順調だったのでありましたが
1キロ公園を往復し終えた私は、石巻山目指し北東へ。途中8キロ手前にある関門を
(ここでリタイアすれば健康に帰る事が出来るのだけど……。)
の誘惑に駆られながら通過。その後も順調に歩を進め、10キロの給水所に到着。5キロ地点での反省を踏まえ、飲む量は一口に。残りは排水溝。紙コップは所定の箱に入れ、呼吸を整えながら時計をチェック。時刻は10時56分。スタート地点を通過してから54分。
(このペースを維持する事が出来れば目標の号砲から2時間以内でゴールする事も可能だな……。)
(しかし練習でハーフマラソンの距離を走り切る事が出来てはいないのだから、調子に乗ってはいけない。)
(そもそもキロ6分ペースで2時間7分を目標にしている中での54分での10キロ通過は早過ぎるのだから。)
と下条へ向かう下り坂を走っていた丁度その時……。
「ピキッ!」
と言う違和感が……。場所は左足太もも裏。
(やっちまった……。でもこの状態を維持しながら走る事はまだ可能。1キロ先に関門がある。そこまで走って見て決めよう……。)
関門に到着。
(ここで止めても11キロ以上走った事は事実。明日は仕事。本業は仕事でマラソンは趣味。優先順位は自ずと決まる事になる。)
でも
(ハーフマラソンの距離を走るためには、まず11キロ走る事が出来なければ始まらない。今、11キロ走り切る事が出来ている。21キロまで後10キロの場所に到達する機会は、そうそう訪れる事は無い。この絶好の機会を逃すのは勿体ない。次の関門は3キロ先。歩いて到達する事は出来るし、状況によっては11.3キロの関門に引き返す事も可能。その後も3キロ毎に関門が設けられている。)
(今以上に悪化。もしくは他の箇所にトラブルが発生したらレースをリタイアする。これは厳守。)
と心に決め、当古橋を目指しレースを続行したのでありました。