表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幽霊屋   作者: ダストン
第十三章  神猿
59/331

猿域  サルノリョウイキ

「私は田沢(たざわ)と申します。覚様がお屋敷でお待ちです。どうぞこちらへ・・・」



雪に覆われた村の入口から、猿のお面を被った老人が一人・・・源氏香で覚ちゃんの助手だった人だ。声からして間違いない・・・嫌な予感がしつつも、僕達は田沢さんについて行った。村に入ると、雪道には古風な家が多く並んでいたけど・・・不思議な事に、村の人や観光客が誰一人いなかった。


あまりに静か過ぎる・・・・・祭りが終わるとこんなに静かになるものなのか?どうも変だ。そんな中、周りの家を見ながら歩いていると、ある家の2階の窓に誰かいる・・・


じー--っと・・・・こっちを見てる。しかも猿のお面を被ってる・・・他の家もよく見てみると、全員がお面を被って窓から覗いていた。この村はお面を被らなきゃならない習慣でもあるのだろうか?それともただ顔を見られたくないだけだからか・・・いずれにせよ、不気味でしかなかった。




5分ぐらいしばらく歩いていると、大きなお屋敷に到着した。古い家で広々とした中庭(なかにわ)が、積もった雪で真っ白に染まっている・・・


「さぁどうぞ・・・お入りください」


田沢さんに続き、僕達も敷地の中に入ると・・・






「キーッ!キーッ!キーッ!ガァー!!キーッ!キーッ!キーッ!ガァー!キーッ!キーッ!ガァー!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キキーッ!!キーッ!キーッ!ガァー!キーッ!キーッ!キキーッ!!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!キーッ!ギーッ!キーッ!キキャーッ!」







それは突然だった・・・突然無数の猿のような泣き声があちこち響いて来た。慌てて周りを見渡したが、猿なんて一匹もいない・・・だからといってそれが気のせいだとは思えなかった。


「・・・・・・面白くなって来たわね・・・行くわよ二人共!」


慧子さんはそう言って田沢さんについて行ったけど、僕と貴子さんは行く気になれなかった。どこからか嫌な視線と・・・()()()()がする。行ったら死ぬって予感が敏感に反応して、足が(すく)んでしまう。


行きたくない・・・でも慧子さんが・・・僕は両手で顔を何度も叩き、じ~んっと来る痛みで恐怖を誤魔化しながら、一歩一歩ずつゆっくり歩いた。ここまで来たんだ・・・全てが終わるまで帰れない。覚悟を持って突き進むしかなかった。




中庭を抜けて玄関で靴を脱いでいると、すぐ近くに赤くキラキラした靴を発見した。


「あっ!あれはババア(万代)の靴!もう来ちょるんですか?」


「ええ、ほんの20分ぐらい前にねぇ・・・既に覚様の居る座敷に・・・」


どうやら僕達より先に鹿村代表の万代さんが来ていたようだ。僕達は廊下を抜けて縁側えんがわの長い通路を歩いていると、さらに不快感が目立ち始めた。気分が悪くなるような悪臭がそこら中に(ただよ)っている・・・・・なんとか我慢して進んで行くと、広いお座敷には・・・


「覚様・・・客人をお連れしました」




「お待ちしとりましたぁ・・・どうぞぉ入っとぉくれやすぅ」




広い座敷にふすまには猿が踊っているような絵が描かれている。そこは覚ちゃんが・・・あれ?妙だな・・・猿がいない・・・それに万代さんも・・・


「あれ?万代さんは?それに例の猿はどこに?」


「万代はんなら憚り(トイレ)に行かはりましたでぇ・・・それよりもやっぱり見えてはるんやねぇ?あの猿を・・・」


「ええ、マジで気持ちわ・・・・・・・・ん?」



「どうぞ・・・・」



すると、田沢さんが温かいお茶と・・・バナナを持って来た。(なん)でバナナ?


「この村ぁ名物の甘蕉茶(ばななちゃ)と、おやつ用のバナナどす。ここ等一帯はバナナの栽培してましてなぁ。よぉおやつに食べんのが習慣なもんでぇ・・・・どぉぞ。美味しいどすぇ?」


どんな習慣だよとツッコミたいが、ここで遠慮したら失礼だ。僕達は渋々ながらお茶を飲んでみると・・・・美味い。バナナの甘い香りがして、あっさりとした味がする。


「さて本題に入る前に、じっくり見てもらいましょか?田沢・・・・」


「はい・・・・・」


すると、田沢さんがある物を持って来た。それは黒く腐った木のような・・・まさかこれが!?





「・・・・・・・・・これが「蘭奢待(らんじゃたい)」どす」





これが伝説の香木・・・蘭奢待。それを見て貴子さんはよだれが出るほど目を輝かせていたが、僕にはただのボロい木にしか見えない・・・・どうにもショボいような・・・

読んでいただきありがとうございました!


長野行って大失敗しました


面白い!つまんない!と思ったら下の☆評価応援をお願いします。


☆1でも正直な感想でも大丈夫です。


ブックマークもいただけると幸いです。


何卒よろしくお願いいたします

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ