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幽霊屋   作者: ダストン
第一章  幽霊屋の助手
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面接  メンセツ

ソファーに一人の女性が座っている・・・ショートで白い髪型、白い服に黒いレギンスで質素な服装ながら、大人の女性って感じの綺麗な人で、どこか異様な雰囲気を放つ女性であった。


「あ、あの・・・・」


「とりあえずそこ座って・・・後ぉ履歴書」


「え?あぁ・・・はい!!」



僕は女性に指示された通りに椅子に座り、履歴書を渡した。


「泉 幸多君ね・・・・高校生なんだ・・・ふ~~~~~ん・・・」


女性はブツブツと言いながら、履歴書をまじまじと見つめている。この人は誰なんだろうか?名前も知らないし・・・多分この幽霊屋のお偉いさんだと思うが・・・


「あんま時間無いから、いろいろ(はぶ)くけど・・・これだけは質問するわ。幽霊見えるのよね?」


「あぁはい!見えます!」


「ふ~~~~~~~ん・・・・・じゃあ私の指を見て」


女性は怪しそうに僕を見つめた後、左の人差し指を見つめるよう言われ、僕はそれをジーッと見つめると・・・指の中から猫の顔が出現した。


「うわっ!痛ったぁ・・・な、な、な、な、(なん)ですかそれ!?」


「驚かせただけよ・・・まぁそんだけビビってるって事は見えてるって事よね?」


「ハァ・・・ハァ・・・まぁ・・・は、はい・・・」


突然の事にビックリして椅子から転げ落ちてしまった。猫は指の中に入っていったが・・・あれは(なん)だったんだ?手品なのか?


「そう・・・じゃあ早速「実戦」と行きましょう」


「え?実戦?」


「そうよ。もうすぐ依頼人が来るわ・・・だから椅子戻して、私の後ろに立ってなさい。早く・・・!」


「え・・・え・・・・あぁはい!」


僕は慌てて立ち上がり、椅子を戻してすぐに女性の後ろへ移動した。


全く(なん)なんだこの人は・・・・・これから何やらされるんだろうかと不安を感じ、やっぱ応募するべきじゃなかったと後悔が脳裏によぎる。その時、階段下からドアベルの音がした。


「あのー・・・・・」


「あぁこちらです!どうぞ上がってください!」


階段を上がって来たのは、大きな包み袋を持った老婆だった。


「どうぞ・・・こちらへお掛けください」


老婆はさっき僕が座っていた椅子に座り、女性は机に置いてある小さい箱から名刺のようなカードを取り出して老婆に渡した。


「先日、お電話いただきありがとうございます。私はこの幽霊屋の所長(しょちょう)であり霊師(れいし)の、月夜つくよ 慧子けいこと申します」


月夜(つくよ) 慧子(けいこ)・・それが女性の名前だった。これは後で聞いた話だが、「霊師」と言うのは除霊や霊媒やら化け物退治やらをする人の総称名で、この幽霊屋はその界隈(かいわい)の中でトップレベルの強さだとされている・・・らしい


正直よくわからない話だが・・・・まさか家近くにそんな凄そうな場所があるとは思わなかった。


「ど、どうも・・・・」


「泉君?お茶・・・」


「え?お、お、お茶!?」


「あそこの冷蔵庫に入ってるわ。隣の棚にコップあるから入れて来て」


「えぇ・・・えっとぉ・・・」


「早くして・・・依頼人に失礼でしょ?」


「あぁ・・・は、はい!」


唐突な事で頭がすぐに回らなかったが、僕は急いで台所へ向かい、冷蔵庫を開けてお茶が入ったペットボトルを取り出し、棚からコップを取ってお茶を注いだ。


「ど、どうぞ・・・」


「あぁ・・・ありがとうございます・・・」


「すいませんねぇ・・・そこのバカはまだ新人な者ですから・・・」


「(誰がバカだよ・・・!?)」


瀧本(たきもと)さんでしたね?それでぇ?どういったご依頼で?」


「あぁ・・・えぇこれなんですが・・・」


女性は持っていた包み袋を開けると、そこに入っていたのは・・・・立派なスイカだった。

読んでいただきありがとうございました。


おにぎりならいくらでも食える・・・アベレージな日本人です。



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☆5でも☆1でも、正直な感じた気持ちで大丈夫です。


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