最後の給水
最後の給水所は19キロ過ぎ。長く感じた堤防道の終わり告げるカーブの終わりに設置されています。最後の追い込みとばかり。水を摂らずに通過される方が多いと思われるこの給水所を私は
(……しっかり活用させていただきました。)
尤も止まった理由は喉が渇いているわけではありません。その手前にある
(……堤防道の下り坂を下った後の状況を確認するため。)
よく足を痛めた方の言葉に
「上り坂よりも下り坂の方が足が痛む。」
と言うものがあります。これについて私も否定はしません。ただ皆様が上り坂よりも下り坂を嫌がる理由は膝を痛めているからでありまして、今回の私の例。左足太もも裏が暴発するのが嫌だからでは無いのは確かであります。練習で何度も走っている道でありますし、何でしたらその下りを利してスピードを上げようか。と考える場所なのでありましたが、当日。
(……そのような余裕はありませんでした。)
給水を終え、横に用意されていました豊橋銘菓をポケットに詰め込んだ私は身体をチェック。
左足太もも裏に変化はありません。しかし身体のバランスは相当崩れた模様。関門は進んだ方が近い。その1キロ先にゴールがある。残り2キロと少し。まだ走る事は可能であり、ここから1キロは平坦。
気を取り直して走り始める私。その途中、
(選挙期間中を思わせる出で立ちをされている幻を見たような……。)
何とか直線を走り終えた私は右へ曲がり、20キロ地点を迎えたのでありました。