表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幽霊屋   作者: ダストン
第十八章  過去の真実
97/331

感謝  カンシャ

月夜 慧子視点

荒神は言った。かつてこの島で、この村で八雲院(やくもいん) 尊也(たかなり)が引き起こした事実を・・・八雲院は神の(ちから)を得る為に、兄の願神(ねがいがみ)と弟の荒神(あらがみ)(つく)った。しかし願神は、自分の(ちから)が強大なあまり欲深く、傲慢な性格ゆえに八雲院との神憑きを(こば)んだ。


これに激怒した八雲院は、願神を()()()として見なし、魂卵剣(こんらんのつるぎ)と言う特殊な剣を使ってこの島に封印した。兄より弱い荒神も失敗作であると断定するが、八雲院は剣による(ちから)だけでは不十分(ふじゅうぶん)と思い、荒神を(キー)の役割を与え神憑きし、その封印を確実なものにした。


荒神が死ねば、封印の(ちから)が弱まって、すぐにでも願神は解放されるだろう。もしそうなったら、この世界は一体どうなるのか・・・全く想像出来ない。


『失敗作として処分するより、役割を与えて利用した。我が父はなんと身勝手な男か・・・皮肉にもその身勝手さは後世の者達に継がれ、それが絶対だと従っていたのだ』


「・・・・・・・・・魂卵剣って剣は?仮にもし願神が出て来たとして、またそれで封印すれば・・・」


『八雲院の死後、その(つるぎ)何処(いずこ)へと消えた。()()()()()()()という話もあったが、それは(さだ)かでない・・・弟子達は父を信頼していたからな』


弟子がいたとはねぇ・・・まぁそれはいいとして、剣が無い以上、どうやって願神を止めればいいのか・・・



()()()()()()()。我が兄を・・・願神を(めっ)してほしい。報酬はないがな・・・』



「でも・・・どうやって・・・?」


『それが分かれば君に依頼などしないさ・・・とにかく頼む。心配せずとも、兄は必ず君の所へ現れるはずだ・・・それまで(そな)えれば・・・うぅ・・・』



その時、荒神の体の半分が灰となって消え、祭壇から転落した!


「荒神!!・・・だ、大丈夫!?」


『あぁ祭壇・・・この祭壇だ・・・・私は長い時を生き続けた。この祭壇で幾百(いくひゃく)も憑き、この祭壇で幾百も血と肉を喰らい続けてきた。そうしなければ生きていけないとはいえ・・・あまりに・・・苦痛たる日々だった・・・・・・それもようやく終わる・・・ようやく・・・』


体が徐々に灰になる中、荒神は祭壇を見て血の涙を流していた。その苦痛は想像を絶するものだったろう・・・とても考えられないわ・・・


『郁子・・・私は君の母、弥子(みつこ)の遺言に従い、この日が来るまで君を守護(まも)り続けてきた。どんな悪霊にも、(けだもの)にも、そして()()()()()()()()()()・・・・あの()には申し訳ない事をしたよ・・・だが仕方なかったのだ。まだ知られるわけにはいかなかったからな・・・』


荒神は私に真実を知られない為に(さとり)ちゃんを殺した。そんな(ちから)があるなら王も殺してほしかったんだけどなぁ・・・なぜそうしなかったのか・・・・これは私の考えだけど、寿命が近かったから(ちから)を出せなかったんだと思う。


(おとろ)えが来れば、それは死が近い証拠だ』かつて師匠が言った言葉だ。その言葉が今、荒神に突き刺さり、最期を迎えようとしてしている・・・・・もう何をしても手遅れだ・・・


『あぁ・・・・これでお別れだ郁子よ・・・この島にいる君の父に言っておいてくれ・・・『弥子との約束は守った』っと・・・』


「あ、荒神・・・・」


『うぅ・・・・兄を・・・頼むぞ・・・どうか頼む・・・兄を・・・』


消えていく・・・・灰となって消えていく・・・・・もう私に出来るのは、たった一つ・・・たった一つの感謝だけだ!!!






「荒神・・・今までありがとう・・・今まで守ってくれてありがとう!・・・助けてくれてありがとう!!うぅ・・・ありがとうございました!!!!!」






最後はどう感謝すればいいか迷って敬語になっちゃったけど、これが私の精一杯の感謝だ。すると、荒神が笑みを浮かべて・・・





『フッ・・・初めて感謝されたよ・・・いいものだな・・・・・・・・・・・』




そう言って荒神は完全に灰となり、風に乗って空へと舞って()った・・・火の玉が消え、再び暗闇に包まれる中、空に一つの流れ星がゆっくりと流れている・・・・私はそれを見て心に誓った。


必ずやり遂げてみせる・・・願神を絶対に倒すと・・・!!!!

読んでいただきありがとうございました!


書いてて泣いた・・・


面白い!つまんない!と思ったら下の☆評価応援をお願いします。


☆1でも正直な感想でも大丈夫です。


ブックマークもいただけると幸いです。


何卒よろしくお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ