表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/71

父として。

守りたいもの。

 いつの間にか瞬は眠っていた。そして、いつの間にか目を覚ました。

 身体を動かそうとしたが、全身が痛くて起きるのを諦めた。


「まだ動けんぞ、瞬」

「桜か……なんだかクラクラする」

「全身を切り裂かれて瀕死の重傷だったのよ、姫がいなかったら確実に死んでたわ」

「桔梗か……助けてくれたんだな、ありがとう」

「あんな無茶はもうしないでね」

「僕は子供をつくるって決めた時から、父親として妻と子のために命をかける覚悟をしていたんだよ」

「死んだら父親として無責任じゃないの」

「カッコつけさせてほしかったなぁ」

「文句言うんじゃないの」

「やっぱり桔梗は厳しいな」

「父として死ぬって、なんか納得出来ないんだもん」

「人類が極端に減少しているから、子供を多く作ろうと思うようになったんだ」

「それは理解できるわ」

「で、僕は妻達と子供達のために死ぬんだろうなぁって思ってた」

「もう、そんなことは思わないで」

「いや、同じ様なことが起きたら、僕はまた同じことを繰り返すと思う」

「やめてよ、馬鹿」

「もっと強くなればいいんだろう?」

「そうね、少なくとも私より強くならないと」

「今度、特訓に付き合ってくれ」

「いいわよ」

「お兄ちゃん、死んじゃだめって、ずっと言ってるでしょう」

「菫か、すまなかった」

「謝ってもダメ、私を独りぼっちにするところだったじゃないの」

「もう子供がいるから1人じゃないだろう」

「でも、お兄ちゃんもいなきゃダメ」

「わかったよ、ごめんな」

「今、桜のナビで神社に向かってるから、着いたら、またしばらく平和に過ごせると思うわ」

「そうか、桜、安全な神社があるのか?」

「ああ、ある。着くまでまだ時間はある、眠れるだけ眠っておけ」

「すまないな、何も手伝えなくて」

「お兄ちゃん、嬉しかったよ、命懸けで私達を守ろうとしてくれたこと。でも、今は休もうね」

「姫は?」

「回復魔法を使いすぎて眠ってる」

「そうか、それじゃあ、もう少し眠らせてもらう」

「おやすみ、お兄ちゃん」



 瞬が次に目覚めたとき、馬車は目的地に着いていた。起きられるくらいには回復していた。だが、歩くのがやっとだった。狩りには、桜たちが行ってくれているようだ。瞬は呆っと座り込んだ。

 やがて桜たちが戻って来て、桜が瞬の横に座った。


「何を考えておるのじゃ?」

「手っ取り早く強くなれる方法を考えていたんだ、この前の敵は強すぎて全く敵わなかった。これから、もっと強い奴が出て来るんだろ?」

「そうじゃな、もっと強い奴が出て来るな」

「その時のことを考えていたんだ」

「簡単と言えば簡単なことじゃ」

「何か方法があるのか?」

「聖剣を手に入れればいいのじゃ」

「聖剣?そんなものがあるのか?」

「ある。じゃが、聖剣はゾンビ達に守られているから、手に入れるのは難しい」

「聖剣か……」

「やめよう。今の戦力では厳しい。いつか手に入れる時が来るかもしれんが、それは今ではない」

 

 桜は立ち去ったが、瞬はずっと聖剣のことを考えていた。








★メッセージ、コメント、評価、感想、レビュー、ブックマーク等よろしくお願いいたします★

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ