真実 シンジツ
写真を見て激痛に苦しみ、その痛みに耐えきれず意識を失ったが、その後しばらくして高熱を出し、悪夢でも見ているのか酷く苦しんでる。僕に出来るのは慧子さんを看病する事と、この写真と封筒に書かれている住所を調べる事だ。
まず住所だが・・・島根県・・・隠岐の島。
隠岐諸島とも呼ばれ、4つの島で構成された島根県最大の島々。住所では4つの島の中で一番大きい「島後島」を指していた。それにこの写真の風景も・・・この島にある。
これは「ローソク島」と呼ばれ、日が落ちて島の先端に夕陽が重なる時、まるで1本の巨大なローソクに火が点いたように美しく輝く島屈指の観光スポット。でもどうしてこの写真だけしか入ってないんだ?それに今村 新一って一体・・・
電話番号書かれてないし、さてどうしたものか・・・とにかく慧子さんの傍にいよう。もう祈るしかない・・・祈るしか・・・
ーー月夜 慧子視点ーー
『郁子・・・愛してるわ・・・だから生きて・・・自由に・・・』
勾玉の首飾りを着けた女性が、私にそう言った・・・その後でいろんな記憶が頭の中に入って来る・・・月夜家に来る前の記憶が・・・
『郁子!ほら来なさい!ご飯出来たよ!』
『ママ!』
『ハハハハハ・・・郁子は元気だなぁ!ほら!パパが肩車してやろう!』
『わ~~い!!パパ!高~い!』
とても温かい家族・・・何でだろう・・・懐かしい感じがする。心が安らぐような懐かしさ・・・これは誰の記憶なの?
『ほら見て郁子!夕陽が!』
『ローソクだぁ!!!』
『この時期一番の見頃だからな!ハハハハッ!』
海に浮かぶ岩・・・島の先端に夕陽が重なって、ローソクみたいに輝いてる・・・何度も見たような光景・・・・心が安らぐ光景・・・・そして火が消えかかる最後は・・・あの歌をいつも歌ってた・・・
『『『かすんで~♪見える~♪遠い~想い出ぇ~♪
風にぃ~♪吹かれて届けぇ♪隠岐ぃの島の風ぇ~♪
風にぃ~♪吹かれて届けぇ♪隠岐ぃの島の風ぇ~♪
風にぃ~♪吹かれて届けぇ・・・隠岐ぃの島の風ぇ~~♪』』』
このローソク島に行って・・・・最後には必ずこの歌を歌う。パパとママと一緒に「隠岐の風」を歌う・・・そうだ・・・これは私の記憶だ!
『約束ノ時ガ来タ・・・真実ヘ向カエ・・・』
それは一瞬だった。真っ白い空間と枯れ木のように朽ちていく鳥居が見えた。そこには兎がいる・・・1匹の兎が・・・・それを見た瞬間、風景が変わった。
暗い暗い嵐の夜・・・・パパは男共に体を押さえられ、私とママは祭壇に無理矢理連れて行かれた。これから何かの儀式をするかのように・・・・そこで私は見た。ママが苦しんでる光景を・・・神が出て来た光景を・・・・それが私の中に入って来て・・・気持ち悪い感覚で・・・その時に・・・
『ハァ・・・ハァ・・・お、お願い荒神!この子を守って!!私の命と・・・この村の命を引き換えでいいから・・・ハァ・・・この子を守ってぇ!!!』
雷鳴が響き渡り、家々は火の海と化し・・・そして人々は血しぶきに喘いだ。ママは私を助ける為に・・・私を・・・私を・・・私を・・・
「・・・・・・・・・・・・ハッ!」
目が覚めた・・・・ここが夢なのか現実なのか曖昧だったけど、泉君が寝ているのを見て、現実世界に帰って来たんだと分かった。まだ頭がズキズキするけど、体はスッキリしたみたいで軽い・・・どうしてなんだろう?
あれは・・・私が知りたかった過去なのか?あれが真実なのか?どうにも分からない。荒神は一体何者なのか?あの儀式は何なのか・・・・それにママはどうして私を?謎が深まるばかりでどうも納得がいかないのよねぇ・・・
「うぅ~~ん・・・・あっ!慧子さん!!よかったぁ!大丈夫ですか!?」
「ええ、大丈夫よ・・・・どんぐらい寝てたの私?」
「丸一日です。熱も出てたし、うなされてたしで・・・心配しましたよ」
そんぐらい寝てたとはねぇ・・・・まぁ寝不足もあっただろうけど、とにかくもう大丈夫・・・でもやっぱりまだ眠い・・・もう一眠りしようかな?
「あぁそうだ!貴子さんから電話があって『起きたらすぐ連絡して』と・・・」
姉さんが?お盆帰るのか?の連絡かな?とにかくすぐ電話しよ・・・
「・・・・・もしもし姉さん?何ぃ?」
『慧子!あぁやぁとか・・・・慧子、すぐに帰んで来て!とんでもなぇモンが出て来たぁよ・・・あんたの過去に・・・関係しちょるけん・・・』
「え・・・・・・・?」
姉さんが動揺しているのだと気付き、私はどうも胸騒ぎがした。私の過去に関係する物?それはどういう・・・?
読んでいただきありがとうございました!
(カメラ高すぎて)あぁ~大変だ
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