送迎 ソウゲイ
月夜 慧子視点
私・・・いや、私達はすぐ準備して隠岐の島行きの船がある鳥取の境港へ向かった。私一人でもよかったんだけど、泉君は行きます!って聞かないし、なぜか姉さんまで行くって言い張るしで、もうお好きにどうぞよ全く・・・
しかも島に着くのは18時半。そもそも村の場所がまだ分かってない。スマホで調べても出て来ないし困ったなぁ・・・・でも荒神にはもう時間が残されていない。もし場所が分かったら夜だろうが何だろうが行くんだけど・・・
パパを探すのは後回しでいいとして、何とかして村の場所を見つけないと・・・・早くしなきゃ・・・早くしないと荒神が・・・
境港に到着してすぐに、隠岐の島行きの船に乗ってその数分後に、船が出航した。いざ隠岐の島へ・・・ジュータン敷きになってる2等室で、他の客が大の字になって寝ている中、私達は部屋の隅っこでスマホと睨めっこしながら、村の場所の特定を急いだ。
「慧子さん、仮にすぐ村の場所が分かったとしても、行くのは明日にしましょう。夜に行くのは危険過ぎます・・・何が待っているか・・・」
「そぅよ慧子!泉君の言う通り!明るぇ方が危険も少ねぇし・・・」
「嫌よ。それだけは絶対に嫌・・・日ぃ跨いでも行かなきゃならないの。もう時間が無いのよ!」
早く行かなきゃ・・・なるべく早く・・・・だけど結局、どんなに調べ尽くしても村の場所が一切分からずに終わってしまい、何の成果も得られないまま、島に着いてしまった。
島に着けば既に真っ暗。店がどこもかしこも閉まってるけど、何とか手分けして村を知ってる人を探そう・・・一人で暗い町中を歩いている中、「スナックB」という店を見つけた。深夜1時までやってる・・・・入ってママさんにでも聞いてみるか・・・
「いらっしゃい・・・見ない顔ねぇ?旅行さん?」
「えぇはい。あのぉちょっと聞きたい事があって、雲影村って知ってますか?どこにあるか教えて欲しくて・・・」
「雲影村ぁ?あぁ・・・行かん方がいいよ?あそこは呪われてる・・・やめやめ」
呪われてる?もう終わった村でしょ?仮に悪霊か何かがいるとしても、そんなの除霊すればいいだけの話・・・・船に揺られてる間にいろいろと用意したんだから、もうなんでも来いっての・・・
「お願いします!教えてください!あぁなら・・・お金弾みますよ?」
「そういう問題じゃなくてねぇ、危ないから言ってあげてんよ!だからやめやめ」
「で、でもそこをなんとか・・・」
「村に行きたいなら・・・・・・・・・送りますよ」
奥の席で飲んでいる白髪の男性がそう言った・・・今何て?村に送るって?マジで言ってる?いやでも・・・これはチャンスでは?
「と、俊和さん!あなた何言ってんのよ!?あそこは・・・」
「分かってるよママ・・・・でもだからこそ、痛い目に遭えばいい。好奇心の強いお嬢さんには、それが一番だ。では・・・行きましょうか?」
「・・・本当に行ってくれるんですか?しかもこんな夜に・・・?」
「ええ、行って後悔すればいい・・・呪われるなり何なりね・・・あぁ後、お代は取らせていただきますよ・・・どうぞ」
男性から名刺を貰い見てみると・・・・・・「隠岐タクシー」のタクシー運転手、白井 俊和さん。まさかの運ちゃんとはねぇ・・・上等だわ。
二人に連絡して合流した後、俊和さんの車で村がある場所へ向かった。人も誰もいない暗い道をただ真っ直ぐ走り続け、奥へ進む度に闇が濃くなっていく・・・そしてついに・・・車は道路沿いにある山道の入口で停まった。
「この道を歩いて行けば村へ着く・・・では、私はこれで・・・」
「本当にありがとうございます。もし無事に帰れたら、連絡していいですか?」
「・・・・・・・・・・・ええ、無事ならね・・・」
2000円以上のタクシー代を払い、車が去るのを見送った後、私達は持って来た懐中電灯を点け、雑草が覆う山道を突き進んだ。ここまで来た以上引き返すなんて無理よ無理!もう行くしかない!
「ハァ・・・ハァ・・・け、慧子ぉ!あんまぁ早う行くと危ねぇよ!もうちょっこしゆっくり・・・!」
「ハァ・・・ハァ・・・そうですよ慧子さん!ま、待ってください!!」
危ないって事ぐらい分かってる・・・でも行かなきゃ・・・早く・・・早くしないと荒神が・・・荒神が・・・!!
読んでいただきありがとうございました!
最終話まで・・・半分・・・
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