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選ばれし者。

期待の新人。

「全てにおいて、順調じゃな」


 たまに、幹部会が開かれる。


「矢尻を大量生産してもらえるようになったので、かなり助かる。狩りにも使える」

「そういえば、象がおるらしいで。聖弓で仕留めてくれや。象が手に入ったら、大量の肉が手に入るからなぁ」

「よし、象でも熊でも仕留めてやる」

「そんなに頻繁に聖弓を使っていいのか?僕も菫も、狩りに聖剣は使ってないぞ」

「どうして使わないの?」

「勿体ないから」

「使わないと損じゃないの」

「ナターシャ、ラーラ、アリスが身体の硬質化を覚えた。狩りの方は少し楽になるじゃろう。川で魚も捕れるしな」

「ああ、私達も狩りに参加する。期待してくれ」

「そうや、桜、聖剣シリーズって、もっとあるんか?」

「ある!戟や槍や戦斧やダガーがある」

「それを手に入れたらどないや?」

「誰が使うのじゃ?」

「俺とデクとジンや」

「わかった、3人で取りに行けばいいのじゃ」

「そんなこと出来るわけがないやないか!なんでそんなに冷たいねん?」

「聖剣の類いには意思がある、使い手を選ぶのじゃ。お主達では、多分、使い手に選ばれないのじゃ」

「選ばれるかどうか、試してみないとわからないだろう?」

「わかる。聖剣と聖弓は、瞬、菫、桔梗を選んだ。異世界から来た者達なのじゃ。だから、きっと使い手は異世界から選ばれて来る」

「ちぇっ!俺達は活躍出来ねえのかよ」

「腐るな、クラマ、デク。みんな、それぞれに役割がある」

「わかったわ、次は何をすればええんや?」

「また馬車が不足している。馬車を使って馬を捕らえなければならないのじゃ」

「なんか、俺達の仕事って地味だなぁ」

「デク、これも大事な役目なのじゃ」

「はい、はい」


 その時!


「皆、待て!」

「なんだ?」

「敵襲か?」

「いや、敵ではない。これは味方じゃ」

「また、流れて来たのか?」

「だが、この者達は普通の者ではない、瞬達と同じ異世界人の波長なのじゃ」

「来たか!」

「4人目なんか?」

「いや、2人組じゃ。4人目と5人目じゃ」

「俺が迎えに行こうか?」

「ああ、私も行こう」

「お兄ちゃん、私も行こうか?」

「いや、菫は待っていてくれ。桜、行こう」

「おう!」



「高速移動で、約5分なのじゃ」

「近いな」

「ああ、すぐに見えてくる」

「……」

「あれか?」

「あれじゃ」

「よく来てくれた!」

「迎えに来たのじゃ」

「ゾンビか?」


 2人は身構えた。2人とも女性だった。2人が手にしていたのは銃剣だった。服装は、汚れた迷彩服だった。


「ああ、こいつはゾンビだが敵じゃないんだ」

「桜じゃ。ゾンビのブロック長だったが、今は人間達と行動を共にしているのじゃ」

「もしかして、この街から迎えに来てくれたのか?」


 2人は、風船で散らしたビラを見せた。


「その街だ。その風船は、俺達がばらまいているものだ」

「本当に人間の街などあるのか?」

「ある!あなた達は、異世界から来たのか?」

「そうだ、よくわかるな」

「俺達も異世界から来たんだ。ミリタリーマニアか?」

「失礼な、私達は自衛隊員だ」

「歓迎する、俺達が街まで連れて行く」

「急いだ方がいいのじゃ。ゾンビに見つかる前に帰るぞ、瞬」

「うん、ちょっと失礼」

「こら、何をする?」


 瞬と桜は、1人ずつ抱えた。そして走る。


「着いた」

「これが街なのじゃ」


 住民が待っていた。歓喜の出迎えだった。


「多分、この者達が選ばれし聖剣の持ち主なのじゃ」








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