デクの奮闘。
頑張れ、デク君!
「ねえ、桔梗ちゃん、あっちで一緒に食事しない?」
デクが桔梗を誘った。
「え?何?話でもあるの?」
「うん、ちょっと」
「いいよ」
「じゃあ、こっちへ」
皿を持って移動する2人。
「ここまで馬車から移動する意味あるの?」
「うん、他の人に聞かれたくないから」
「座っていい?」
「うん、座ろう」
しばらく、食事をする2人。
「ねえ」
「何?」
「もう食べ終わっちゃったんだけど」
「そうだね、俺も食べ終わった」
「話が無いなら戻るけど」
「あ、桔梗ちゃん、好きな人はいるの?」
「え?いないけど」
「瞬のこと、好きじゃないの?」
「瞬?やめてよ、私はアイツを憎んでるんだから」
「憎んでいるのは、とばっちりでこっちに跳ばされて来たから?」
「そうよ。きっと、アイツのせいよ。たまったもんじゃないわ」
「でも、今、桔梗ちゃんが神社に結界を張ってくれて、俺達は助かってるよ」
「だから何なんなのよ」
「桔梗ちゃんには、桔梗ちゃんの役目があってこっちに来たと思うんだけど」
「結界を張るようになったのは偶然よ、確かに、私は巫女だけど」
「巫女さんの衣装は持って来てないの?」
「カバンに入れっぱなしだけど」
「今度、着てみせてくれない?」
「え?コスプレ?やめてよ、気持ち悪い」
「ごめん、ごめん、謝るから許してよ」
「まあ、これくらいで怒りはしないけど」
「それでさあ、大切な話なんだけど」
「何?」
「桔梗ちゃん、俺のことをどう思ってるの?」
「どうって?真面目そうな人だと思ってるけど」
「俺のこと好きってこと?」
「え?それはちょっと違うような気がする」
「好感は持ってくれているんだよね?」
「でも、デクさんはアリスちゃん狙いでしょ?」
「ど、どうしてそう思うの?」
「よくアリスちゃんに話しかけてるじゃない」
「アリスちゃんは好きだけど、俺は桔梗ちゃんの方が好きなんだ」
「え!?マジ?」
「桔梗ちゃん、俺の恋人になってくれよ」
「え?ごめん、マジで嫌」
「え?ダメなの?」
「なんで意外そうなの?私がOKすると思ってたの?」
「うん、かなり期待してた」
「大切な仲間だけど、それ以上の感情は無いから」
「そうなの?」
「うん、仲閒として、これからもよろしくね、じゃあ、私は戻るから」
「待ってくれ!」
デクは桔梗を抱き締め、キスしようとした…が、その前にビンタされた。
「次は、許さないから」
桔梗は、何事も無かったように馬車の方へ戻っていく。
デクは、固まったまま取り残された。
食事の時、デクはアリスに声をかけた。
「アリスちゃん、向こうで一緒に食べない?」
「え?どうして?」
「ちょっと話があるんだ」
「いいけど」
「随分、馬車から離れるのね」
「あ、ここら辺でいいよ」
「座るね」
「うん、座ろう」
「デクさん、お昼は桔梗ちゃんとこっちに来てたよね」
「うん。まあ、その話はいいんだ、とりあえず食べようか」
「はあ…」
「……」
「……」
「……」
「あの、食べ終わったんですけど」
「ああ、新しい環境にアリスちゃんは慣れたかな?」
「ええ、皆さん良い人なんで」
「俺のことは、どう思ってる?」
「え、特に何も」
「俺のことを1人の男として見てくれないかなぁ」
「え?どういうことですか?」
「俺をアリスちゃんの恋人にしてくれ!」
「ごめんなさい、恋愛対象として見れません」
「アリスちゃん!」
デクはアリスを抱きしめた。
そしてキスを…しようとしてビンタされた。
「桔梗ちゃんにも同じことをしたんじゃないですか?」
「いや…桔梗ちゃんは桔梗ちゃんで、アリスちゃんとは違うし…」
「私とは仲閒として接してください。それ以上のお付き合いは無理です」
アリスは振り向くことも無く去って行った。
デクは、固まったまま取り残された。
しばらくして戻ったデクにクラマが言った。
「アホ」
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