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幽霊屋   作者: ダストン
第十二章  作家の取材
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幻影  ゲンエイ

始めてからどれぐらい経っただろうか・・・ドアを開けるとそこには熊がいたり、津波だったり、殺人鬼だったり、ゾンビだったり、変態だったりと、叫ぶわ痛いわ寒いわ熱いわで・・・もう心身共々疲れた。だけどやっていくうちに必勝法を見つけた。


それはちょこっとドアを開けて、それが出口じゃなかったら即閉める。そしてマジックペンで扉に✕を付ける事だ。これでもう開けたって証明になる。それを何度もやっているが、未だに出口が見つからない・・・どこにあるんだ?


気付けば後2時間しかない・・・扉はまだ残ってる。慧子さんはもう飽きたからか寝ちゃってるけど、愛華さんは疲れながらも必死でドアを開け続けていた。


「ハァ・・・ハァ・・・こ、これだぁ!!ってぎゃあああああああ!!!ああああああああ!!!!!」



ドアを開けると(はち)大群たいぐんが飛び出して、愛華さんに群がり始めたけど、僕は助ける気にもなれなかった・・・・どうせすぐ()()()()()し・・・全て(まぼろし)でしかない。それが数十回もドアを開けて、いろんな恐怖を見た僕の結論だ。


やり続けてよく分かった・・・・これはいろんな恐怖に向き合う為に作られた克服訓練所なのだと・・・確かにここなら、自分が怖いと思う物を克服出来そうだな。それにアトラクションとして面白い・・・・かも。


「愛華さん・・・はいこれジュースです」


「ハァ・・・ハァ・・・(ゴクゴク)・・・プハッ!フゥ~~~!あ、ありがと!沢村さわむら君!」


「泉です・・・」


「そ、そんな名前だったっけ君ぃ?ハァ・・・ハァ・・・でぇ?そっちはどう?」


「ダメですね全然・・・もうギブしたい気分です」


「ハァ・・・ハァ・・・まだ2時間あるわ!ここまでやって諦めたら全てが無駄になる!最後までやらないと・・・・」


グゥ~~・・・・・・・・・・


「・・・少し休憩しますか?」


「・・・・・・・・・・え、えぇそうするわ」


愛華さんのお腹が鳴ったので、僕はお菓子を取りに行った。まだ時間はある・・・まだやれる・・・だから腹ごしらえぐらいしないとな・・・






お菓子をポリポリ食べてるけど、嫌に沈黙が続いている・・・・何か話をしてテンション上げないと・・・


「あ、あのぉ・・・愛華さんってその・・・幽霊見えるんですか?」




「え?・・・・・・・・・・・・・・実を言うと・・・見えない」




意外な答えだった。怪奇作家やってるモンだから、見えているのかと思ったけど・・・


「でも祖母は見えてたわ。ほとんどの人はあまり信じなかったけど、私は信じてる・・・祖母は絶対にインチキ霊能力者じゃない。間違いなく本物だって事を!」


「愛華さん・・・」


「10分過ぎた・・・急ぎましょ!ごちそうさま!」


そういってポテチを食べ終えてすぐにドアの開け作業に戻った。あの人は幽霊は見えていない、だけどそれを追い求めようとしている・・・流石は怪奇作家の先生と言うべきか・・・・あるいは狂人か・・・・・いずれにせよ、信念を持った人だと分かった。









ドアを開け続けて開け続けて開け続けて・・・制限時間まで後10分。もう17時前だ。だけどようやく・・・・ようやく終わりが見えた!!残ったドアは・・・・後2枚!!!


「ハァ・・・ハァ・・・い、泉君!ようやく2枚よ!2枚!!」


「ハァ・・・ハァ・・・は、はい!やりましたね!慧子さ~ん!起きてください!後2枚だけになりました!!」


「zzzzzzz・・・ふがっ!・・・・えぇ?2枚?・・・・あっそ、おやすみ!zzzzzzzzzzzzzz・・・」


「ちょっとぉ慧子さぁ~~ん!!!」


やっと終わりが見えたのに・・・どうして寝てられるんだよ全く・・・まぁいい!これで終わりだ!どちらかが出口だ!!


「もういいわ!泉君!私は右開けるから左お願い!いい?行くよ!!」


「はい!」




「「1・・・2・・・3!!!!」」



僕と愛華さんは3つ数えた後、同時にドアを開けた。ようやく出口だ・・・・・・っと、思ったら・・・

読んでいただきありがとうございました!


サウナで20分耐久は無理・・・


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