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幽霊屋   作者: ダストン
第ニ章  無縁小僧
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作戦  サクセン

僕と慧子さんは無縁小僧を捕まえる為に捕獲作戦を開始した。


まず慧子さんは適当に墓を選んで線香やお供え物などを用意し、僕は少し離れた所から様子を(うかが)い合図を待った。正直、悪霊を捕獲するなんて初めての事だから、やれるかどうか不安だ・・・・












墓地ここへ来る前・・・・・僕は慧子さんから聞いた作戦内容を思い出した。やる事は単純・・・餌で誘い、来たところを捕まえる!それだけだ。とはいえ小僧はかなり素早く、普通に捕まえるのは困難だそうだけど・・・



そこで慧子さんは、無縁小僧用の捕獲道具を用意した。


一つ、呪いの力が込められた軍手、これがあればすり抜けてしまう幽霊の体を掴む事が出来る。無論、小僧も触れる事が可能だ・・・


二つ、捕縛(ほばく)用のお札、小僧に札を貼れば、一時的にビリビリと電気ショックを与えて動けなくなるという。


三つ、お札が大量に貼られた3つの布袋(ぬのぶくろ)、最後は小僧をこの袋に入れて捕獲完了!



「・・・じゃあこの三つの道具を使って捕まえるんですか?」


「ええ、いい泉君?あなたにも小僧を捕まえてもらうわよ?スピード勝負になるわ・・・いいわね?」


「ハァ~・・・大変そうだな・・・・ハァ~~~~・・・・・」


「大丈夫よ。私が手本を見せてあげる・・・よ~く見といてよ?」



まぁこんな作戦だけど、本当にやれるのかなぁ・・・不安と緊張が重くのしかかって来る。それに小僧がどんな姿をしているのかすら分からない。あぁ不安だ・・・



慧子さんは適当な墓を見つけた後、お供え物を置いて合掌していたその時、近くに人型の黒い霊が墓石の影に隠れていた。


「(いた!・・・・あれが無縁小僧・・・)」


その姿は子供の形をしているが、全身が真っ黒で口も鼻も耳もない、まん丸の目をした子供だった。あれが無縁小僧・・・慧子さん・・・いや、お供え物をジ~~ッと見つめている。盗む気満々だ!



そして慧子さんが立ち上がった瞬間、小僧が全力疾走し始めた!!は、速い!お供え物を()ろうと全速力で走る小僧・・・しかし慧子さんは瞬時に振り返って、隠し持っていたお札を手にし、小僧の脇腹に札を貼った!


勝負は一瞬の内に終わり、小僧はビリビリと痙攣けいれんを起こしてその場に倒れた。


「泉君!早く袋を!」


「あっ!は、はい!!」


僕は袋を持って慧子さんの所へ走り、小僧を布袋に詰め込んだ。軍手をつけた手で小僧を触ると、体はマネキンのように軽く、餅みたいにプニプニしている・・・(なん)か嫌な感覚だ。なんとか袋に詰め込んだ後、慧子さんが袋に付いた紐に何か呪文を唱えてしっかり結んだ瞬間、シ~~ンッと静かになった。


「ふぅ・・・・まずは1匹」


「ハァ・・・ハァ・・・ですね。ふぅ~~~~~~・・・・・」









「!!・・・・泉君!後ろ!」


「!?」


1匹捕まえてホッとした瞬間だった。慧子さんの声で後ろに振り返ると、もう1匹の無縁小僧がこっちに向かって来る!僕は小僧が向かって来るのを見て、ビビってしまい体が動けなかった。


「泉君捕まえて!」


「ハッ!」


僕は慧子さんの声で我に返り、小僧がお供え物を盗って逃げようとしたところを、僕はなんとか手を伸ばし、ギリギリ左足を掴む事が出来た。すぐに両腕で体を押さえるが、小僧はお供え物を叩いたり投げたりして抵抗している。それでも僕は痛みに耐えて必死に押さえ続けた。


「うおおおっ!!にっ逃がすか!このっ!」


その時、慧子さんが割り込んでお札を小僧の頭に貼り、小僧はビリビリと痙攣して動かなくなった。


「よくやったわ泉君・・・早く袋に入れて!」


「ハァ・・・・ハァ・・・・は、はい」


「これで2匹・・・初めてにしては悪くないわね」


僕は休む暇もなく袋に小僧を詰めた後、最後の無縁小僧の捕獲準備に取り掛かった。もうしんどい・・・こんなにも大変だとは・・・

読んでいただきありがとうございました。


見ず知らずの全裸の女性とセックスする夢を見て朝起きると・・・1日中勃起しませんでした。



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