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斜陽。

嫌な予感。

「さあ、瞬、どちらを選ぶの?」

「さあ、瞬、どちらを選ぶのじゃ?」


 全裸の美女2人が迫ってくる。

 そこで瞬は、スーッと息を吸いこむと…逃げた!


「あ、待て、瞬!」

「逃げるとは男らしくないのじゃ!」

「俺は童貞なんだ、刺激が強すぎるんだよ-!」


 獲物を手に、馬車の近くまで瞬は辿り着いた。

 ドッと疲れが出た。

 と、思ったら、急に身体が楽になった。


「疲れはとれましたか?」

「あ、姫、回復魔法ありがとうございます」

「桜さんとランゼさんは?」

「スグに戻ってくると思います」


 実際、2人はスグに戻って来た。勿論、服は着ている。


「瞬、女に恥をかかせてはいけないのじゃ」

「そうよ、あそこでどちらかを選ばないから話がこじれるのよ」

「もう、一夫多妻で良いから私達のものになるのじゃ」

「一夫多妻って…嬉しいけど、正直、困るよ」

「何を困ることがあるのじゃ、もう抱かれる順番にはこだわらぬ。好きな順で抱け」

「もう少しだけ考えさせてください!」

「仕方がないのう」

「仕方ないわね、もう少しだけよ。長く待たされるようだったら、こっちから襲うから」

「お兄ちゃん、何の話?」

「菫、聞かないでくれ、これ以上混乱すると、僕はパニックになってしまう」


 その時、久しぶりに桜が真面目な声を出した。


「待て!」

「どうした?桜」

「ゾンビが数体いる。近い。こちらへ向かってくる」

「こっちへ?俺達の居場所がバレたのか?」

「それにしては数が少ない。こちらに来たのは偶然だろう。桔梗の結界もあるしな」

「じゃあ、大丈夫なのでは?」

「偶然、ここへ迷い込まれるとマズイ、全員を集合させろ」


「全員、揃ったぞ」

「近い。やっぱり近付いて来ている」

「数体なら、こっちから仕掛けてもええんとちゃうか?」

「それは避けたい。私の元上司に見つかる可能性がある」

「じゃあ、どうすれば?」

「このまま通り過ぎるのを祈るしかない、今の平穏な日々を失いたくないなら」


 息を飲みつつ、なりゆきを見守る一行。

 目視出来るところまで、数体のゾンビがやって来た。


「ここからじゃな」

「さあ、どう動くか」


 見守っていると、神社とは全然違う方向へ去って行った。


「ふう」

「良かった。これでまたしばらく平和そうやな」

「そうとは限らぬのじゃ、ここら辺まで迷い込んできたということは、近くに集団が来ているのかもしれないし、またここら辺をウロウロするかもしれぬ」

「じゃあ、どうしたらいいんだよ!」

「デクさん、落ち着いて」

「桔梗さん…すみません」

「当分、派手で目立つ鍛錬はやめておいた方がよいのじゃ」


 桜の目は真剣だった。


「ということで、ますます早く子作りをせねばいかぬなぁ、瞬」

「え?まあ、ぞのうちに」


「ところで」


 ナターシャが口を開いた。


「ヘドロさんの武力については聞いてなかったな、得意なのは剣ですか?それとも魔法ですか?」

「得意なのは、逃げることです」

「聞くんじゃなかった」


 ナターシャがため息をついた。








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