い(笑)
特にひどいのが、アハブ王とその妻イゼベル。
このイゼベル、フェニキア出身のバアル推しアイドル(?)で、夫を言いなりにして、
「バアル神殿、作っちゃおー☆ 預言者? いらないから処刑ね♪」
神様、黙ってません。
「エリヤ、行ってこい。」
登場した預言者エリヤ。神からの使命をひっさげて、
「雨? 3年半、降らせませんから。」
ほんとに降らない。
国はカッラカラ。
そしてついに、伝説のカルメル山バトル開催!
【火を天から呼ぶ対決:バアル vs 主】
バアル側450人が踊っても叫んでも、火は降りず。
エリヤ、しれっと祈ると──
バチーン! 天から火が!
民「主こそ神やーーーーー!」
勝利。でもイゼベルは怒り狂って、
「エリヤ、殺す。」
怖くなったエリヤ、逃走→山の洞窟でうずくまる。
神様、そこに現れて、優しくささやく。
「私は静かな声の中にいる。」
怒りでも、奇跡でもない。
静かな励ましこそ、神の力なんです。
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第五章:終わらない不信と、迫る滅びの音
さて、北王国。良い王、ほぼゼロ。
預言者がどれだけ叫んでも、
「悔い改めてー! 神様戻ってきてー!」
無視。
そして、アッシリア帝国に包囲されて──
北王国イスラエル、滅亡(紀元前722年)
民は異国へ連れ去られ、「行方不明の十部族」となる。
南ユダ王国はその後もしばらく持ちこたえるけど……
王たちはまた偶像に夢中。神殿で星占い、木像拝む。あれ?
最後の希望、ヨシヤ王。律法を読み直し、国を立て直そうとしたけど戦死。
そして、バビロンの王ネブカドネザルがやってきて、
エルサレム陥落(紀元前586年)
神殿、焼かれる。王族、連行。民、捕虜。
終わった――ように見えた。
でも神様は、エレミヤにこう言うんです。
「将来と希望を与えるための計画がある。」
それは、このすべての悲劇の先に、一人の人物が現れるため。
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最終章:希望の芽、それはひとつの家系に
捕囚から何十年。
国はなくなっても、ダビデの家系だけは細々と続いていました。
やがて、その血筋から、一人の青年が生まれます。
「ヨセフ、ダビデの子よ……マリアを妻として迎えなさい。」
そして――
「イエス・キリスト」
預言された王、真の王。
列王記でボロボロになった“王の物語”は、
この一人の人によって、“本当の終わり”と“新しい始まり”を迎えるのです。