翻弄 ホンロウ
座敷童子・・・主に東北地方に伝わる妖怪で、座敷童子がいる家は栄え、去った家は衰退するそうな・・・そういう事から福の神様だったり、家の守護霊と見なされている。
そしてこの異変の黒幕は・・・その座敷童子の孫、迷宮童子。千体以上もいる孫の一体・・・空間を移動させたり、家具を動かしたりする能力を持っているそうだ。悪戯好きと言われてるそうだけど、悪戯にしては度が過ぎやしないか・・・かなり迷惑な奴みたいだ。
「方法はただ一つ・・・奴を見つけて潰すこと。すばしっこいから気を付けてね?じゃあ行くわよ!」
「ハァ・・・ハァ・・・ちょっ、ちょっと待ちなさい!私も行くわ!!」
「は?」、「え?」
「私もその黒幕がどんな奴か見たいの!!それに探すなら人手が多い方がいいでしょ?私も手伝うから!」
「はぁ?20万くれないケチな先生に何が出来るってのよ?」
「あぁもうわかったわかった!ちゃんと後で20万渡すから!お願い!」
「ふ~~~ん・・・・・じゃあ30万で」
「ちょっとぉ!?何で10万プラスされてんのよ!?」
まさかの同行・・・まぁ確かに人手は多い方がいいんだけど、大丈夫かなぁ?
僕と慧子さんと愛華さんの3人で依頼人の家の入口へ向かった。既に鍵は開いている。このドアを開けたら何が待っているやら・・・
「そんじゃ・・・行くわよ」
ガチャ!・・・っと慧子さんが思いっ切り開けた瞬間・・・そこはトイレだった。
「「あぁ?えぇ!?え?えぇぇぇ!?」」
あまりの衝撃に鳥肌が立った。何の変哲もない洋式トイレの部屋、普通なら玄関のはずなのに・・・これが迷宮童子の力なのか?
「ハァ~・・・あほくさいわね・・・だったら・・・幻滅解呪・・・」
慧子さんは一度ドアを閉めて呪文を唱えた後、もう一度ドアを開けると・・・普通の玄関に戻っていた。よかった・・・入れないと思った・・・
玄関に入ると、すぐ傍に2階へ通ずる階段。真っ直ぐ進むとリビングがある・・・さて迷宮童子はどこにいるのか?2階か?それとも奥のリビング?
「さてどこにいるやら・・・・ん?」
キャハハハハハハハハハッ!!!まさかあたちの領域に干渉するとはねぇ・・・・やるじゃない!!キャァハッハッハッハッハッハッ!!
突然甲高い声がどこからか聞こえて来た。まさか・・・迷宮童子!?
「迷宮童子!やっぱりあんたね・・・こんな事していいわけ?これ以上ぉ度が過ぎたら、あんたの祖母ちゃんが黙ってないわよ?」
キャハハハハ!祖母ちゃん知ってんのか?だったら言っとけぇ!もう懲り懲なんだよぉクソババア!!あたちは自由に遊びたいんだってなぁ!!!
「あっそう、だったら遠慮する事ないわね。んじゃ人形狩りスターうおっ!?」
開始早々突然、廊下がランニングマシーンのように超高速で動き出し、慧子さんはリビングへ向かって突っ込んだ!
「慧子さん!!あ・・・あれ?うおっ!」
「きゃっ、きゃあああ!な、何よこれぇ!?」
急いで助けようと走った瞬間、僕と愛華さんの足場が急にグニャッと柔らかくなって沈み始めた!lこれは・・・落とし穴だ!慧子さんを助けられず畳の部屋に落ちてしまった。ここはどこだ?見るからにタンスが幾つか置いてある和室のようだけど・・・・あっ!窓がある!
「痛た・・・こ、ここどこ?」
「・・・・・どうやら2階のようです・・・」
下に落ちたら2階に上がってたなんて、冗談じゃないぞ。急いで1階に向おうと和室の引き戸を開けるが固く閉まってる・・・・閉じ込められた。さてどうしたものか・・・すると・・・
キャハハハハ!回れ~♪回れ~~♪まわまわれ~~~♪キャハハハハハ!!
迷宮童子の声がどこからか聞こえる。今度は何を・・・その時ゆっくり、ゆっくりとだが・・・部屋が動いてる!?いやこれは・・・回転してる!?
幸いゆっくり回ってるから、すぐに避難出来たけど、まさか窓が天井へと移動し、引き戸が床になるとはなぁ・・・だが不思議なのは、家具が一切動いてないという事だ。普通に考えれば重力で落ちるはずだが・・・・・・・・っとその時、天井に雛人形が・・・!
キャハハハハハ!!どう?どう?凄いでしょ?私の力ぁ~?人間には出来ない芸当だろぉ~ん?キャハハハハハ!
「あ、あれが・・・・迷宮童子って奴なの!?」
緑色の衣を着た小さい雛人形。口だけが滑らかに動いてる・・・アイツがこの異変を起こした張本人・・・見て間違いない!迷宮童子だ!
キャハ!んじゃスピード上げてくかぁ?ど~~~ん!回れ回れ回れ回れ!!!
また部屋が回転し始めた。は、速い!!避難が間に合わない!!僕達はバランスを崩し、床や壁、家具に叩きつけられた。痛みに苦しむ中、奴は僕達を見て高笑いしてる・・・なんとか奴の所へ行きたいが、この状況じゃ・・・け、慧子さん!
読んでいただきありがとうございました!
座りっぱが多いからか腰が痛い・・・・
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