演技 エンギ
僕と三船さんは捕まり、屋敷にある蔵の中に連れられ監禁された。その蔵の中で僕達は、身長2mを超えの巨漢・・・まるでそう、テレビで見たプロレスラーのような大男に、手で顔面を握り締めた後に投げられ、殴られ蹴られるで、ガチでプロレスやっている感じで酷く拷問された。
僕達は大男にボコボコにされたが、なぜか痛みがない・・・痛みはなかったけど体が重く、意識が少し朦朧としていて立つ事が出来なかった。
『どうだぃ?だがまだまだ地獄の一丁目だぁ、本番はこれからだぜぇ!』
どうしてこんな事に・・・もう意識が・・・ゴメン慧子さん・・・お先に・・・
『(こんなとこでくたばんじゃねぇ!おめぇなら・・・おめぇならこの映画を終わらせる事ができる!だから起きろ!起きろ!!)』
「ハッ!」
目が覚めた時、そこは蔵の中ではなかった。何も無い小屋・・・そこにはボロボロになった三船さんがいる。起き上がろうとしたが、どうにもまだ体が重い・・・・でも喋るぐらいの力は十分あった。
『・・・おぅ、目ぇ覚めたか・・・』
「・・・・・・あの、ここは?」
『町外れの念仏堂だ、なんとか逃げ切った』
「逃げ切った?・・・・ど、どうやって?」
僕が気を失っている間、あの蔵からどうやって抜け出したのか聞いてみると、大男は僕達をボコボコにして蔵から出た後、謎の女性が現れたそうだ。「通りすがりのくノ一です」と言って・・・うん、絶対に慧子さんだその人・・・
慧子さんは蔵の鍵を外し、どうにか僕達を連れて屋敷から抜け出す事に成功。めし屋の店主さんの協力もあって、このお堂に身を潜める事が出来た。だが良い話ばかりではなかった・・・
お堂へ向かう途中、矢之助に見つかってしまい、あろうことか・・・・慧子さんが僕達を庇い、銃に撃たれて死んだそうだ!!そんな・・・・慧子さんが・・・
あまりショックな話・・・・と言うより、慧子さんがこの世界から出たんだと考えると、少し安心したと言うか・・・・不安と言うか・・・悲しいと言うか・・・・よく分からない気持ちだった。
『そういやあの女・・・死ぬ間際にお前に伝えてくれって言ってたぜ?「あなたが主役よ、この映画を終わらせて」ってな・・・どういう意味だ?」
「!・・・それは・・・・僕にも・・・分かりません・・・」
だけど・・・一つだけ分かった事がある。まだこの宿場に・・・この世界に・・・出るわけにはいかないってことだ!
念仏堂に隠れて1時間経ち、ようやく立てるぐらいにまでなった。一方で三船さんはどこで拾ったのか分からない包丁を持ち、葉っぱに向けて投げ続けている。その目は誰かを殺す気満々の目をしていた・・・
『おせぇなぁ親父の奴・・・飯はまだかってんだぁ』
「飯?」
『飯と薬を持って来てやるって・・・・おめぇが寝てる間に言ったんだよ。なのに全然来やしねぇ・・・どうなってんだ?』
そんな話が・・・さっきからすっごい借りを作ってばっかだ。ホントに良い人だよ店主さんは・・・・するとその時、ドタドタと走ってくる人が来て、店主さんかと思ったけど・・・・・・全く知らない別の人だった。
『お?アイツは・・・桶屋だ』
桶屋?棺桶作ってる人の事か?その桶屋さんがどうしてここに?藁袋を持って大慌てでやって来るのを見て、何かあったそうだが・・・
『大変だぁ!!!親父がおめぇらのとこに飯と薬持ってんとこ見つかって捕まっちまった!』
「『!?』」
店主さんが捕まった!?話を聞くと、殺さずに丑島の屋敷の前で吊るされているらしい・・・僕達を誘き出す罠か?どうすれば・・・こんなに助けてくれた人を放っておくわけにはいかない!どうすればいいんだ?
すると三船さんが包丁を懐にしまい、町の方へ歩き始めた。まさか・・・
『お、おい、まさか・・・そんな物で殺る気か!?』
『ああ!許さねぇ・・・刺身にしてやる!!』
包丁で挑もうとする三船さん、いくらなんでも無謀過ぎる!!その時、桶屋さんが持っていた藁袋を広げ始め・・・そこにはなんと、立派な刀が二本入っていた。
『これよかったら使ってくれぃ!!棺桶屋にはこういう万もある!死んだ奴の刀で悪ぃが、一番斬れそうな奴を選んできたぜ!おめぇのもあるぞボウズ!ほら!』
「え!?僕のも!?」
桶屋さんは僕に刀を渡した。初めての刀を手にして少し戸惑いながらも、鞘から刀をゆっくり抜いてみると・・・すんごくギラギラと輝いている!
「(うおぉ凄い・・・これが刀・・・・死んだ人の物だけど・・・)」
『小僧!おめぇも行くか!?』
「え?・・・・・・は、はい!行きます!」
『よし!行くぞ!』
僕は刀をすぐに鞘に納め、三船さんについて行った。僕がこの映画の主人公なら・・・最後までやらなきゃ・・・慧子さんの言葉を信じて!
ーー月夜 慧子視点ーー
目を覚ますと、そこは映画の・・・・・・・・外だった。
「・・・ここは・・・戻って・・・・来たの?」
隣の席にも周りの席にも泉君がいない・・・・しかしスクリーンには泉君が映ってる。どうやら私はゲームオーバーになって外へ出たようね。全く酷いわあれ!時代劇に銃はないでしょ銃は・・・!
ガコンッ!
「!」
その時、シアター出入口のドアが開いた。だけど一番気になるのはあそこ・・・・映写室!!私はすぐにシアターを出て、映写室がある場所へ向かうと、ドアが少し開いていた。警戒しながらドアノブに手をかけると・・・
「あなたね・・・こんな事してるの・・・・」
そこには唯一人・・・こんな事をしてる張本人がそこにいた。どうにも生きてるって感じじゃない。幽霊ね・・・
読んでいただきありがとうございました!
いよいよ後半戦へ・・・
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