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幽霊屋   作者: ダストン
第一章  幽霊屋の助手
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追跡  ツイセキ

車を走らせる事10分・・・鴨川沿いにある公園近くの駐車場に停め、蛇を持って鴨川沿いへと歩いた。


「泉君・・・蛇」


僕は蛇を渡し、慧子さんは小声で呪文を唱えた後、地面に置いた瞬間、蛇はニョロニョロとどこかへ移動し始めた。


「へ・・・蛇が・・・・どこへ向かって・・・・?」


「これから分かるわ・・・行くわよ」


「は、はい・・・」


訳の分からないまま、僕達はニョロニョロと移動する蛇について行った。






歩いて数分後・・・未だに蛇は目的地に着かず移動し続けていた。一体いつ着くのかと思ったその時・・・


「・・・暇だから(なん)だけど、この幽霊屋の事業内容でも聞く?」


「え?えぇ是非!お願いします!」


慧子さんが言うには・・・・この世界には三つの存在がある。一つは人間や生きている動物、二つは普通の人には見えぬ幽霊、そして三つは人間社会に紛れて生きる妖怪だそうだ。


この世界に(たたず)む幽霊達は皆、自分の死を受け入れない人達ばかりだそうで、害の無い霊がほとんどだが、怒りや憎しみ、嫉妬や悲しみという不快な感情により、悪霊となって害を成し、生きている人々を襲うらしい。また時々、生きた人間が生み出した物にも化け物が生まれる事があるそうだ。


一方で妖怪は違う・・・・大昔、人々から恐れられた存在とは真逆で、森で野良猫みたいにひそひそと生きる者もいれば、人間社会に紛れて真面目に働いている者が大半らしい。


中には警察官だったり、学校の教師やタクシーの運転手だったり、風俗やクラブで働いたりと、生きる為ならば人間に媚びを売る・・・それが現代(いま)の妖怪だそうだ。


「まぁ中には殺し屋だったり、薬を売る売人(ばいにん)だったり、ヤクザみたいな奴もいる。まぁ見た目は違うけど、やってる事は人間と変わらないわ」


「それはそれで怖いですね・・・じゃあ幽霊屋はそういった奴等を退治すると?」


「妖怪の中には秩序(ルール)を守らんとする秘密組織ってモンがあってね。彼等が存在する限り、妖怪は化けの皮を(はが)される事は無く生きられる・・・・要するに妖怪はその組織に任せればいいの。私達はやるのは幽霊や化け物退治よ」


「どっちも同じに聞こえるんですけど・・・」


「まぁその時はその時・・・・喧嘩吹っかけて来たらぶん殴って追い返す。それが幽霊屋よ!」


とてもこの世界が現代とは思えないような・・・・まるでファンタジーのような話だ。普通ならあり得ないと言いたいけど、幽霊が見える僕にとっては、全て現実だと実感してしまう。


あの時起きた事件が・・・空想を現実に変えたのかもしれない。





事業内容を終えると、慧子さんが面接の続きだと言わんばかりに、僕に質問した。


「泉君はどうして幽霊屋うちの助手になろうと思ったの?」


「あぁ・・・そのぉ・・・幽霊が見えるから・・・ですかね?」


「それだけ?」


「後は・・・・(なん)というかぁ・・・自分の為です。昔、修学旅行でちょっと事件があって・・・その・・・」


自分の過去に何があったのか、慧子さんに説明したかった・・・・でも正直言い辛い・・・言いたくない・・・・それを察してか、慧子さんは無理に言わなくていいと言ってくれた。


「すいません。とにかくその事件の後で幽霊が見えるようになりました。それから幽霊にうんざりして・・・だから少し度胸を・・・つけたいなって思ったんです。幽霊屋ここなら幽霊に対して何か度胸をつけられるんじゃないか?って思って・・・・そんな感じでやってみようと・・・」


「ふ~んなるほどねぇ・・・あぁそうだ。まともな自己紹介してなかったわね?」


「え?自己紹介?」


「私の・・・」


いきなりの事だが、慧子さんは自分について話してくれた。


月夜 慧子・・・島根県出雲市出身で京都大学出身。年齢は27歳。在学中に幽霊屋の助手として働き、卒業後は幽霊屋に正式に就職。前所長の死後、慧子さんが二代目幽霊屋所長になったそうだ。


「え!?慧子さんも助手だったんですか?ってか幽霊屋二代目って・・・」


「ええ、初代所長は私の師匠だった・・・・私が生まれるずっと前から所長としてやってた人で、病気で亡くなったから後を継いだの。なんせ私は優秀な助手で弟子でしたからねぇ~!」


「へ、へぇ~・・・・・・」


慧子さんは自慢げだったけど、そんな前から幽霊屋があったなんて・・・・・逆にそっちの方が驚きだ。






その後、蛇をついて行きながらいろいろと話し合ったが、一向に目的地に着く気配すら無く、ただまっすぐまっすぐとニョロニョロと移動し続けるだけ・・・次第に話す事が無くなり、お互い疲労が溜まって現在に至る・・・・


「はぁ・・・ま、まだですか?」


「まだね・・・あぁタバコ吸いてぇ・・・」


お互い疲労がピークに近づいてきたその時、蛇が川へと向きを変え落ちて行った。


「ハァ~・・・・・・・やっとね」


蛇が川を泳いで雑草地に向かっている。ようやく目的地に着きそうだ・・・


読んでいただきありがとうございました。


バファリンを大量に飲んでも全然治らないのはなぜでしょう・・・?




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