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幽霊屋   作者: ダストン
第十一章  中立者からの依頼
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始末  シマツ

目が覚めると、そこは現実世界ではなかった。黒く(よど)んだ闇・・・・たった一つの鳥居(とりい)しかない闇の空間。ここはどこだ?まだ夢の世界なのか?真っ赤に血に染まったかのような鳥居・・・あれは(なん)だ?


体が金縛りのように動かない・・・口は喋れるけど、一体どこなんだここは?慧子さんは?全く音も声もない・・・本当にここは(なん)なんだ?


「慧子さん?・・・・・慧子さん!・・・・ここは・・・」





『うるせぇなぁ・・・・俺の眠りの邪魔すんじゃねぇよ・・・』






「!?」


その声は鳥居から聞こえた・・・その鳥居の内側をよく見ると、()()()()()()()()がいる。物ではない・・・生き物?




『まだ()()()()()()・・・(いか)れ・・・怒らねぇ貴様がここに来るなんざぁ千年(はぇ)ぇんだよ!とっとと失せろぉ!!』




その生き物の目が開いた瞬間、空間が熱い炎で一気に燃え広がった。その目・・・どこかで見た事がある・・・確かあの時の・・・












目が覚めると・・・・僕は現実世界に帰っていた。あれは(なん)だったんだ?ただの幻か?それとも・・・夢?


「泉君!泉君大丈夫!?」


「け・・・慧子さん・・・・は、はい。僕は大丈夫です」


「ハァ~よかった!急に意識が途絶えたからどうしたのかと心配したわ!」


慧子さんを見て・・・・(なん)か凄いホッとしたと同時に、夢虫はどうなったのか気になった。それを慧子さんに聞いてみると・・・


「夢虫は完全に死んだわ。もうあの()は大丈夫よ・・・でもどうも気になるのよねぇ~・・・(なん)であんな事になったのか・・・」


「え?慧子さんがやったんじゃないんですか?」


「無理無理!夢の世界にいない私が、あんな芸当(げいとう)出来るわけないでしょ・・・・・あなたが何かやった?」


「いや・・・僕は何も・・・」



どういう事だ?夢虫を燃やしたのは慧子さんじゃないのか?じゃあ一体誰が?どうにもこうにもわけが分からず、頭が少しクラクラする中、向こうの方から雪江さんがやって来た。


「慧子!どうなった!?」


「あぁ雪江さん!大丈夫・・・無事に()()()()()()よ。泉君が体張ってくれたわ」


「そうか、良い仕事をしたな泉 幸多・・・よくやった。後は任せてくれ」


「了解了解!また後でね・・・・さてと!泉君帰るわよ?立てる?」


「あぁ・・・はい」


かなり疲れたし頭もクラクラする・・・・疲労困憊の中、僕達はその場を後にして事務所へ帰った。帰る途中、小人の悲鳴が聞こえたけど、僕はそんなの気にも留めなかった。眠い・・・今はそれしか考えてないし・・・











翌日の昼頃・・・頭痛薬を飲んで寝たからかだいぶマシになった。まぁ仕事する気にはなれないけど、それでも事務所には行かないと・・・あれ?事務所の前に見覚えのある車が停まってる・・・雪江さんの車だ!


「ゲホッ!ヤニ臭いな・・・お、お疲れ様です慧子さん・・・う、うわ・・・」


「ふ~~~・・・あぁ泉君いらっしゃい!」


「ふ~~~・・・・・・・・来たか」


事務所に入ると、悪臭が所内に蔓延している。窓を開けず換気扇も回さず、二人は煙を吐きながら満喫していた。通りでヤニ臭いわけだ・・・・慧子さんはタバコを吸い、雪江さんは煙管(キセル)を吸ってるしで・・・もう酷い光景だよ。


「ふ~~~・・・それでぇ?これで万事解決?」


「ああ、天狗は始末し、実験の証拠も全て処分した。結局、全部奴の独断だった。天狗会(てんぐかい)は何も関係ない・・・・・金になる木を見つけて、それで儲けようとしたんだろうな」


「金の為ならば外道に堕ちるか・・・人間と変わりないわね」


「あのぉ・・・話が見えないんですけど・・・」


「「・・・・・・・・」」



雪江さんは事の経緯を話してくれた。僕達が去った後、小人に尋問して真犯人である天狗の居場所を突き止める事に成功した。京都市北区にある廃墟を根城(ねじろ)にしていたらしい。


雪江さんは廃墟に潜入して天狗を殺害。実験データや夢虫の卵、そして実験の為に誘拐した人間を、専門の業者に頼んで全て焼却処分したそうだ。ホントに殺し屋みたいな話だなぁ・・・


「日記があったんだがこう書いてあった・・・・山に道切(みちき)り縄が張った洞窟を見つけて中に入ったら、夢虫が何匹かいたらしい。なぜそんな洞窟が存在してたのかは謎だが・・・」


「昔ぃ(なん)かの本で知ったけど・・・・・黄泉の世界へ繋がる「道」を作ろうとした宗教団体がいたそうよ。適当な洞窟見つけて、そこに道切りの縄張ったり(なん)なりとしてね・・・」


「じゃあ・・・天狗はその洞窟にいた夢虫を捕まえて・・・卵を・・・」


「あぁそうだ。だがもう終わった・・・じゃあな慧子・・・」



煙管を片付け、サングラスをかけて立ち去ろうとした時、雪江さんは僕の肩に手を置いた。す、凄く冷たい・・・


「また会おう泉 幸多・・・慧子の助手として、しっかり(はげ)めよ」


「は・・・はい!」


そう言って雪江さん事務所から去って行った。また会える日が楽しみだ・・・

読んでいただきありがとうございました!


ペペロンが食いたい・・・


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